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数字で見る中学受験

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公開: 最終更新日:2021年07月26日

少子化の影響で受験者数が大きく減るのでは、という分析もありましたが、この数年中学受験をするお子さんの人数は、「微減」傾向にとどまっています。

東京・神奈川 2月1日出願状況による受験者数(推定)

年度 応募者数 受験率
2011 年 60,958 人 14.87%
2012 年 61,062 人 14.80%
2013 年 60,808 人 14.42%

関西 統一日初日午前入試応募者数の推移

年度 応募者数 受験率
2011 年 19,436 人 9.52%
2012 年 18,641 人 9.31%
2013 年 18,238 人 9.21%

首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県)の推定の実受験者数は、2011年から2013年にかけ、微減となっています。

首都圏の小学校卒業生数に対する私立中学の受験率は、2008年度の16.57%から2013年度の14.42%と、こちらも「微減」が続いています。
ゆとり教育による学力低下が問題となった、いわゆる「ゆとりショック」以来、2007年まで増加を続けていたのが、落ち着いてきたといったところでしょう。

長引く不況のもとでも中学入試の受験者数・受験率が大きく減少しなかったのは、大学合格力ランキングなどからも推し量れるように、
「私立の有名進学校に通わせると大学受験で有利」
ということが保護者の方たちにもはや「常識」として行き渡っているからかもしれません。

大学合格力ランキング(2013年)

順位 学校名 大学合格力 卒業生 東大 京大
1 989 224 105 41
2 筑波大附属駒場 903 163 103 3
3 開成 654 399 170 6
4 栄光学園 578 184 52 7
5 東大寺学園 569 222 24 70
6 桜蔭 558 232 66 3
7 聖光学院 552 226 62 5
8 ラ・サール 510 232 40 1
9 麻布 504 309 82 10
10 駒場東邦 483 238 59 3

首都圏の中学入試の合格率を考えてみましょう。
2013年入試の募集定員数で計算すると、のべ合格者数は約46,800人となり、推定実受験者数の44,000人を上回って全体の合格率は106.4%、数字の上では「全入の入試」となりました。男女別では男子が93.6%、女子が119.4%と女子の方がやさしくなっています。

ただし、上位校の人気は安定しており、私立中学校では「二極化」が起こっていると考えられます。

上位校の出願者数

順位 学校名 2013年 2014年
1 638 693
2 筑波大附属駒場(2次) 804 754
3 開成 1257 1186
4 栄光学園 718 669
5 東大寺学園 519 509
6 桜蔭 523 514
7 聖光学院(1回) 722 798
8 ラ・サール 728 770
9 麻布 874 875
10 駒場東邦 701 652

大学合格実績を出している学校に関しては、大きく志願者が減っているところは少なく、共学化や進学色を打ち出すなどの特色を出せていない下位校ほど苦しい、という状況のようです。
人気校合格を目指すなら、やはりしっかりとした対策、準備が必要ということになります。

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