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中学受験 算数が苦手な子の勉強法

中学受験 算数が苦手な子の勉強法
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中学受験の勉強において、もっとも大切な科目と言われるのが、算数です。
実際にはどの科目も大切なのですが、算数は特別に重要視されます。
その算数の成績が、あるときに急に下がってしまうお子さんがいます

4年生のときは成績が良かったのに・・・というお子さんの共通点

4年生までは算数の成績がよかったのに、5年生になって急に成績が下がって...というご相談が多くあります。
このようなお子さんに共通することとは何でしょうか。

それは、「解法レベルで問題を覚えている」ということです。

「解き方は覚えないといけないんじゃないの?」

そう思われたかもしれません。

確かに、解き方を覚えて知っておくことは大切なことです。
ただ、それより前にもっと大切なことがあるのです。
それは「こういった感じの問題は、こう考えたら解きやすそうだ」という感覚を養うことです。

たとえば次のような問題を考えてみましょう。

【問題】大きな箱に、赤いボールと白いボールがたくさん入っています。その中から、次のAとBの取り出し方で、それぞれ何回かボールを取り出します。

A 箱から、赤いボールを4つ、白いボールを3つ取り出す。
B 箱から、赤いボールを2つ、白いボールを5つ取り出す。

この取り出し方で合計8回ボールを取り出すと、取り出した赤いボールは24個でした。白いボールは何個取り出しましたか。

「問題を見抜く力」が必要

いかがでしょう?

赤いボールと白いボールが登場しますが、その差を考えるべきでしょうか?
あるいは・・・?

算数ができるお子さんは、この問題を見たときにこう考えます。

「赤いボールと白いボールか・・・。こういう問題は、差に注目するか和に注目するかだな。赤いボールは24個取り出したけど、全部でいくつ取り出したんだろう・・・。あ!1回に取り出すボールはAの場合もBの場合も合計7つだ!ということは、8回取り出したんだから、全部で7×8=56個取り出したんだ!そのうち赤いボールは24こだから、白いボールは56−24=32個だ!」

2つのものの数量が示された場合、算数ではよく「差に注目する」という考え方が出てきます。
和差算などがその典型です。
差を考えてもわかることがなさそうな場合、

「じゃ、逆に和を考えたらどうなる?」

これが算数でよく使う思考の方法です。
「押してだめなら引いてみる」
といったイメージで逆から考えるのです。

こういった「思考の方法」をたくさん知っていることが重要で、解法の知識よりも手前の、もっと大切なことです。
このような知識が、実際に問題を解くときの「問題を見抜く力」となるのです。

算数が得意なお子さんは、こういう知識をたくさん持っています。

問題を解くことで「なるほど」と腑に落ちる経験を

上記の問題は「◯◯算」として分類されるタイプのものではありません。
(もちろん、赤いボールと白いボールの差に注目させる設問にすると和差算になります。)
「◯◯算の解き方」レベルで覚えているお子さんは、こういう問題で糸口を見つけ出すことが苦手です。

ふだんの塾の宿題をするとき「早く全部終わらせないと・・・」と焦った気持ちでやっていると、ついつい「解き方を暗記してそのとおりに当てはめる」となってしまいがちです。
(西村先生もよく仰る「あたふた学習」というやつです)

もしも「5年生になって急に算数の成績が下がった」というなら、お子さんに「算数の勉強は楽しい?問題を解くのは楽しい?」と聞いてみてください。
「解き方を暗記して当てはめる」という勉強になっていると、勉強の中に「考える」「腑に落ちる」「なるほどと思う」といった要素がなくなるので、算数の勉強が楽しくなくなっているはずです。

意図的に宿題を減らしてでも「これがこうなって、ああなるから、こういう考え方で解くんだな」という「納得のある勉強」を意識してみてください。

算数は、本来とても楽しい科目です。
考え抜いて答えが出たときの快感は、まさに謎解きの感覚なのです。
お子さんが「算数が楽しくない」と感じるなら、勉強の仕方のどこかに無理があるということ。
逆に考えれば、勉強の仕方を見直し、算数の楽しさを取り戻すチャンスでもあるということですね。

みなさん、算数を楽しみましょう!

この記事を書いた人
主任相談員 前田 昌宏主任相談員 前田 昌宏
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