中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

西村則康が教える『新5年生』に向けた12月の過ごし方

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公開: 最終更新日:2025年11月27日

2月から「中学受験のカリキュラム」が本番を迎えます

こんにちは、中学受験情報局・主任相談員の西村則康です。

カレンダーも残り1枚となりました。

4年生の保護者の皆様、通塾生活が始まって約1年が経ちましたね。

「塾に通うリズムには慣れてきた」
「宿題もなんとか回せている」

そう感じている方も多いと思いますが、ここで一度立ち止まって考えていただきたいことがあります。

「塾に通うこと」に慣れただけで、「正しい勉強のやり方」は身についていますか?

厳しいことを申し上げますが、中学受験において「4年生と5年生は別世界」です。

5年生になると学習量は倍増し、スピードも格段に上がります。また、その内容についても抽象度が上がり、より理解を必要とする学習内容が増えて行きます。

この時、4年生の間に「正しい学習習慣」という土台ができていない子は、量の波に飲まれて一気に崩れてしまいます。

今日は、スムーズに新5年生を迎えるために、この12月に確認すべき「学習習慣の完成度」についてお話しします。

「作業」をしているだけになってない?辻義夫の4年生が気をつけるべき3つの学習習慣

「宿題はやっているのに、テストの点数が伸びない」

もしそう感じているなら、お子さんの勉強が「作業」になっている可能性があります。

この点について、主任相談員辻義夫先生は、4年生の今こそ「勉強の質」を見直すべきだと指摘します。

【辻義夫の視点】

その宿題、「終わらせること」が目的になっていませんか?

4年生の1年間で最も大切なことは、難しい問題を解けるようになることではありません。

「正しい勉強の作法」を身につけることです。

5年生になる前に、お子さんのノートやテキストを見て、以下の3つをチェックしてください。

チェック①:丸つけが「マル」か「バツ」だけになっていないか?

「バツ」をつけて、赤ペンで答えを写して終わり。これは勉強ではありません。

特に重要なのは、簡単に「ミスをした」と切り捨ててしまわないこと。お子さんはミスを正確に分類することができません。

「あー、こうすればよかったんだ。わかってたのになー。」「ちょっと計算ミスだったな。」「この文章の部分見落としてたわ」など、親御さんの立場で聞いているだけでは「ただのミスだな」と思ってしまうようなところに、お子さんの点が取れない根本的な問題がひそんでいる場合があります。

なぜ間違えたのか? 知識不足なのか、注意不足なのか、記憶間違いなのか、記憶の仕方に原因があるのか?など、そういう点も含めて振り返る習慣が身につくよう、親御さんから声掛けをしてあげることができなければ、5年生の学習内容には太刀打ちできません。

もし、難しい場合は、塾の先生を通じて伝えてもらうことや、個別指導、家庭教師を選択することも考えてみましょう。

チェック②:わからない問題を「すぐに」聞きすぎていないか?

5年生からは「考える力」が問われます。西村先生が書籍などでも提唱されている「スロー学習」ですね。

すぐに解説を見たり、親に答えを聞いたりする「はやくラクになりたい」「とりあえず課題を終わらせてしまいたい」といった理解をすることから離れた学習グセが染み付いてしまうと、やることばかり増えていき、さらには、授業スピードについてもいけなくなります。

こちらも親御さんの声掛けはとても重要です。課題で手が止まっている、テストの振り返りですぐに解説を読んでわかった気になってしまっている、ということが感じられた場合は、早い段階で「この問題ってどうやって解くの?」「へー、この問題ってこうやって解くんだ、ママにもどうやってやるのか教えてほしいな。」など、思考の整理をさせ、理解を促すようにしていきましょう。

プロの家庭教師であれば、ここからさらに理解がないと解けない問題などを提示し、より腑に落ちる学習ができるように促すようにしていきます。

チェック③:生活が勉強だけになってしまっていないか?

お子さんを塾に通わせ始めると、通塾はもちろん復習や宿題の時間など、家中が「大忙し」モードになることがよくあります。

お母さんからお子さんへの声かけも「宿題やったの?」「来週はテストだよ!」「できたの?」「早くしなさい」そんな「勉強面の指示出し」ばかりになってしまいがちです。

4年生の時期は、各塾ともまだまだ高学年にくらべると、時間に余裕があるカリキュラムだったんです。

その4年生の段階で「時間がない」と感じている状況であれば「勉強をやらせすぎ」の可能性があるというのです。

高学年になると塾の日数や時間も増え、習うことも4年生より難しくなりますね。

それにつれて家庭学習の時間もかかるようになり、より「忙しい」毎日になります。

4年生のうちは時間に余裕がある状態で過ごさせてあげたいですよね。

だからこそ、「言われないとやらない」状態は黄色信号です。塾のある日、ない日、それぞれの「勉強を始める時間」がルーティン化されているか。

4年生は「勉強の型」を作る時期です。もし、今の勉強が「宿題を終わらせるだけの作業」になっているなら、12月のうちに「解き直しのルール」だけでも徹底的に習得できるように声掛けをおこなっていきましょう。

西村則康が提言する「12月の修正プラン」

耳の痛い話もあったかもしれませんが、これらは全て新5年生でパンクしないための防波堤です。
私(西村)からは、この12月をどう過ごすべきか、2つの方法を提案します。

1. 「悪い癖」をリセットする期間にする

12月は、新しい単元を詰め込むよりも、「勉強のやり方」のオーバーホール(点検・修理)に充てください。

「答えを写す癖があるなら、答えを親が預かる」
「丸つけは親がやって、間違えた理由を子供に説明させる」

このように、4年生のうちについてしまった「悪い手癖」や「サボり癖」を、冬期講習が始まる前に矯正します。

量は減らしても構いません。「1問を丁寧に解く」という原点に戻れるのは、今がラストチャンスです。

2. 親子の「役割分担」を見直す

4年生までは親が手取り足取り教えていたかもしれません。

しかし、5年生の内容は難しく、親が教えるとかえって混乱を招くことがあります。

特に、算数などの解法は塾によって違うため、その解法以外を教えてしまうことでお子さんが混乱することはこれまで多くの家庭を見てきた中で最も多い失敗例です。

「教えること」は塾に任せ、親は「環境作り(時間の管理・プリント整理)」に徹する。そして、声掛けをし、正しい学習習慣を身につける補助輪となっていく。

12月のうちに、この役割分担へのシフトチェンジを意識し始めてください。

「4年生の壁」を超えていくために

学習習慣の修正、計算力の強化、親の役割の変化。

これらを今の「4年生の気分」のまま進めるのは難しいかもしれません。

今のままでは不安だという方もいらっしゃるかと思いますので、11月29日(土)にセミナーを開催します。

こちらのセミナーにご参加いただくと…

■ 冬休みを最大限活用するために、冬休みまでにやっておきべきこと

■ 冬休み1日1問からできる、「確実に成績UP」をする学習計画の立て方

■ 苦手教科・単元の優先順位と必須習得事項のまとめ

■ ご家庭でやるべきことと、切り捨てるべきことの境界線

■ 冬期講習の授業内容を習得し切るサイクル提案

■ 冬の1日の学習量の適正量と正月休みの取り方

■ 【学年別】新学年までにやっておくべきタスク表

について、より実践的な内容をお話しします。

ぜひご参加ください。

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