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自分から「中学受験をしたい」という子どもは要注意!?

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公開: 最終更新日:2022年03月18日

お子さんに中学受験をさせるなら、本人の意思を尊重したいと考える親御さんは、たくさんいると思います。
たしかに子どもが自分から中学受験に興味を持ち、前向きな気持ちで学習を進められるのが理想的ですが、そこには注意すべき点があります。

ここでは、その注意点について詳しくご説明したいと思います。

中学受験をする・しないは親が主導権を握るべき

中学受験をすると決める基準は、それぞれのご家庭で異なります。

でも、どのご家庭にも共通して言えることは「子どもが自主的に中学受験をしたいと言い出すことはない」ということです。

4〜6年生になると、仲の良い友達が塾に通っている、中学受験するという話を聞いて、「自分もやってみたい」と言い出す子どももいます。
近所のお兄さん、お姉さんが制服を着て通学する姿を見て憧れることもあるでしょうし、「塾の先生がおもしろい」などの噂を聞いて自分の知らない世界に興味を持つこともあります。

でもそれは、ある意味子どもらしい興味でしかありません。
中学受験のためにどれくらいの勉強が必要なのか、それを自分が最後までやり抜く覚悟があるかなどを具体的に思い描いているわけではないのです。

子どもは、良い意味で「今」だけを生きています。中には成熟した子もいますが、ほとんどの子が長いスパンで計画的に物事を考えられるわけではなく、むしろそれは逆に、中学受験を経験することで得られます。

中学受験を5年生後半や6年生から始めるリスク

子どもが自発的にしたいと言い出したからと5年生後半や6年生から中学受験を始めるパターンもあるようですが、これはあまりおすすめできません。

なぜかというと、バタバタと勉強しているうちに、あっという間に受験当日を迎えてしまうからです。

親御さんが水面下で準備を進め、自分からやりたいと言い出した頃にうまく誘導して中学受験をさせたいと考える方もいますが、たった1年とちょっとで中学受験の勉強を始めるのは無謀とも言えます。

ましてや親御さんがまったく準備をしておらず、サポート体制が整ってない場合は、親にとっても子にとってもよい結果を迎えることはできません。

早い段階、できれば子どもが小学生になる前や低学年のうちに、中学受験をするかしないかの方針を家庭で固め、少しでもする可能性があるならできるだけ早く準備をしておく方が良い結果になることが多いようです。

これは、幼児や低学年のうちに英才教育や塾通いをするべきだという意味ではなく、学習の下地となるような身体感覚や好奇心の種をまいておく必要があるということです。

そうすることで中学受験をただの受験勉強ではなく、子どもが今後の人生に役立てることができる体験にすることができます。

「いつでも中学受験から撤退できる」という気持ちが大切

中学受験をするなら、4年生からの通塾が基本であり「子どもらしくのびのび過ごさせたい」という親御さんは葛藤を抱えることをなります。

それでも中学受験のメリットを感じ、家庭の方針にぴったりの学校や子どもに通わせてみたい学校があるなら、「いつでも中学受験から撤退できる」という気持ちで塾に通わせることが大切です。

習い事でもそうですが、本人がやりたいと言い出したことを途中でやめさせることを躊躇する親御さんはとても多いです。

「一度決めたことを途中で諦めさせたくない」「ここまで準備を進めてお金もそれなりにかけてきたのに」など、親としてさまざまな気持ちが交錯するかもしれません。
でも、どうしても子どもや家族にとって中学受験が合わないと感じる場合は、「途中でやめる」という選択肢を持っておいてもいいのです。

親としての「直感」は多くの場合、的中します。

「なんとなく、うちの子には合わないような気がする」
「このまま進めてもうまくいく気がしない」

もしこのような直感が働いたなら、すぐに軌道修正を考えた方がうまくいく場合が多いようです。

逆に言うと、うまくいくパターンは、たとえば睡眠時間を削ってまで勉強することに違和感を感じるご家庭なら、事前に睡眠時間の確保を前提とした学習スケジュールを立て、できるだけ「睡眠時間を削ってまで勉強するってどうなんだろう」という違和感を感じることなく学習を進めるご家庭です。

この「我が家の感覚」を大事にし、そこから少しでもずれていると感じたら中学受験から撤退する、するとしても途中で軌道修正する、というつもりで始めると案外うまくいくものです。

いちばん優先すべきは、家庭の方針

これは中学受験に限ったことではないかもしれませんが、子どもに何かを最後まで取り組ませるサポートをする場合、いちばん優先すべきは家庭の方針です。

大切な習い事をやめてまで中学受験をするくらいならやめていい、生活リズムが崩れるならその時点で塾をやめるなど、それぞれの家庭の方針に合った基準を持っておくと判断も難しくありません。

「一度、本人が決めたことだから」と言いたくなる気持ちも理解できます。この言葉は多くの親御さんから聞きます。

でも、子どもがもう無理だと思っているのに首に縄をつけて塾に行かせるのはお互いにとって幸せな結果を招きません。

「中学受験をがんばってみよう。でもどうしてもしんどくなったらやめてもOK」というスタンスでいるほうがうまくいくこともあります。
これは、家庭の雰囲気や親御さんの気持ちが切羽詰まらないためにも役立ちます。

子どもにとっていちばんいいのは、大好きなお母さんお父さんが笑顔でいることです。
親御さんがしんどそうな顔をしていたり、気持ちが後ろ向きなのはどうしても子どもに伝わってしまいます。

親子にとって中学受験をいい経験にするためには、中学受験をする・しないは親主導で決め、できるだけ早い時期から準備をしておくことが大切です。
「中学受験をしたい」と子どもが言い出すのを待っていると遅くなってしまうからです。

そして、いつでも撤退できると言う気持ちを親が持ち、最も優先するべきなのは家庭の方針だということを忘れないようにしましょう。

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