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【中学受験】学校説明会 どの学校に、いつから行けばいい? 効率よく情報を得るためのコツとは

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公開: 最終更新日:2023年07月18日

多くの私立中学校では、夏から秋にかけて学校説明会が行われます。
しかし、いつごろ行けばよいのか、どの学校の説明会に行けばよいのか、説明会で何を聞けばよいのか、分からない方も多いと思います。

忙しい中せっかく足を運ぶのですから、無駄なく必要な情報を得たいものですね。
ここでは、学校説明会をしっかり活用するためのポイントについて、解説いたします。

学校の素顔を知るために説明会へ行こう

多くの学校で5月くらいから学校説明会が開かれます。
学校説明会は、その学校の講堂や体育館、アリーナなどで開催されることがほとんどです。
スライドやパンフレットといった資料を使って、学校の教育理念や方針、校風、授業の特徴、カリキュラム、進学実績などが詳しく説明されます。

複数校を集め、会場を借りて開催される合同説明会と違い、学校内で行われるため、校舎の様子や学校の雰囲気を体感できるのが大きな利点です。
また、自宅からの経路や駅から学校までの道のりなど、通学のルートを確認することもできます。

秋になると入試説明会やオープンスクール、文化祭など、数多くのイベントが開催されます。
志望校が絞れているなら、積極的に参加してみましょう。
秋以降の説明会では、受験要項や問題意図、採点方法など、具体的な話が出ることもあります。
春の説明会では出なかった新たな情報が得られるかもしれません。

できれば、複数の学校の説明会に参加してください。
説明会では、その学校のよいところを中心に話が進むため、1校のみの参加では、「いい学校だね」といった感想で終わってしまいます。
しかし、複数参加すれば「あの学校に比べて設備がいい」「塾に通わなくてもついていけるように講習が充実しているようだ」など、比較することでその学校の長所・短所が見えてきます。

学校説明会にはいつから行けばいいの?

学校説明会には、小学校5年生の春の開催から行くといいでしょう。
6年生に入ると、塾のカリキュラムも厳しくなり、復習、宿題と、どんどん忙しくなっていきます。
まだ気持ち的にもスケジュール的にも余裕がある、5年生のうちから行っておくことをおすすめします。

その頃はまだ志望校を絞れていないケースもありますが、だからこそ、さまざまな学校をフラットな目で見て回ることができます。
オープンスクールなどの体験授業、個別相談などにも積極的に参加するようにしましょう。

ホームページではわからないことがある

学校説明会では、詳細な学校情報や入試問題の傾向など、ホームページには記載されていない情報を得ることができます。
学校によっては、生徒たちが学校でどのように過ごしているのか、一日の様子が伝わるような動画を見せてくれることも。
これらは、誰でもアクセスできる学校ホームページには載せることのできない内容です。

また、実際に通っている生徒たちの様子、校舎の構造、体育館やアリーナの広さ、学食や購買の充実度、学校全体の雰囲気といったものは、実際に見てみないとわかりません。
子どもが3年ないし6年という長い期間通うことになるのですから、ぜひ実際に足を運んで確認しておきたいところです。

何度も学校説明会に行くと有利になる!?

中学受験生をもつ親御さんの間で、「何度も学校説明会に参加すれば入試で有利になる」という噂があるようです。しかし、残念ながら関係ありません。
春の学校説明会に参加することでいち早く学校情報を入手して志望校を吟味。
秋の学校説明会にまた参加することで、募集の要項や求められる学力を確認。

こういったステップを踏むことで、受験の成功に一歩近づきます。
それは足しげく通った努力によるものですが、その結果だけを傍から見て「学校説明会に何度も通うと受かりやすい」と誤解して、そのような噂が広まったのかもしれません。

口コミ情報との付き合い方

インターネット上の掲示板やママ友たちとの間で交わされる情報には、信憑性の低い情報がたくさんあります。
ネタ元がはっきりしない情報は、基本的に無視しましょう。
信用に値するのは、学校説明会や学校ホームページなどで公開されている一次情報や、明確な資料があるものだけです。

また、その学校の卒業生であるママ友や、上のお子さんが在学中という方からの情報も、注意が必要です。
時代とともに学校も変わっていきますし、在学生からの情報も事実と感想を切り分けて受け取ることが重要です。

例えば、「○○部の活動は週3回」というのは事実、「厳しい先生が多い」というのは感想です。
感想の部分は、確かにそうだと思えるものもあれば、人によって全く受け取り方が異なる場合もあります。
卒業生や在学生のナマの声はとてもありがたいものですが、不確かな情報に振り回されないよう、気を付けましょう。

合同説明会にも行くべき?

学校が開催する説明会の他に、塾や企業などの主催により、複数の学校を会場に集めて行う合同説明会があります。
まだ志望校を絞りきれていない方、多くの情報を集めておきたい方には非常に役立つイベントです。

合同説明会は、主に春から秋にかけて開催されます。
東京では5月の中旬から下旬にかけて、大規模なものが行われます。
「こういう学校に行きたい」という方向性が決まっていないうちに大きな合同説明会に参加すると、情報が多すぎてかえって混乱してしまいます。
その場合には、まずは小規模な合同説明会から参加することをおすすめします。

合同説明会には多くの学校が参加しています。
開催規模にもよりますが、すべての学校を回ることは難しいでしょう。
ただ場当たり的に回っていても、なんとなく学校の説明を聞いて資料をもらうだけで終わってしまいます。
合同説明会に行く前に、どの学校が参加しているのかを調べ、時間内で無理なく回れるよう、話を聞く学校をある程度選んでおきましょう。
その中で優先順位をつけ、その順番で話を聞いて回ると効率的です。

志望校選びに困ったら、なるべく早い時期から合同説明会に参加しましょう。
ゆとりをもって志望校を選ぶことができれば、その分対策も打ちやすくなります。

説明会で確認したいこと

学校説明会では、次の3つのポイントをチェックするよう心掛けてください。
・教育理念
・校長先生のお話
・在校生の様子

まず大切なのは、学校の教育理念です。どのような理念を掲げ、どういった教育を目指しているのか。その学校の教育方針と保護者が望む方向性が合っているか、そこを見極めることが重要です。

次に、校長先生の話です。どこの校長先生も、大変すばらしい話をなさいます。
話の良し悪しでは甲乙つけられません。
なので、校長先生の考え方や教育方針がわが子に、ご家庭の方針に合うかどうかを基準にしながら、話を聞くようにしましょう。

3つ目は、在校生の様子です。
先生の話だけで、学校のことがすべて分かるわけではありません。
在校生がどのように過ごしているか、挨拶は活発か、笑顔が多いか、わが子がなじめそうな雰囲気か、自分の目で確かめることが大切です。

学校内だけでなく、登下校の様子からも生徒たちの雰囲気がよく分かります。
学校見学もできるようなら、ぜひ、普段の様子を見学させてもらいましょう。

このように、学校説明会に参加するだけで、かなり内容の濃い情報を自分なりに集めることができると思います。
お子さんが受験する可能性のある学校、「いいな」と感じている学校の説明会に、ぜひ参加してみてくださいね。

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