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転塾の判断材料にもなる 塾と親のコミュニケーション術

転塾の判断材料にもなる 塾と親のコミュニケーション術
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親は、子どもの通う塾の先生とは、なかなかコミュニケーションを取りづらいかもしれません。
しかし子どもの成績で伸び悩んだ場合など、塾の先生との関係や塾の様子が気になったり、転塾を考える場合もあるでしょう。
ここでは、子どもの通う塾について親がどのように接し、対処すればよいかについて考えてみます。

塾の先生との短い会話が関係を良くする

子どもの塾の先生と、あまり親が仲良くなる必要はないですが、子どもと親の顔が一致するくらいの認識を持ってもらうことは大切です。

大手の塾などではシステム上、本当にその子にとって必要な細やかな指導をすることは困難です。
たとえば、子どもが算数の「速さ」でつまずいている場合、たいていの塾は「テキストの『速さ』のページをもう一度復習しましょう」というアドバイスをします。
その子が「速さ」のどの項目がわからないかを追求することは難しく、ただ「速さ」という広い単元の中で復習するように指導することが多いのです。
本来であれば、その子が苦手としている項目をピンポイントで指摘し、どのような勉強の取り組み方をすればいいのかをアドバイスしてくれると、親としてとても助かります。

しかし、先生だって担当生徒たちが可愛いのは言うまでもないことです。
塾にはそこまでのことを求められないとわかっていても、その子の親が熱心に相談に来ている顔が浮かべば、きっと親身になって相談してくれるでしょう。

授業開始前と授業後の30分くらいは忙しいですが、昼の時間、授業の開始2時間前くらいは時間に余裕があります。
その時間帯を見計い、手土産などを持って近くに来たので少し相談させてほしい、と何度か顔出ししておくといいでしょう。
直接会うことがむずかしい場合には電話でも大丈夫です。
その際には長居しないように、10分くらいで話を切り上げるようにしましょう。

転塾をすべきかの見極め

しっかりと親子で学習に取り組んでいるのにも関わらず、成績が思ったように伸びない。そうなると転塾を考えることもあるでしょう。
しかし、ここは慎重に考えなくてはいけません。
成績が上がらない原因がどこにあるのかしっかりと確かめておかなければ、塾が変わっても改善しないからです。

成績低迷の原因は大きく3つに分かれます。

  1. 先生の教え方に原因がある
  2. 子どもの勉強の仕方に原因がある
  3. 子どもと先生の相性に原因がある

子どもと先生の相性は子どもが一番わかっていることでしょう。
先生によっては、いわゆる「体育会系のノリ」で勢いの良い授業を行うこともあり、そのノリが合わない子も多くいます。

子どもの勉強の仕方が悪いのか、先生の教え方に原因があるのかについては、きちんと見極めなければいけません。
勉強意欲の面で問題がある場合は、塾を変えても改善しない可能性が高いからです。
しかし、意欲はあるのに成績が伸びないという場合は、何か他の部分に原因があるということです。

意欲を子どもに聞いて確かめるのは、なかなかむずかしいことです。
しかし、子どもが解いた算数の文章問題を使って質問することで、はっきりとわかります。

「どうしてその式になったの?」
と聞いて
「先生がそう言ったから」
といった返答なら、学習意欲はあまり高くないかもしれません。
逆に自分なりの言葉で説明しようとしている場合には、学習意欲が高いと考えていいでしょう。
転塾は、親子にとって大きな決断です。くれぐれも慎重にしたいですね。

「塾が楽しい」と「塾に通う意味」は別物

もしも転塾する場合、そのタイミングは非常に大事になります。時期を逃してしまう理由のひとつに「子どもが塾を楽しいと言っている」ということがあります。
塾が楽しい、と塾に通う意味は必ずしも一致しません。親としても、子どもが楽しいと通っている塾を変えろとは言いづらいですね。

塾もビジネスです。特に下のクラスになると「生徒」ではなく「お客さん」として扱っているところもあります。
合格実績だけではなく、売り上げを伸ばすためにもそのような「お客さん」は塾にとって必要なのです。

宿題が多いことで有名なある進学塾では、一番下のクラスは宿題がほとんどないそうです。その内容もこんな簡単でいいの?と心配になってしまうようなものです。

クラス担当の先生も、勉強を教えることよりも教室を明るくし、子どもを「わかったような気分」にさせるパフォーマンスがうまい先生の方が人気なので、そのような人が割り当てられることがあります。
このようなパフォーマンスがうまい先生は子どもにとっては楽しいので、ある意味では必要かもしれません。
しかし、そのパフォーマンスが子どもの理解度や成績につながらないのであれば、意味がありません。

授業中の先生がユーモアにあふれ、宿題も少なく、簡単な問題だけを解いていればいい、というのであれば子どもは楽しいと思うでしょう。しかし、もう一度塾に通っている意味を考えるべきです。
塾の友達と遊ぶのも、先生の冗談が面白いのも悪いことではありませんが、そこだけを取り上げて「塾が楽しい」というのは違います。

そう感じる場合には、かわいそうですが転塾を真剣に考えた方がいいでしょう。

もしも転塾を考えている場合には、親が塾の先生と少し会話をすることで、何が原因で成績が伸びないのか、原因をしっかりと確認できます。また、子どもの「塾が楽しい」の意味を本来、塾に通う意味と区別し、塾でしっかりと成績を伸ばせるようにしたいですね。

この記事を書いた人
主任相談員 西村 則康 主任相談員 西村 則康 西村先生に家庭教師に来てほしい方はこちら
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