中学受験で全落ちになったら?対処法とそうならないためにできること

中学受験で全落ちになったら?対処法とそうならないためにできること
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現代の中学受験では、受験する学校が「第一志望校のみ」というケースは少数派、というよりむしろ稀になっているようです。
多くのお子さんが3校、4校、あるいはそれ以上の学校を受験します。

第一志望校から第二、第三志望、そして「滑り止め」といわれる学校まで複数の学校を受験し、合格した学校の中から進学先を選ぶというスタイルが主流でしょう。

中学受験に対する考え方はご家庭によって様々ですが、受験をさせる以上、進学先は基本的に私立中学校と決めているご家庭の割合が多くなっているのではないでしょうか。

そんな中学受験において、みんなが避けたいのが「全落ち」と呼ばれる状態です。これは、受験した学校のすべてで不合格という結果になってしまうことです。

この記事ではそんな「全落ち」という結果になってしまわないように、どんな準備ができるのか、そして万一そうなってしまった場合にどのような対処法があるのかを考えてみたいと思います。

全落ちにならない中学受験計画のポイントは「高値平均」を避ける

中学受験の学習計画を立てる場合、頼りになるのが偏差値レベルです。

もちろんその前提として、ご家庭の方針やお子さんの希望を考えて志望校選びをする必要がありますが、現実に合格できる可能性がどれほどあるのかは、やはり成績との相談になると思います。
ご家庭、お子さんの希望と学校の難度レベルを天秤にかけ「第一志望校はちょっとチャレンジだけどやっぱり受験しておきたい」「確実に合格できそうな学校の中で、受験校を選んでおこう」といったことを様々考えながら、受験校を絞っていくわけです。

そこで気をつけたいのが、受験プランが「理想ありき」になってしまうことです。

もちろん、合格の可能性は低くても「この学校を受験したい」という強い気持ちをお子さんが持っている場合もあります。
特に、受験勉強を始めた頃から憧れ続けてきた第一志望校は譲れない、そんなお子さんはたくさんいるのではないでしょうか。

しかしこのように、受験する学校すべてが難関レベルの学校で、どの学校に関しても「合格、不合格のどちらに転んでもおかしくない」というような状態が、「全落ち」になってしまう可能性が高い受験プランです。

塾のテスト結果、偏差値から考えて「大丈夫だろう」と思っても、何があるのかわからないのが中学受験。
初日の受験校でのつまずきが後をひいて全落ち・・・といったことも、中学受験では決して珍しくはないのです。

万一のことを考え、偏差値レベルの高い学校から低めの学校まで、幅をもたせて受験プランを立てることが大切です。

中学受験で全落ちになったら、公立中学校に進学するのか

あまり考えたくないことかもしれませんが、もしも全落ちになってしまった場合、どうすればいいのでしょうか。

「全落ちになったら公立中学校に進学する」と決めていたご家庭でも、いざ受験校すべてで不合格という結果を前にすると「せっかくがんばってきたんだから、全落ちは避けたい。一校くらいは合格させてあげたい」という気持ちから、試験日直前や前日に出願できる学校を探して受験するケースがあるようです。

中学受験の塾でも、そのような親御さん、ご本人の要望に答えられるよう、間際に出願できる学校のリストを用意している場合があります。

そして、今まで考えてみたこともなかった偏差値レベルの学校の魅力を、そうやって触れてみることで発見して、結果的に進学先に選んだという事例も数多くあります。

一方で、受験前から決めていたとおりに、公立中学校に進学というご家庭もあります。
全落ちのときにどうするかは、お子さんの希望、ご家庭の考え方によりますので、事前にしっかりと方針を話し合っておきましょう。

子どもは不合格で傷つくよりも、親の態度で大きく傷つく

親子で数年間かけて準備してきた、中学受験。
もちろん、中学受験に合格してもしなくても、まだまだそれは通過点。
本来の目的は、お子さんが将来幸せで充実した人生を送ることです。

しかし、やはり「不合格」という事実に、お子さんは傷つきます。
まして、受験した学校すべてが不合格で「全落ち」だったような場合は、なおさらです。
しばらくは落ち込むこともあるでしょうし、泣くかもしれません。

でも、進学先が私立中であれ公立中であれ、お子さんにとっては「未知の未来」が待っていることに変わりありません。
これまでの人生経験が少ない子どもにとって、どんな経験も目の前に広がる未来の大きさを思えば乗り越えられるのではないでしょうか。

事実、大人の親のほうが拍子抜けするくらい、子どもはすぐに立ち直ることもあるようです。
とにかく、辛く長かった受験勉強が終わり、プレッシャーから開放されて新しい生活を待つ嬉しさは、それくらい大きなものなのです。
受験勉強期間が終わると、中学校生活が始まるまでの2ヶ月ほどの間に、急激に身長が伸びる子がいるくらい、プレッシャーを感じているのです。

お子さんは比較的すぐに立ち直れるのですが、良くないのは親が落ち込んだり、不合格や全落ちを引きずってしまうことです。
自分が不合格、全落ちになったことで親が打ちひしがれている姿を見ることほど、お子さんにとって辛いことはありません。

中学受験に関しての親の役割は、志望校に合格させることではなく「この中学受験は成功だった」「結果はどうあれ受験してよかった」とお子さんが感じ、次のステップに前向きに進める状態を作ってあげることだと考えましょう。

子どもが中学校に上がった後も、中学受験での不合格や全落ちを事あるごとに嘆く親御さんもいますが、それは百害あって一利無しです。
中学受験に向けて積み上げてきた勉強は、結果としてどの学校に進学したとしても役立つもの。
まして1日に何時間も机に向かって勉強する習慣がついたことは、何より大きな財産になるのではないでしょうか。

確かに不合格や全落ちは残念ですが、親もしっかりと気持ちを切り替えて次のステップに進むことはとても大切なことだと思います。

視野を広く持ち、上手に中学受験を乗り切ろう

「中学受験は親の受験」とよく言われる通り、高校受験や大学受験と比べて親が関与することが多いのは事実です。
志望校はお子さんの希望をもとに決まることが多いものの、実際に学校情報を集めたり併願校の検討をするのは親であることも多いと思います。

そんな中学受験で大切なのは「親が視野を狭くしてしまわないこと」です。

「がんばってきたことが無駄にならないように、◯◯中学校に合格してほしい」
「できれば有名校、難関校に合格してほしい」

そんな気持ちになるのは、親としては当然のこと。

しかし、その思いがあまりに強くなり、視野が狭くなってしまうと、受験校がすべて難関校になったりと、「全落ち」の可能性が高い受験計画になってしまいがちなのです。

親は「本人に合う学校、ご縁がある学校がみつかれば」くらいにかまえているほうが、お子さんの受験結果は良くなるということもあるかもしれません。

親子で広い視野を持つことで、明るい未来につながる中学受験を経験できたらいいですね。

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫 主任相談員 辻 義夫
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