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夏のがんばりを成績につなげるためにしておくべき学習のポイント

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更新: 2017年05月17日 公開:

夏の頑張りの成果を試すターゲットとなるテストはコレ

長い夏休み。夏期講習に学校の宿題、そしてご家庭によってそれぞれ、1学期に積み残してしまった単元やテストの直し、復習など「やっておきたいこと」があり、「毎日が休み」では決してないのが受験生の夏休みです。

6年生はもちろんですが、4年生、5年生も夏期講習は「やった感」は得られると思います。
夏休み全部ではないにせよ、各学年それなりの期間、講習会が続き、その宿題も出るからです。この達成感をテストの点数という形で残すことができれば、お子さんのモチベーションはさらに上がるはず。
逆に、忙しく過ごした夏休みだからこそ、その成果が形になって出ないとお子さんにも不満が残りますね。

さて、夏のがんばりを形として出す対象となるテストですが、サピックスの5年生は9月の初旬におこなわれる「志望校診断サピックスオープン」です。
志望校診断ということで、普段のテストに比べても難度が高く、もちろん範囲のないテストなので、ここで結果を出せると大きな自信となります。

日能研の5年生は「志望校判定」と銘打ったテストは12月を待たねばなりませんが、4年、5年とも毎月の公開テストが範囲のないテストなので、夏期講習のテストの次は9月の公開テストで結果を出せるかが気になるところですね。

浜学園の5年生も「志望校判定」は1月。しかしこちらも毎月の公開学力テストに範囲がないので、夏に力がついたかどうかは公開学力テストで判断できそうです。

「範囲のないテスト」で点を取れる子、取れない子とは

お子さんがどの塾にお通いでも、夏のがんばりを「範囲のない大テスト」の成績として出す、というのが9月以降の目標となります。

では、どうすれば範囲のないテストで結果を出すことができるでしょうか。

範囲のないテストで結果を出すには、学習の結果、次の2点ができている必要があります。

  1. ①知識が長期的に記憶に残っている
  2. ②新しく習った知識を、過去に習った知識に結びつけて考えることができている

上記の2点ができているお子さんの例をあげると、次のようなお子さんです。

  • 4年生のときにつるかめ算を習った時に、基本的な形のつるかめ算の解法を理解し、覚えている
  • 「つるかめ算の解き方は・・・」ではなく、「2つのものそれぞれの量はわからなくても、まず全部一方に置き換えて計算すると考えやすい。だから・・・」といった覚え方をしている。
  • 5年生で「速さに関するつるかめ算」を習ったとき、「『つるとかめ』が『時速10kmと時速20km』になっても、合計時間がわかっていたら、まず一方に置きかえて、全部の時間、時速10kmで進んだら・・・」と同じように考えることができている

一方、範囲のないテストで得点が取れない子はどうなっているでしょうか。

  • 4年生のときにつるかめ算を習ったとき「つるかめ算の解き方は、かけて、ひいて、割って」といった覚え方をしている
  • どうしてつるかめ算の解き方は「かけて、ひいて、わって」なのかがあやふやになり、そこへ5年生で「速さのつるかめ算」という応用学習を習うので、さらに「どうしてその解き方なのか」「どこが共通点なのか」が理解できない

このように、4年生のときの学習のしかたで、5年生になって「さらに前進」できるか「一歩後退」になってしまうかが分かれてしまうのです。

塾の夏期講習の勉強は範囲が幅広く、目まぐるしく学習単元が変わるので、どうしても「つるかめ算の解き方は・・・」型の学習になってしまいやすいため、注意が必要なのです。

秋からのテストで点を取れるよう、勉強のしかたを変える

つまり、夏の学習を秋以降のテストの成果にしていくためには、夏の学習そのものを「どうしてそのような解き方をするのか」をしっかり考える学習のしかたにしておかなければならないということです。
「とにかくこの問題はこの解き方で解く」のような考え方は、学年が上がっていくとどこかで破綻します。

これは算数にかぎらず、理科や社会でも同じです。
社会などは一問一答式の知識の集合なのではと考える方もいるのですが、決してそうとは限りません。長野で果物がさかんに栽培されるのには、地形的、そして気候的な理由があるのです。これをきちんと知っていることと、「長野といえばリンゴ」のような覚え方をしているのでは雲泥の差です。

理科でも、特に暗記分野(生物・地学)で勉強の仕方の差が成績に出やすくなるのが高学年で、特に範囲のないテストでは差が顕著になります。
知識分野の総合問題ができる子は単なる物知りではなく、論理的にものごとを考えられる子です。

たとえば、オオバコという名前の植物を「オオバコ・オオバコ・・・」と連呼して覚えている子と、「大葉子」つまり大きな葉を道端にロゼット状(たんぽぽの葉のように放射状に広げた葉のこと)に広げている、という形とともに暗記している子とでは、やはり非常に大きな成績の差がつくのです。

このように、秋からの「範囲のないテスト」で点をとれるように学習のしかたを変えるチャンスが夏休み。

まずは暗記のしかたなどからチャレンジしてみてもいいかもしれませんね。

この記事を書いた人
主任相談員 前田 昌宏主任相談員 前田 昌宏
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