中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

理科・社会 4年生の学習内容を勉強してテストの実戦力をつけよう

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公開: 最終更新日:2021年07月26日

受験勉強は4年生から4教科が「基本」

中学受験の勉強を本格的に始めるのは、4年生からとよく言われます(つまり3年生の2月から)。塾では3年生、4年生くらいから算数・国語・理科・社会の4教科対応の授業が用意されていますが、4年生から4教科で受講するのがよいでしょう。

3年生では「勉強」として理科や社会をことさらやらなくても大丈夫ですが、4年生ではやっておくのが賢明です。4年生の理科・社会の学習は、5年生からの詳細な勉強のベースになるからです。

具体的に小4と小5はどう違うか

4年生と5年生の2月から夏休み前までの塾のカリキュラムを見てみましょう。

例)四谷大塚 小4理科カリキュラムと小5理科カリキュラム

小4理科 小5理科
いろいろなこん虫 気象の観測
鏡と光の進み方 天気の変化
磁石 空気や水の温度による変化
身の回りの水と空気 物のあたたまり方
春のころ(1) 星の動き
春のころ(2) 月の満ち欠け
太陽の動き 季節と生物
月の動き てんびんとばね
植物の育ち方 植物のつくりとはたらき(1)
植物のつくりとはたらき 植物のつくりとはたらき(2)
空気や水と力 植物のつくりとはたらき(3)
星の集まり 酸素と二酸化炭素
星座の動き 動物とヒトのからだ(1)
夏のころ(1) 動物とヒトのからだ(2)
夏のころ(2)

4年生のときには「春のころ」「夏のころ」という学習単元が、それぞれ2回ずつあります(もちろん下巻には「秋のころ」「冬のころ」もあります)。ここで学習するのは、その季節に起こるさまざまな出来事であり、植物、動物のようす、気象などの自然現象などを横断的に習うのです。

それが5年生になると「植物のつくりとはたらき(1) 」「植物のつくりとはたらき(2)」というように、より各論の学習になり、分野を横断して学習することがなくなってしまうのです。

ここで大切なことは、模試や入試問題で取り扱われる問題の多くは「総合問題」であって、4年生で学習した内容をベースに5年生以降に詳細を学習したお子さんが有利なのです。5年生から受験勉強を始めたお子さんが、ふだんの復習テストや週例テストでは点を取れるのに、大きなテストになると点が取れないのは、このあたりにも原因があるのです。

4年生のテキスト、そしてふだんのテスト直しで学習

社会も同様で、4年生はより大きなくくりで概要を習い、5年生でその詳細を学習していくカリキュラムになっていますから、高学年になっても4年生のテキストに立ち返るのは非常に有効な手段です。大きなテストの問題は、単元ごとにぶつ切りで出されるのではなく、「春になるとカエルが冬眠から覚め、森林ではカタクリが花を咲かせ、南の国から燕がやってくる」といった出題になっているからです。

5年生から受験勉強を始めたお子さんは、大きなテストがあったときに、その問題を題材に勉強するというのもいい方法です。自分が間違った問題をなおすだけでなく、間違った分野を過去の塾のテキストや問題集(そのために4年生用のテキストを入手してもいいでしょう)で復習するのです。

このように、4年生の学習内容をうまく身につけて、テストの「実戦力」をつけていくのもいい方法ですね。

以上、4年生で学習する内容の大切さについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。ぜひお子さんのふだんの学習に採り入れてみてくださいね。

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