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サピックスオープンは受けるべき? サピックスオープンの活用法とメリットデメリット【2024年版】

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公開: 最終更新日:2024年06月08日

お子さんの志望校との適性を判定するための、中学受験界隈で知らない人はいないほど有名な公開模擬テストサピックスオープン。通称「S.O.」。

外部生も受けられる公開模試ですので、日能研や四谷大塚、早稲アカなど他塾に通塾するお子さんも多く受験しています。

難関校志望のお子さんは受験が必須と言われるほど、難易度が高く、志望校合格に向けて成績優秀者は自信をつけることができる模試である一方、難しすぎることから受講をきっかけに自信をなくしてしまう一面もあります。

この記事では、サピックスオープンの難易度や、どのような目的で作られた模試なのかを簡単に解説し、成績をあげるためのポイントや、サピックスオープンのメリット・デメリットについて詳しく解説します。

1. 2024年のサピックスオープンはいつ開催される?

2024年のサピックスオープンの日程(6年生)

6年生向けには「志望校判定サピックスオープン」が年2回、「合格力判定サピックスオープン」が4回に分けて開催されます。

2024年の開催月は下記のように発表されています。

志望校判定サピックスオープン 4月 6月

合格力判定サピックスオープン 9月 10月 11月 12月

学校別サピックスオープン 9月 10月 11月 12月

詳細な日付は直前に公開されますので、サピックスのサイトをご確認ください。
<直近のサピックスオープンはこちら>

2024年のサピックスオープンの日程(5年生)

5年生向けの「志望校診断サピックスオープン」は年3回開催されます。

2024年の開催月は下記のように発表されています。

志望校診断サピックスオープン 5月・9月・11月

詳細な日付は直前に公開されますので、サピックスのサイトをご確認ください。
<直近のサピックスオープンはこちら>

2024年のサピックスオープンの日程(3・4年生)

3年生・4年生向けの「実力診断サピックスオープン」は年1回開催されます。

2024年の開催月は下記のように発表されています。

実力診断サピックスオープン 10月

詳細な日付は直前に公開されますので、サピックスのサイトをご確認ください。
<直近のサピックスオープンはこちら>

サピックスオープンの開催日程 6年生 志望校判定サピックスオープン 4月 6月 合格力判定サピックスオープン 9月 10月 11月 12月 学校別サピックスオープン 9月 10月 11月 12月 5年生 志望校診断サピックスオープン 5月・9月・11月 4年生 実力診断サピックスオープン 10月

各サピックスオープンの詳細について

一口にサピックスオープンといって、サピックスの公開模試にはいくつか種類があります。

目的が違うだけで、試験内容自体が大きく変わるわけではないのですが、簡単に説明します。

6年生向け3つのサピックスオープン

6年生はサピックスオープンが3種類あります。

■ 志望校判定サピックスオープン(4月・6月)

■ 合格力判定サピックスオープン(全4回:9月~12月)

■ 学校別サピックスオープン(9月~12月)

「志望校判定サピックスオープン」は前期に2回開催され、基礎力や情報処理力を判定するAテスト、思考力や記述力などを判定するBテストに分かれています。一方「合格力判定サピックスオープン」はA・Bの区別のない1本のテストです。前期のテストで自分の適性をはかり、後期では志望校に向けてよりシビアに合格を狙いにいく、そんなイメージです。9〜12月に行われる「学校別サピックスオープン」は、男女御三家をはじめとした難関校の傾向に合わせたテストで、志望者のみが受けるものになっています。

5年生向けのサピックスオープン(志望校診断サピックスオープン)

5年生が受験する「志望校診断サピックスオープン」は、年に3回実施される実力テストです。6年生のようにAテスト、Bテストには分かれていませんが、1本のテストにA(基礎力・情報処理力)・B(思考力・記述力)それぞれの要素が含まれており、帳票ではそれぞれの領域について結果が示されます。志望校についても、6年生同様10校まで診断してもらえるテストです。

3・4年生向けのサピックスオープン(実力診断サピックスオープン)

3年生・4年生向けのサピックスオープンは、その名の通り範囲がない実力テストです。志望校診断の要素はまだありませんが、ふだんのマンスリーなどに比べると問題難度が高く、平均点もぐっと下がるのがふつうです。将来難関校を受験したいと考えているお子さんであれば、このテストで結果を出し続けることが1つの目標となります。

2. サピックスオープンの難易度は?

サピックスオープンの難易度は、御三家・灘レベルを想定した最難関校受験を想定して作られているため、中学受験業界の中でも最高レベルの難しさとなっています。

もちろんサピックスオープンを受講されるご家庭にとって、これは当然知られていることなのですが、テストを受けて次に活かすためには、どれくらい難易度が高いのか?を具体的に知っておく必要があります。

お母さん、お父さんに知っていただきたいのは、

「最難関校の中でも、難問・奇問を出す「思考力」を問われるレベルで問題が制作されているため、一部の最難関レベルを志望しているお子さんですら、解ける必要のないくらい難しい問題が出題される」

くらい難しい問題が扱われている点です。

具体的な例を上げると、中学受験で最も難しい開成中学。

開成中学を受けるお子さんでも、サピックスオープンの「理科」と「社会」のB問題のレベルの学習は必要ないくらいのレベルの問題が出題されています。

このように、開成中学が、他の最難関校と比較すると「理社」は優しめの問題が出題されることを知っていれば、「不必要にレベルの高い学習は気にしなくて良い」ことをお子さんに伝えられるのですが、志望校の各教科の難易度と、サピックスオープンの難易度を正しく比較して、どのレベルの学習までができていないといけないのか?を考えることが必須です。

サピックスオープンでは全教科が最高レベルの難易度のため、どの学校を受けるにしても一部必要のないレベルの問題が含まれていることを想定してください。

ただ、麻布・渋幕・渋々・栄光・桜蔭などは、全教科で試験のレベルが高いため、サピックスオープンの問題がほぼできるくらいの思考力・応用力を問われます。

3. サピックスオープンは本当に役立つ? テストの特徴と隠された目的

このページをご覧になっている方は既にご存知かもしれませんが、サピックスオープンは賛否両論の出やすいテストでもあります。

プロの家庭教師からみても、「こんな問題、小学生が解けるか?」というレベルの問題が出題されることも珍しくなく、お子さんの自信喪失につながる懸念があるからです。

そのため、この章では、そもそもサピックスがどのように問題を設計して、何を目的にしているのか?をまとめ、サピックスオープンの受講が役に立つ子と、そうでないお子さんの特徴を紹介します。

サピックスオープンの特徴4教科・最大8つのテスト

サピックスオープン最大の特徴は、5年生・6年生ともに、各教科ごとにA問題とB問題があることです。

6年生の志望校別診断では、4教科で合計8つのテストを、午前と午後にわたり通しで受ける、お子さんの体力・集中力も大切になってくる試験です。

A問題 = 体力・精神力重視の基礎問題

B問題 = 応用力・思考力特化の難問

となっています。

特にB問題は難易度が高く、最難関を目指す成績優秀者でも、志望校の試験レベルによっては、解けなくて良い問題が含まれていると考えてください。

テストの時間割(6年志望校判定)に見えるサピックスのスタンス

続いて、サピックスオープンの時間割を見てみましょう。

下記は6年生の「志望校判定サピックスオープン」の時間割です。

【志望校判定サピックスオープン時間割】9:00〜14:30 午前(B問題) :算数・国語(各45分)理科・社会(各30分) 昼食:11:45〜12:25(40分) 午後(A問題 ):算数・国語(各35分) 理科・社会(各20分) (5年生は1つのテストにA問題・B問題がまじり、午前・午後どちらで受講するか選択が可能です)

基礎問題のA問題ではなく、応用問題であるB問題から試験が始まります。

ここには、基礎問題より、応用問題・思考力を問う問題に万全の状態で挑戦して欲しいというサピックスの思惑が見て取れます。

やはり「最難関校志望のお子さんに特化して試験が作られている」ことが、時間割だけを見ても、よく分かります。

その反面、成績が伸び悩んでいるお子さんにとっては、「頑張ってもできない/成績が伸びない」ため、サピックスオープンをきっかけに自信を崩してしまうことも否めません。

4. サピックスオープンのメリット・デメリット

ここまでのサピックスオープンの特徴・目的を踏まえて、サピックスオープンを受験するメリット・デメリットを紹介します。

サピックスオープンのメリット

サピックスオープンのメリット メリット1. 午前午後通しての受験体験ができる メリット2. お子さんの弱点が詳細に浮き彫りになる

メリット1. 午前午後通しての受験体験ができる

6年生のサピックスオープンは、AタイプとBタイプの2種類合計8つのテストを1日で済ませるため、多くのお子さんにとって初めての「半日がかり&弁当持参」のテストになります。

初めてこのようなテストを受けた生徒さんは、終了後にドッと押し寄せる疲労感と体力の消耗具合に驚きます。

これこそが本番スケジュールの疲れです。

実際の受験期間には大概の人が複数受験をしますから、場合によっては午前と午後に別の学校を受験しなくてはならない場面もあり、これが数日間続くことも普通です。

そのため、この疲れ方を体験し、体力づくりも受験の重要な要素だということを改めて知っておけるという点は、本番試験の練習となる大きなメリットと言えます。

メリット2. お子さんの弱点が詳細に浮き彫りになる

サピックスオープンは、他の試験とは異なり、問題がA・Bの2タイプに分かれています。

Aタイプ:知識の定着度と問題処理能力を測る問題
Bタイプ:思考力と記述力を測る問題

です。

これら2つのテストを受験することにより、より精度の高い形で志望校への適性や合格可能性を判定することができるのはもちろん、今現在どちらのタイプがより得意か(得点しやすいか)が判るので、併願校検討の素材としても役立ちます。

A問題はできているけどB問題ができていないというお子さんは、暗記に偏った学習傾向があり、各単元の理解を深める必要があります。

反対に、成績優秀者のお子さんにはB問題ができるのに、A問題ができない。というお子さんも一定数います。このようなお子さんは、「ひらめきや理解は強いものの、根気強く、ミスなく作業をするのが苦手」というタイプです。 1問1問を最後まで集中して解き切ることを意識する必要があります。

できたこと・できないことを切り分けて考えることで、お子さんの何が弱点なのかがわかり、対策が立てやすくなるのもメリットです。

サピックスオープンのデメリット

サピックスオープンのデメリットは大きく2つあります。

サピックスオープンのデメリット デメリット1. 自信喪失につながりやすい(成績下位者ほど注意が必要) デメリット2. やり直す問題の見極めが難しい

デメリット1. 自信喪失につながりやすい(成績下位者ほど注意が必要)

前述の通り、サピックスオープン自体が成績優秀者の最難関校の受験を想定して作られた問題です。

そのためB問題は、中堅校志望のお子さんや下位クラスのお子さんにとっては、到底解くことができない問題が含まれます。

そのため普段のテストと同じような感覚で受講してしまうと、お子さんが自信をなくしてしまうことも懸念されます。

そのため、偏差値や点数だけを見るのではなく、どの程度の問題ができていればよいのかをお子さんとしっかり話し合うことが必要になります。

デメリット2. やり直す問題の見極めが難しい

サピックスオープンのB問題は全教科が最高レベルで作られています。

そのため、開成のように国語・算数は最難関だが、理科・社会は最難関の中では簡単な方といったような特徴がある学校では、算国は全部の問題が解けるようにする一方で、理社は過度にB問題にはこだわらないといった、テストのやり直しの方針を立てることが必要になります。

志望校毎の本番試験内容に合わせて、「テスト直しをすべき問題」と「深追いせず諦める問題」を見極めることが重要になります。

弱点が浮き彫りになるのもサピックスオープンのメリットですが、どこを補強するか?はお子さんの志望校に合わせて臨機応変に取捨選択が必要です。

成績が伸び悩むお子さんほど「全部やり直す」方針を取って、「どれだけ頑張ってもできるようにならない問題」にばかり時間を取られることになるため、注意してください。

5. サピックスオープンで成績を上げるには?

それでは、サピックスオープンで成績を上げるためには、どうすればよいのでしょうか?

事前準備の方法と、テスト後の対策に分けてお話します。

サピックスオープンで成績を上げるための試験前の注意点

どうしても解けない問題もあることを伝える

5年生も含めて、Bレベルの問題はどうしても解けない問題が含まれます。

そのため解けない問題があった時に、無理に挑戦しないという気持ちの切り替えが必要です。

ただ「わからなかったら、諦めて次に進んでね」と伝えてしまうと、難しい問題を次々に飛ばしてしまうリスクもあります。

そのため、

「1度しっかり読んでみて、少し考えてみてもわからないと思ったら、後回しにしよう。」

「解けない問題もあるくらい難しいテストだから、わからなかったことを気にしすぎないようにね。」

といったように事前にお子さんに声掛けをしてあげることが大事です。

6年生の志望校判定サピックスオープンは時間配分の違いに注意

6年生の志望校判定サピックスオープンは、午前のB問題と午後のA問題で時間配分が違います。

具体的には、全教科A問題の試験時間が全教科10分も短くなっています。

そのため午後と午前で時間が違うことを試験の度に確認してから、送り出して上げることが大事です。

毎年多いのは、午前の感覚のまま午後のA問題を受講してしまって、時間が足りなくなるケースです。

基礎問題とはいっても、時間のかかる計算や作業を伴う問題も含まれるため、ゆっくり解けるわけではありませんので、事前にお子さんへの注意が必要となります。

サピックスオープンで成績を上げられる学習方法とは?

サピックスオープンで成績を上げるには、「理解を深めること」と「忘れた頃に思い出しておくこと」の2つの習慣が大事になります。

そのため、下記の流れで普段の勉強を進めることで、サピックスオープンの成績を上げやすくなります。

サピックスオープンで成績を上げられる学習方法 ステップ1 問題をストックする ステップ2 2〜3ヶ月スパンで復習する 毎日の基礎トレは絶対

Step1. 問題をストックする

テストで間違った問題と、授業で習ったときに理解が甘いと感じた問題や、不安を感じた問題は、その場でコピーを取ってストックし、「やり直しボックス」を作って、そこに入れておきます。

Step2. 2〜3ヶ月スパンで復習する

2〜3ヶ月に一度、その問題をやり直します。

やり直す際は一気にやり直すのではなく、やり直しの期間を作って、「1日◯問」という形で挑戦していきましょう。その際、「やり直しボックス」からランダムで問題を選び、くじ引き感覚で楽しくできるような演出も有効です。

コピーして、プリントにしているため、「どの分野の問題か?」をテキストの場所などから予想することができず、実力で解答できるかどうか?を見極めることができ、「本当に理解できているのか?」を含めて、思い出す機会になります。

解けなかった問題は、その場でテキストに戻ってやり直し、再度やり直しボックスに戻しておくとなおよいです。

毎日の基礎トレは絶対

サピックスの基礎トレは続けるだけでも効果が出るように作られています。

組分け対策になるだけでなく、サピックスオープンでも好成績を出すための力が備わるため、基礎トレをサボってしまっているお子さんは、まずは基礎トレを確実にこなせるようにしていきましょう。

サピックスオープンの間違った試験対策

サピックスオープンは、あくまで模試になります。

模試の目的は2つ。

お子さんの現状の立ち位置を知ること。

お子さんが何ができていないのかを見極めること

ところが、サピックスオープンの過去問に挑戦し、過去問で模試の対策をされる方がいます。

これは、はっきりいって逆効果です。塾側もテスト問題を使い回すことが珍しくなく、確かに過去問を解いていれば、お子さんの成績は上がるかもしれません。

ですが、これこそパターンに合わせた「暗記学習」になり、サピックスが求めている「思考力・応用力」が育たたなくなってしまいます。

そのため、サピックスオープン向けに対策をするというのは、逆効果になりやすいです。

大切なのは、普段からの「理解」を深める学習です。

もし直近のサピックスオープンに間に合わなくても、別に問題はないと考えましょう。

その次以降のサピックスオープンで成績を上げるために、家庭学習に前述の「理解を深める習慣」と「定期的に思い出す習慣」を作ることから始めてください。

6. サピックスオープンの偏差値について

サピックスオープンの偏差値について、結論から申しますと、他塾の試験や公開模試と比較すると非常に低い数字が出る傾向があります。

所謂「サピックス偏差値」と呼ばれるものですね。

日能研・四谷大塚の偏差値と比較すると5〜10くらい低く出るのが、サピックス偏差値の特徴です。

リセマムで毎年公開されているサピックス偏差値を見ると、志望校との目安が一覧となっているのでわかりやすいです。

【SAPIX偏差値2025男子 リセマム】

【SAPIX偏差値2025女子 リセマム】

そもそもサピックスには難関校志望者が多いことに加えて、6年段階では既に、中堅校・難関下位校志望の多くのお子さんがサピックスから転塾をしていることも含めて、受講者全体のレベルが高いため、偏差値が低く出てしまうのです。

私立中学の受験層の中でも、上位レベルのお子さんが集中して受験する一方で、成績が低いお子さんは受けないため、偏差値50(平均レベル)が出れば、受験者全体で考えると偏差値60に匹敵するということですね。

そのため外部から、サピックスオープンを受講する場合は、いつもより偏差値が下がってしまうことを、理由とともにお子さんに説明して上げることが必要です。

反対にサピックス内部生のお子さんで、成績が伸び悩んでいて自信がつかない…という場合は、積極的に外部の公開模試(日能研の全国公開模試や四谷大塚の公開テスト)を受けることも選択肢の1つです。

7. サピックスオープンの合格率は?6年11月までに40%が最低目標

サピックスオープンの合格率についても注意が必要です。

志望校の「合格率20%」と出た際に、すぐに「志望校を変えたほうが良いかも…」と悩まれるご家庭は少なくありません。

特に4年生・5年生の段階であれば、合格率は全く気にする必要はないでしょう。

6年生も「モチベーションUP」という観点であれば、下手に志望校を変えてしまう方が、お子さんの勉強に対するモチベーションを下げてしまうため、志望校を変更するのは9月以降と考えてください。

具体的な目標としては、11月サピックスオープンで、合格確率40%に食い込むことができれば、合格の可能性は、まだあると言えます。

ただ一方で、「合格確率20%」に該当するお子さんも、

◾️どう頑張っても合格できないお子さん

◾️やり方次第では、合格を狙えるが、このままでは合格できないお子さん

に分かれます。

そのため、できる限り早い段階から、現状を見直し、今どの問題に集中するのか?を考えなくてはなりません。

合格確率20%から志望校に合格するためには、「どのように勉強を進めればよいのか?」を夏(6月〜7月)までに、見直しておくのは必須です。

8. 外部生もサピックスオープンの受験は必要?

四谷大塚・早稲田アカデミー・日能研などで最上位クラスにおり、難関校に挑戦されるご家庭では、サピックスオープンの受験を検討される方も珍しくありません。

サピックスオープン自体が外部の受験者を積極的に受け入れており、お子さんの現状の志望校合格率を測ることができるため、受験は一見魅力的に見えるかもしれません。

ただ、中立的な立場から見ると、外部からのサピックスオープンの受験はあまりオススメしておりません。

その最大の理由は、やはり試験の難易度です。

いつも以上に難しい問題に挑戦ができ、本番試験さながらの厳しいテストに挑戦できるという経験は魅力的なのですが、普段より偏差値が低く出てしまうことや、試験が難しいことも相まって、調子の良かったお子さんが自信をなくしてしまうリスクがあります。

外部からの受験は一部の成績優秀者で難なく問題が解けるお子さん以外は、必ず精神面のケアが必要になるので、そこに手が回せないご家庭、及び、自信をなくしてしまうことがわかっているお子さんは無理して受験することはないと言えます。

実力を測り、順位を知るという点については、日能研の全国公開模試や、四谷大塚の公開テストで充分足りるため、その観点からもサピックスオープンを無理に受験することは必要ありません。

まとめ

ここまでサピックスオープンの特徴・難易度・成績を上げるための方法についてまとめてきました。

結論としては、サピックスオープンは中学受験の試験の中でも最高レベルに難しいため、「うちの子が目指す志望校レベルだと何ができないといけないのか?」を考えたうえで、お子さんの現状に合わせて何から取り組むか?を考えることで始めて、成績を上げるために活用できるテストと言えるでしょう。

ぜひ、この記事を参考にしていただき、外部生は受験をするかどうかの判断を。

サピックス内部生は、A問題とB問題のどちらに集中すべきか?を今一度考える機会にしてください。

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