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「プロ家庭教師は必ず成績を上げる」という勘違い

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公開: 最終更新日:2021年07月26日

「プロ家庭教師」のはっきりとした定義はない

お子さんに中学受験をさせようと考えているほとんどのご家庭は、お子さんを塾に通わせているのではないでしょうか。

そして、塾に通わせてはいるけれど、思ったように成績が上がらない、あるいは塾の授業が今ひとつわかりづらい、理解が進まない教科や単元などがある、といった場合に家庭教師をつけることを検討するのではないかと思います。

いざ家庭教師をつけようと考えた時に、大学生のアルバイトではなく、プロの講師を選びたいと考えるご家庭も多いと思います。

では、プロの講師、プロの家庭教師とは一体どんな講師を指すのでしょうか。

「プロの家庭教師」が、「家庭教師という職業で生計を立てている」、つまりアルバイトではないという意味でしたら、プロ家庭教師に任せても成績アップの可能性は限りなく低いでしょう。

大学生ではなく社会人の講師、と定義しても同じことです。

また、「指導経験豊富で解法をたくさん知っている」ということがプロ家庭教師、と定義したとしても、家庭教師がかならずしも成績を上げてくれるわけではありません。

家庭教師というのは、講師1人に生徒1人、1対1でお子さんに勉強を教えるので、成績が上がりやすいと考える方も多いのですが、一概にもそうとはいえません。
それは、お子さんのタイプに合わせて、もっとも分かりやすい指導方法で教えてくれる、ほんとうの意味でのプロ講師は、実は一握りしかいないからです。

家庭教師の価格の根拠は・・・

家庭教師の1回の指導料金は、一般的に千数百円から数万円と大きな幅があります。

派遣業者などでは、講師にランクをつけているところもありますが、やはり能力の高い講師は値段も高いものです。

しかし、能力があるから高いというのならまだいいのですが、「プロの家庭教師」というだけで割高といった業者も残念ながら存在します。

そして、多くの家庭教師派遣業者などでは、冒頭のような「家庭教師という職業で、指導料金によって生計を立てている」ということを「プロ」という言葉で表現しています。必ずしも指導技術が優れているから、あるいは優れた教育プランナーだからプロ、というわけではないのです。

家庭教師派遣業者に問い合わせるとき、必ず聞いておきたいこと

家庭教師派遣の業者に問い合わせるなら、どのような講師が在籍しているのか、子どもとのマッチングはどのような方法で行うのか(ほんとうは、スペシャリストならお子さん一人ひとりに合わせて最適化した授業、コミュニケーションを行うので、マッチングは必要ないのですが)を聞いておきましょう。

また、授業はどのように行われるのか、その報告はどのようになされるのかも聞いておくべきです。
授業が終わったらすぐに講師が帰り、書面による報告もなければ、授業が効果的に行われているかどうかの判断もできません。
授業以外に面談などの機会があるのかもチェックしておきましょう。
授業やサービスに関して、ご家庭の意見や要望を伝える仕組み、それに対して回答が貰える仕組みはどうなっているのかも大切なポイントですね。
その他、細かなことですが、講師の交通費は実費で支払う必要があるのかといった情報も確認すべきポイントです。

まずは過大な期待をせず、しっかり話を聞いてみることです。
上記のような質問をしてみて、納得のいく説明がなされることが大切です。
お茶を濁すような表現をする業者や、とにかく受講スタートを促すような業者には注意が必要です。

指導料金が高くても信頼できそうなところにまず話を聞き、その対応を基準として他の業者の話を聞くのもよいですね。

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