辻義夫の中学受験に打ち勝つ家庭学習法

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辻義夫の中学受験に打ち勝つ家庭学習法
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サピックスの組分けテスト(算数)で「偏差値60」をとるには

「範囲が決まっているマンスリーなら取れるんだけど、組分けになるととたんに成績が・・・」
よくご相談を受ける、「定番」ともいえるお悩みです。
では、サピックスの組分けテストで「偏差値60」をとるにはどうすればいいでしょうか?
それは、ひとことで言ってしまえば「標準レベルの問題までをすべて正解すること」です。
「標準レベル」を言葉で説明すると、「条件を整理すると、比較的簡単に着眼点がわかる問題」ということになります。

「難問」と呼ばれるレベルの問題のちょっと下のレベルの問題が確実にすべて解ければ、サピックスの組分けで偏差値60は可能です。
例をあげましょう。
【ある年の3月組分け 大問2(5)】
ある本の値段は、太郎君の所持金の3分の2より100円安く、5分の3より20円高い金額です。この本の値段は(     )円です。
A君はこう考えました。
「本の値段が太郎君の所持金の3分の2より100円安い・・・値段を比べているから、線分図を書くといいかな・・・」
また別のB君はこう考えます。
「太郎くんの所持金は3でも5でも割れる数だから、⑮とおいてみよう。⑮の3分の2は10だから、『3分の2より100円安い』を式にすると⑩−100だな。そしてこれが ⑨+20(5分の3より20円高い)と等しいから・・・」
どちらの考え方が正しいとか間違っているとかでなく、2人は「条件整理」をして「着眼点」を見つけたわけです。
のような線分図が出来上がった上で、式をたてて解いたかもしれませんね。
ところで、この時のテストの解説はどうなっていたでしょうか?
「太郎くんの指示金は、(100+20)÷(2/3−3/5)=1800円です。
よって、本の値段は1800×2/3−100=1100(円)です。」
A君やB君のように「条件整理」をして「着眼点」を見つけた(そして線分図を正しく書いた)子にとっては、確かに100円と20円の合計が所持金の2/3と3/5の差にあたることがわかります。
でも、そもそも「条件整理」ができなかった子や「着眼点」が見つけられなかった子にとっては、何の解説にもなっていません。
同じことが、デイリーの解説でも起こっています。
テストやテキストの限られたスペースの中に解説を収めようとすると、このように「わからなかった子のための解説」ではなくて「わかった子のための確認」になってしまうことが多いのです。
まちがったお子さん、わからなかったお子さんは、解説を見て理解しようとします。
でも、式と答えだけの情報では理解ができません。
どうしてその式で解けるのかがわからないからです。
仕方なく、式と正解を写して終わりにします。
あるいは、「こういう問題のときには、この式を立てる」と覚えてしまうかもしれません。
式の立て方を覚えた子は、来週の確認テスト、チェックテストは何とかなるかもしれません。
でも、時間がたって同じような問題が別の数値で、あるいはちょっとだけ形を変えて出てきたときには、もう出来なくなっています。
これが「解き方をまる覚えして、確認テストでは点が取れるけど実力テストで点が取れない」状態です。
さて、もしもこれに近い状態にお子さんが陥っていたら、どうすればいいでしょうか。
ふだんの学習でいえば、解説を見てわからなかった問題は、
①どうして解説に書いている方法で解くことができるのか、わかるまで考える
②考えてわからなければ誰かに聞く
③デイリーで似た問題を習ったときにどう解いたかを確認する
といったことが重要になります。
①で解決すればいいのですが、あまり時間をかけるのも惜しいところです。
②の方法がとれるなら、いちばん手っ取り早いですね。
③は、これまでのテキストを上手に整理、保管できているご家庭はいいかもしれません。
実際には①〜③の「合わせ技」になるのだろうと思います。
解説を見て
「どうしてその方法で解けるのか、どうしてその式で解くのかがわからない」
   ↓
「①一定時間考えてわからなければ、②質問できる相手はいるか検討」
   ↓
「③質問できなければ過去のデイリー、市販の参考書などで同じタイプの問題を探し、解法を読む」
市販の参考書などにもいいものがありますから、書店で探してみるのもいいですね。
いずれにしても「式と正解を写して終わりにする」にしないことです。
もしもそうなっているなら、夏までに勉強の仕方を変えたいですね。

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桜もいいですが、新緑には元気をもらえますね。
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学習法 / 算数2017年05月03日10時32分
主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。
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