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共働き家庭の中学受験当日、会社は休んだほうがいい?

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公開: 最終更新日:2021年07月15日

共働きのご家庭にとって、中学受験は時間のやりくりが大変だと思います。
その総仕上げとも言える入試当日はどう過ごしたらいいのでしょうか。
今回は、入試前後の数日間の過ごし方と親にできることについて考えてみたいと思います。

入試当日はできれば会社を休むのが理想

入試前後の数日間は、できることならお父さんかお母さんのどちらかが有給を取得できると理想です。
試験期間中は何かと親の出番があるので、どちらかは自由に動ける状態にしておいたほうがいいと思います。

試験当日の2月1日は親のどちらかが受験に付き添っていけばいいだけですが、その合否判定は翌日の午前中で、入学金の支払いなども必要になってきます。
でもその時間はちょうど子どもは試験中なので、片方の親は付き添いとなると、もう片方の親は銀行でお金を準備したり、入学手続きをすることになります。
親が難しいなら親戚や親しい知人などに手伝ってもらうようにするといいかもしれませんね。

最近は志望校を調整しながら受験することができます。
「A中学に合格したら、翌日にB中学に挑戦しよう。合格しなかったらC中学を受験しよう」などと、当日、受験料だけ持参してその場で願書を書いて受験できる学校もあります。
ネット出願や、合否もネットで発表されることが最近多くなってきていますが、保護者が学校に直接書類を取りに行かなければならない学校もあります。

また、入学手続きの期間が短く、試験当日に合否発表が出て、翌日には入学金の振込期限を設けている学校もあります。
学校によって条件はさまざまなので、事前にしっかりと把握してスケジュールを組むようにしましょう。

「合格した学校はあるけど、本命の合否発表を確認してから、どちらに入学金を支払うか決める」といったリアルタイムでも対応が必要な場合もあるので、できれば親は会社を休めるといいと思います。
それが無理な場合は、祖父母や親しい知人にお願いし、事前に詳細を打ち合わせしておくといいでしょう。

入試数日前にできること

共働き家庭では、なかなか親子で一緒にいる時間もとれません。
受験勉強や対策、学習スケジュールなどもある程度子どもの自主性に任せることになるので、自立心が芽生えるというメリットもあります。
でも、できれば入試の数日前はできるだけ一緒にいる時間を増やしましょう。

親が家にいることで、子どもの勉強のサポートができることもあります。
いちばん効果があるのは理科や社会の暗記。入試数日前に集中して覚えれば、当日も頭の中に残っているはずです。
受験勉強を教えることはできなくても、暗記のチェックは家庭でできます。
一問一答式で1日に数時間、親子で取り組めるといいですね。

また、子どもの体調管理やメンタル面でのサポートも、親ができることのひとつです。
試験まで残り少ないからと焦って夜遅くまで勉強をして、当日に体調を崩してしまうことのないように、しっかり管理してあげましょう。
インフルエンザなども流行する時期なので、うがいと手洗い、規則正しい生活など、基本的なことを徹底してください。

また、「こんなにがんばってきたんだから、あなたなら大丈夫」などと前向きな気持ちになれるような声かけをして、子どもの精神面をサポートしてあげたいですね。
落ち着いて入試当日を迎えることができると思います。

付き添いや忘れ物対策など、入試当日の注意点

試験当日、お父さんとお母さんのどちらが付き添うかは、子どもがどちらと一緒にいると気持ちが安定するかを考えて、決めてあげてください。
共働きのご家庭では、父親とも母親とも距離感があまり変わらないということもあるかもしれません。
そういう場合は、仕事の融通が比較的きく方が付き添ってあげたらいいと思います。

子どもの中学入試の付き添いは、精神的にも体力的にも消耗しますので、付き添いをしない方は「おかえり。今日はおつかれさま、よくがんばったね」と試験で疲れた子どもと付き添い役を労ってあげたいですね。

また、緊張からか、試験当日に忘れ物をしてしまう子が意外にたくさんいます。
学校によっては筆記用具の貸し出しもあるようですが、忘れ物をしたことによって子どもが動揺してしまいます。
余計な緊張を抱えて試験に臨むことにならないように、当日の持ち物をリスト化しておき、前日の夜に必ず確認させるようにしましょう。
当日の朝も親子で再確認すると間違いありません。
出かける直前にもう一度本人に確認させるくらいの慎重さがあってもいいくらいです。忘れ物対策は念入りにしておきましょう。

入試前後の数日間、仕事を休んで子どもと一緒にすごすことで、子どもは安心して試験に臨むことができます。
それまでの受験勉強でそんなに関わってこられなかったと感じるお父さん、お母さんも試験前後の数日間だけでも関わることで、「中学受験を一緒に乗り切ったね」という気持ちになれるのではないでしょうか。

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