小学校低学年子どもの「9歳の壁」と親の心構えとは

小学校低学年子どもの「9歳の壁」と親の心構えとは
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子どもが小学校に入学して、学校を軸に社会性や生活習慣を身につけ、他者との関わりやルールを知ることは、学習の基礎にもなります。
ここでは、小学校低学年の子どもの「9歳の壁」と、それに対して親がするべき心構えについて考えてみたいと思います。

「子どもの成績」より「子ども自身」を見よう

子どもの小学校入学は、子どもにとっても親にとっても大きな節目です。
あまり習い事などを詰め込まず、じっくりと子どもと向き合ってあげたいですね。
家庭学習にもしっかり付き合ってあげましょう。

この時期になると、学校で習うこととこれまで経験してきたことが、連動するようになります。
国語で習った漢字を新聞の見出しやお店の看板に見つけたり、いつも食べている野菜を学校で育てることになったり、おじいちゃんが住んでいる場所が教科書に書いてあったなど、子どもなりにさまざまなことを発見するでしょう。
あらゆる体験が学習に活きてきます。

2、3年生になると、1年生のときには意識していなかったようなこと、例えば教室の中での自分の立ち位置などを意識し始めるかもしれません。
成績が思ったよりよくなかったり、なにかのグループのリーダーになれなかったとしても、子どもを叱ったりしないようにしましょう。

ご家庭では、ありのままの子どもを丸ごと認めてあげて、そのうえでアドバイスをして、環境を整えてあげてください。
ほかの子どもと比較して「もっとがんばらないとだめ」「そんなことでは、将来○○中学に入れないよ」などと、学習面だけからの評価をしないことが大切です。
お友達が増えた、学校で先生にほめられたなど、社会性の成長を見てあげてくださいね。

子どもの「9歳の壁」とは

長年たくさんの子どもと接してきて、身をもって実感するようになったのですが、子どもには「9歳の壁」と呼ばれるものがあります。
これは、子どもが小学3〜4年生(9歳前後)になると、自分を客観視したり抽象的なことがらを理解できるようになることと関係しています。

成長のひとつなので喜ばしいことなのですが、子どもにとっては「壁」になることもあります。
他人と自分を比べたり、自分を振り返ることができるようになるので、一時的に自己肯定感が下がってしまうのです。
その結果、成績が伸び悩むことがあります。

また学習内容にも算数の「速さ」や「割合」など抽象度の高いものが混じってくるので、つまずいてしまう子が出てくるのです。

「9歳の壁」を乗り越えられないのはどんなとき?

この時期までにちゃんと一般的な日常体験をしていれば、9歳の壁は必ず乗り越えられます。
しかし、どこかの段階で不自然な形の早期教育をしていたり、過剰な種類の習い事をしていたりすると、乗り越えるのが難しいことがあります。

たとえば算数の問題で「買い物での割引」についての問題を習ったときに、買い物の経験がなく「割引」そのものについて知らなかったり、理科で「比重」の問題が出たとき、同じ体積でも重いものと軽いものがあるということを身体感覚としてまったく持っていないと、生きた知識として頭に入ってきません。
逆にそういう経験をしっかりしている子どもは「あ、あれのことだ」と、知識と経験がつながる瞬間があり、学ぶことや知ることに楽しみを見つけることができます。

小学校低学年までの時期は、中学受験をするお子さんにとっても、大切な時期です。
お子さんと向き合い、社会性の成長を喜び、家庭学習にしっかり付き合いながら、さまざまな経験をさせてあげたいですね。

この記事を書いた人
主任相談員 西村 則康 主任相談員 西村 則康 西村先生に家庭教師に来てほしい方はこちら
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