中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 -> 塾の選び方 -> 中学受験 関西の塾の特徴と使い方は?

中学受験 関西の塾の特徴と使い方は?

中学受験 関西の塾の特徴と使い方は?
このエントリーをはてなブックマークに追加
更新: 2017年01月05日 公開:

関西にお住まいで中学受験の塾選びを考えたとき、まず思い浮かぶのが浜学園、希学園、日能研といった有名な進学塾でしょう。ここでは、関西の進学塾の特徴とその選び方についてまとめてみます。

「丸抱え型」が多い関西の塾

関西の塾が関東と大きく違うのは「丸抱え」型の塾が多いということです。「丸抱え」とはどういうことかというと、塾の授業で指導してもらい、わからなければ居残りして質問し・・・という「面倒見の良さ」を売りにしている塾が多いということです。

関東が「週2日だけ通ってくれればOK」と、通塾の負担の少なさを謳う塾が多い(その代わりご家庭の負担は大きいのですが)のに対し、授業のない日まで補習に呼ばれることが「サービス」と関西では受け取られる傾向があります。

塾の拘束時間も長く、そして宿題の量も多いのが一般的です。

難関校への合格実績が売りの浜学園

浜学園は、その発祥を1959年にまでさかのぼる、中学受験塾の名門です。難関校への合格者数に定評があり、その実績も圧倒的です。2016年入試の主な難関校への合格者数は下のとおり。

灘中 83名
東大寺学園中 100名
洛南校附属中 113名(うち女子20名)
西大和学園中 208名(うち女子16名)
大阪星光学院中 85名
甲陽学院中 81名
洛星中 64名
神戸女学院中 53名
四天王寺中 106名(うち医志20名)

出典:浜学園HP

名だたる難関校、有名校への合格実績は圧倒的ですが、特に灘中の合格者にはこだわっており、12年連続日本一の合格者数となっています。まさに「灘に合格したかったら浜学園」というイメージを作り上げています。

浜学園の学習システムは「平常授業」と「特訓授業」と呼ばれる授業から成り立っています。平常授業だけでもじゅうぶんに難関校に合格できる内容まで扱いますが、学力上位の子どもたちのために、さらに「最高レベル特訓」「灘中合格特訓」などが用意されています。

「浜型」の「復習主義」スタイルが、関西の塾のスタンダード

浜学園の授業は、毎週の授業の「復習テスト」から始まり、その後「導入授業」つまり新しい単元を学習する授業が行われます。毎週、前週に習った内容のテストから始まり、その週に習ったことを次の週までに宿題を通して身につけてくるスタイルです。

これを「復習主義」といい、馬渕教室、第一ゼミナール、進学館など関西の塾の多くはこのスタイルをとり入れています。関東発祥の四谷大塚の「予習主義」とちょうど反対ですが、関西では「四谷大塚準拠」で四谷大塚の「予習シリーズ」を使いながらも、「復習主義」の授業スタイルを取っている塾がたくさんあります。

浜学園では月に1回、範囲のない実力テスト「公開学力テスト」が行われます。このテストの結果によってクラス替えが行われ、前述の「最高レベル特訓」「灘中合格特訓」などの参加資格も決められています。

もともと浜学園のメンバーが割って出る形で生まれた希学園も浜とよく似たスタイルの塾ですが、より拘束時間が長いことで有名です。それは、授業の後、講師が監督する教室での「居残り授業」に参加するのがスタンダードだからです。

希学園は宿題点検が厳しい塾でもあり、「確認程度」の塾もある中、宿題プリント(希学園では宿題演習用のプリントが決められており、こう呼ばれています)には講師の評価を書き込む欄、保護者のコメントを書き込む欄などがあり、宿題のやり方がいい加減だと叱られることもあるため、萎縮しやすい子には向かない塾だという見方もあります。

塾業界には、「宿題をいい加減にやって困るのは成績が下がる自分なのだから、うるさくは言わない」という考え方も根強いのですが、しっかりやり方まで評価する希学園は、ある意味では「親切」ともいえます。

高学年になるととんでもない忙しさに

関西に限りませんが、高学年になるほど塾の拘束時間は長くなり、通う日数も多くなり、宿題も多くなります。もちろん習う内容も難しくなりますから、どんどんお子さんの負担、ご家庭(おもにスケジュール管理をするお母さん)の負担も大きくなります。

関西では「面倒見の良さ」を売りにする塾が多いため、居残り、補習など、どんどん「塾での時間」が長くなっていきます。また、灘中を始めとする難関校への合格者数が大きな塾の「売り」となるため、特訓も長く、ハイレベルになりがちです。

たとえば浜学園の5年生だと、週に算数の平常授業(約‪2時‬間)が2回、そして国語・理科・社会は1回ずつ授業があります。これだけで、約‪4時‬間(‪17時〜21時‬)拘束される日が2日、‪2時‬間拘束される日が1日。週3日です。さらに最難関中受験者は「最高レベル特訓」を受講する可能性が高く(公開学力テストの順位が700位以内だと受講できる)、算数、国語でそれぞれ1日ずつ。算数は約‪4時‬間、国語は2.5時間の講座です。これで週5日。 ‬‬‬‬‬

そして、月1回日曜日には公開学力テストがあり、灘中志望者には「灘中合格特訓」もあります。

6年生になると、これに日曜特訓が加わり、公開とあわせて日曜の多くが「塾の日」となります。

浜学園は決して特殊な例ではなく、関西の塾はだいたいどこも同じような仕組みになっています。

「必要なものだけ受講」という視点が必要

関東の塾以上に、関西の進学塾にお子さんを通わせているご家庭には「要らない講座は取らない」という視点が大切です。お子さんが受験する学校が偏差値50台のいわゆる「中堅校」なら、「最高レベル」と銘打ったような講座は(たとえテストで資格が取れても)受けなくていいのです。

そのぶん空いた時間でしっかりと平常授業の内容を復習し、理解して身につける。そういう学習ができているお子さんの方が、結局は楽で、合格の可能性も高くなるものです。講座を取ると、授業の時間だけでなく、その宿題の時間まで増えることになりますから、「週1回の負担」ではなくなるということをあまり意識せず「資格が取れたから」と軽い気持ちで受講を始めてしまったために、せっかく軌道に乗り始めた学習サイクルを崩してしまうお子さんが、特に関西では多いので、注意が必要です。


以上、関西の中学受験塾の事情についてまとめてみました。必要な講座を上手に受講して、うまく中学受験を乗り切りましょう。

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫主任相談員 辻 義夫
メルマガ会員限定特典メルマガ会員限定特典
Copyright (c) 2008-2017 中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.