中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

成績が上がる 理解度が上がる 塾では教えてくれないノートの作り方とお子さんへの教え方 まとめ

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公開: 最終更新日:2024年03月05日

中学受験で成績を安定して伸ばしているお子さんは皆、ノートの取り方が上手なことが共通しています。これは、塾の授業内容の要点を押さえ、整理し、理解できているからこそ、ノートを上手にまとめられるからです。

本記事では、中学受験における、おすすめのノートから、ノートの取り方・書き方のポイントをまとめて話します。

「文字をきれいに書けている」「先生に言われたことを一言一句逃さず書き写している」としても、上手にノートが取れているとは言えません。授業の要点を押さえて、毎回の授業内容を1回の授業で理解しきれるノートの取り方について解説していきます。

目次

  1. どんなノートを使うといい?中学受験おすすめのノート
    1. 中学受験おすすめノート
    2. 学年別のノートのおすすめサイズ
  2. 塾の授業のノートの取り方
    1. 授業中は、ノートを取ることより、先生の話を聞くことが大事
    2. 【左右でわける】板書スペースと作業用スペースをけて書く
    3. 授業の振り返りが簡単になるノートの取り方 5つのコツ
  3. 【苦手対策】やる気と成績が上がる「解き直しノート」の作り方
    1. 解き直しノートとは?
    2. 解き直しノートの作り方
    3. 解き直しノートと参考書の併用でさらに勉強を効果的に
    4. 解き直しノートには「気分が上がるコメント」を書こう
  4. フリーハンドで立体図形も書けるようになる図形の書き方トレーニング方法
    1. 図形が書きやすいのは「罫線ドットノート」
    2. 図形を書くコツは「完璧を求めない」こと
    3. 図形を書くトレーニングは「平面図形」を写すことから
  5. ノートを取るのが遅いお子さんの対策方法 まとめ
    1. 書く速度は「計算問題の書き写し」で上げる
    2. 理社では、図・表・地図を予めノートに貼る
  6. 【事例集】成績が伸びているお子さんのノート例 (準備中)
  7. ノートの取り方について、よくある質問
    1. Q. ノートを詰めて、文字が小さくなっていて、とても読めません。
    2. Q. ノートがスカスカで授業の内容が書けていません。

1.どんなノートを使うといい?中学受験おすすめのノート

中学受験では、どんなノートを使うとよいのでしょうか?

下記に、中学受験の勉強におすすめのノートをまとめました。

中学受験おすすめノート

方眼ノート・罫線ノート・罫線ドットノートなど様々なものがありますが、ノートは用途によって使い分けることをおすすめしています。

授業用ノート

塾の授業に使用するのは、「罫線ドットノート」がおすすめです。

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ノートの左側半分を授業内容のメモ、ノートの右半分は計算・問題演習などの作業用スペースとして活用すると良いでしょう。罫線ドットノートは文字間隔がわかりやすく、文字の幅を安定して書きやすく、かつ、フリーハンドで図形や線分図、表を書くのに最適です。

「罫線ノート」はドットがない分、文字の大きさや作図が安定しにくく、「方眼ノート」は計算トレーニング向きで、スペースを取りすぎるため、授業内容をまとめるのには不適と言えます。

計算トレーニング用ノート

計算トレーニングのノートとしては、「方眼ノート」がおすすめです。

特に計算間違いが多いお子さんは、方眼ノートでの計算トレーニングをおすすめします。

試験では、余白での計算をすることになるので、ある程度慣れてきたら「罫線ノート」で計算作業を行えるようにもなりますが、慣れるまでは方眼ノートを使用しましょう。

学年別のノートのおすすめサイズ

方眼・罫線のサイズは学年が進むに連れて小さくしていくのが基本です。

これは学習が進むに連れて、小さな方が文字をまとめやすくなっていくからです。

1年生・2年生におすすめのノートサイズ

1年生・2年生では、方眼ノートは、基本的に学校と同じサイズを使用してください。

罫線ドットのノートを使う際は2行使って、大きく文字を書いて、まずは大きさを揃えて、バランスよく書く練習ができるようにしましょう。

実際に低学年から中学受験の対策をしているお子さんは、罫線ドットノートを使用し、ゆったり大きな文字を書くことから始めるお子さんが多いです。

ノートの文字の大きさは学年が進むにつれて、自然と小さくなっていくので、1年生・2年生の段階から、あまり小さく書かせる癖をつけないことが大事です。

特に注意していただきたいのが、多少のスペースがあまっていても「ノートがもったいない」と言わないこと。そして、スペースが空きすぎていて、読みにくい場合をのぞいて「もっと詰めて、小さく書きなさい」と言わないこと。が大事です。

お子さんがノートの文字を小さく、詰め詰めで書く癖がついてしまい、後述の3年生からのノートの取り方で苦労することになりますので、ぜひ気をつけてください。

3年生・4年生におすすめの方眼・罫線のノートサイズ

罫線(10mm)

方眼(12mm)

上記くらいの大きさを目安にノートを選びましょう。

お子さんが、ノートの罫線・方眼の大きさを無視して、文字・数字を書き込む場合は、サイズが大きすぎると感じているかもしれません。その際は少し、文字幅の狭いものを使うのもおすすめです。

5年生・6年生におすすめの方眼・罫線のノートサイズ

7mm〜8mm幅のノート

受験本番では限られた余白での計算作業も要求されるため、6年生段階で7mm〜8mm幅の大きさに文字が安定して書けるようになるのが理想です。

2.塾の授業のノートの取り方

続いて、お子さんの成績が伸びやすい塾の授業のノートの取り方についてまとめます。

授業中は、ノートを取ることより、先生の話を聞くことが大事

授業中のノートを取るにあたって、お子さんに意識していただきたいのは「完璧にノートを取ることが目的ではない」という点です。

本来はノートを完璧に取ることより、先生の話を聞くことの方が大事なのですが、ノートを取ることに気を取られているうちに授業が終わっているというお子さんが多いです。

授業中に先生は「これは絶対に覚えてね」「ノートに印をつけようね」といったように、「何が大事か?」まで必ず説明をしてくれます。ところがノートを取ることだけに集中しているお子さんが、この先生の言葉を聞き逃してしまい、せっかくノートを取ったのに、何が大事なのかが頭に入っていないということも珍しくありません。

授業を受ける大前提として、

「先生が話している間はノートを取らず、先生の顔を見て話を聞く。」

「ノートは先生が話していない時に取る」

というルール決めをしましょう。

【左右でわける】板書スペースと作業用スペースをわけて書く

前述の理由から授業用ノートでおすすめなのは、「罫線ドットノート」です。

授業でノートを取る際は、左半分を「板書用」し、右半分は「作業用」と分けて使うことをおすすめします。

左半分の「板書用」のスペースには、黒板に書かれていること、先生からのワンポイントアドバイスなど、授業内容を記録するために使用しましょう。

反対に右半分の「作業用」のスペースは、授業中で行う計算、メモ書きなどの作業用スペースとして活用しましょう。授業内の問題演習なども、こちらのスペースで行います。

授業の振り返りが簡単になるノートの取り方 5つのコツ

授業のノートを取る際には、下記5つの点に気をつけることで、見返しやすいノートが作れるようになります。

【授業の振り返りが簡単になる5つのコツ】

コツ1.ノートを使うときは、まず日付、テキスト名、ページ数を左上に書く

コツ2.左側に揃えて書く

コツ3.詰めて書かずスカスカなノートにする

コツ4.物差しを使わずフリーハンドで書く

コツ5.基本は2色。最大3色でノートを書く

コツ1. ノートを使うときは、まず日付、テキスト名、ページ数を左上に書く

いつ、何をやったのか?をノートに書いておくことは必須です。

可能であれば、授業前に記載をしておきましょう。今日何をやるのか?を記録することを予習をする段階での決まった作業にできると、予習とワンセットで行えるようになるので、おすすめです。

「これくらい親が管理してあげればいいし、不要なのでは?」と思われる方もいると思いますが、お子さん自身が自分で「いつ何をやったのか?」を意識することが大切です。

コツ2. ノートの書き出しは、左側に揃えて書く

書き出しを左に揃えることも大切です。

左側に詰めて書くことで、順を追ってノートを見返しやすくなります。

小学生のお子さんは、好きなところから書き始めてしまうお子さんも少なくありませんが、それでは、何がどの順番で書かれているのか?がわからなくなってしまい、後から見返した時に、わからない内容になってしまいやすくなります。

コツ3.詰めて書かずスカスカなノートにする

詰め詰めに書かれたノートは、あとで見返したときに読みにくくなってしまいます。復習をするときに空間があると見やすいだけでなく、いろいろなことを書き込むことができます。

また、無理に詰めて書こうとして、計算の単位がズレてしまうお子さんも多いです。

一定のスペースでゆったり、ノートを書くことを心がけましょう。

コツ4.物差しを使わずフリーハンドで書く

意外に思われる方も多いと思いますが、塾の授業ノートでは「コンパス・物差し」は使わないことがおすすめです。線分図・図形はフリーハンドで書きましょう。

なぜなら、本番の試験では、物差しを使用することはできず、フリーハンドですばやくきれいに線を引き、円を書く力が求められるからです。授業中のノートもその練習と考えましょう。

また物差しを使って線分図などを書いていると、ノートを取るのに時間がかかってしまうので、ノートを取ることに気を取られ、授業についていけなくなるお子さんも多いです。その点からも、授業中のノートを書くときはフリーハンドで書くことは必須です。

コツ5.基本は2色(最大3色)でノートを書く

ノートを取る鉛筆の色は、基本は黒・赤の2色を利用しましょう。

算数の図形問題などで、3色(+青)を使うこともありますが、それ以上の色を使ってカラフルなノートを作っても、見直しにくくなるので、鉛筆の最大でも3色までにしてください。

塾の先生によっては、授業中に「緑色」などを使用する先生もいますが、先生の使用する色に合わせる必要もありません。赤黒の2色を基本にし、適宜青を使うようにしましょう。

3.【苦手対策】やる気と成績が上がる「解き直しノート」の作り方

テストを解いた後のテスト直しをどのように行うかで、そのテストから学べることは大きく違ってきます。

問題を「解きっぱなし」にしても、解かないよりは身に付くものがありますが、あまり実りは期待できません。むしろ、問題を解いた後にどうするかで、学びの密度や学力に大きな差がつくのです。

そこで役立つのが問題の解き直しを専門にした「解き直しノート」です。

ここでは、まちがった問題・わからない問題の理解度を上げていき、同時にお子さんのやる気もUPする「解き直しノート」の作り方についてお話します。

解き直しノートとは?

まず問題(テスト)を解いたら、答え合わせをします。
答え合わせの時、不正解だった問題が「解き直し」が必要な問題です。
解き直すときには、「解き直しノート」を作って、演習をするようにしましょう。

「解き直しノート」では、「何がなぜわからなかったのか」メモ書きを残しながら勉強し直すことで、わからなかった問題に対し、どのように対処すればわかるようになるのか?、お子さん自身で気づきを得ながら、できることを増やしていくことが目的になります。

解き直しノートの作り方

まず初めに、どの問題を直したのか後からわかるように、「解き直しノート」の左側にテスト名と問題番号を書きます。

続いて、解説を読んでからで構わないので、自力でもう一度、問題を解きなおします。

問題を書き込んだのと同じく、ノートの「左側」で解き直しをしてください。

続いて答え合わせをし、ここからは、ノートの「右側」に書き込みをしていきます。

自力でできたかどうか、自力でできなかった問題に関しては「何が難しかったのか」「何がわかれば次は自力で解けるのか」などを自分なりにメモするようにしましょう。ポイントとなることや覚えておきたいこと、忘れていた語句なども、右ページに書き込みます。

理科の暗記分野や社会に関しては、その言葉を塾のテキストや参考書で調べ、周辺のことがらまで勉強し直すのが理想です。例えば、人体の血液成分(赤血球や白血球など)について間違ったのであれば、心臓のつくりや全身をめぐる血液の循環、ポイントとなる血管の名前(心臓につながる4つの血管ころ肺動脈・肺静脈・大動脈・大静脈)などを復習しておくイメージです。

この「書く」作業だけでも頭に定着する知識の量は段違いになります。

また、後から見返した際に、何がなぜわからなかったのかをすぐに思い出せるため、「解き直しノート」は復習にも役立ちます。

解き直しノートと参考書の併用でさらに勉強を効果的に

参考書や塾のテキストを使って覚えなおしをしたら、そのページのポイントとなる語句に、赤ペンや蛍光マーカー等でチェックを入れ、そのページに付箋をしておきます。
解き直しノートの方には、付箋をした参考書名・ページのメモを足しましょう。

これにより、解き直しノートと参考書を「行き来」することができ、解き直しノートを見て復習しているときに効果的に参考書を併用することができます。

テキストや参考書にどんどん付箋が増えれば、それはお子さんが努力した証としてお子さん自身にとって最良のテキストになり、そのページを見返すと、一度は忘れていたりわからなかった語句を、すぐに思い出して覚え直すことができる手がかりになってくれます。
付箋が増え「これだけ頑張った」という「足跡」が目に見えて残ることで、お子さんの自信にもつながると思います。

解き直しノートには「気分が上がるコメント」を書こう

解き直しノートには、「なぜ間違ったのか」を書けばよいと言われますが、できなかったことばかりをメモする、つまり自分への「ダメ出し」ばかりでは、モチベーションが下がります。

そこでメモするときに「こうすればできた」「ここに気をつければ正解できる」「ここが正解の最大ポイント」といった形でメモを残すようにすると、気分が下がらない習慣につながります。

解き直しノートに限らず、勉強は習慣づけることが大切で、効果を発揮するコツでもあります。

そのためには、やっていて「苦になる作業」であってはいけません。
気持ちが下がらず長続きする方法をぜひ試してみましょう。

4.フリーハンドで立体図形も書けるようになる図形の書き方トレーニング方法

中学受験の算数では、図形問題がたくさん出されます。これらの問題が解けるかどうかは、お子さんが自分で図を書けるかどうかによって大きく左右されます。

図形問題が苦手な子に多いのは、問題で示された図をそのまま写して解こうとすることです。図形問題が得意な子は、ポイントを押さえて自分の理解に沿った図を描き直すことができます。

もちろん、図を写すときに正確に描かれていれば問題ないのですが、点の位置や線の交わり方などが微妙にずれてしまうことがよくあります。そうなると「あれ、こっちの線が交わらない」「角度がちょっと変わってしまった」など、図に足を引っ張られてしまい正しい答えにたどり着けなくなってしまうのです。

そのため、フリーハンドで図形を書けることは中学受験では必須の能力になります。

ここでは、立体図形まで書けるようになる、「罫線ドットノート」を使った図形の書き方のトレーニング方法について解説します。

図形が書きやすいのは「罫線ドットノート」

図形を書くトレーニングに最適なのが「罫線ドットノート」です。

ドットが頂点の基準となり、ドットを目印にすることで、フリーハンドでの作図が簡単になります。角度もつけやすく、親御さんからも修正してあげやすいため、図形を書くトレーニングには「罫線ドットノート」がおすすめです。

図形を書くコツは「完璧を求めない」こと

中学受験の算数の問題で大事なことは、図を綺麗にかけるかどうかではありません。フリーハンドで「それらしい図形」が書けることが何より大切です。

おおまかでいいので、正確に書けるように練習しましょう。
だいたい「30度」「45度」「60度」の角度をわかりやすく書き分けられるくらいでよいですが、その感覚を身につけるためには、数をこなすことが必要です。

分度器でわざわざ確かめたりする必要はないのですが、感覚として角度を「だいたいこれくらい」と理解しておくことが大切です。

図形を書くトレーニングは「平面図形」を写すことから

図形の大まかな形を捉えるには段階的にトレーニング内容を変えていく必要があります。

【図形をフリーハンドで書くトレーニング手順】

1.平面図形を写す

2.情報をもとに平面図形を書く

3.立体図形を写す

4.立体の見取り図を書く

まずは、問題に書かれている平面図形をフリーハンドで書き写す練習が必要です。

これが難なくできるお子さんは、問題に書かれている情報から、平面図形をフリーハンドで書き出せるかを確認してください。

これも難なくこなせるお子さんは、立体図形の書き写しをしましょう。

立体図形の書き写しがフリーハンドでできるお子さんは、立体の見取り図も書けるようになってきます。

トレーニングの際に気をつけるのは、

平面図形では、大まかな角度が正しく書かれているか?

立体図形では、奥行きが書けているかどうか?

を気にしましょう。完璧でなくても構わないので、大まかに角度が合っているかが重要です。

図形の特徴をおおまかにとらえ、ポイントをおさえて書き写すことができるようになると、図形の問題を解くことがずいぶん楽になります。
これができないうちに定規やコンパス、分度器などを使って図を書くとうまくいかず、図を書くこと自体に苦手意識をもってしまうので、あくまで「おおまかに書く」ことを重要視してください。

5.ノートを取るのが遅いお子さんの対策方法 まとめ

文字を書くのが遅く、授業中にノートを取るのが間に合わないというお子さんもいます。

下記に、中学受験で使える、ノートを取るスピードが遅いお子さんの対策方法をまとめます。

書く速度は「計算問題の書き写し」で上げる

書くスピードが遅いお子さんは、授業内でノートを取ることはもちろん、テストにまで影響があるため、書くスピードを上げる特訓が必要です。

書くスピードが遅いお子さんは、普段の計算トレーニングの際に、問題を書き写す習慣を作ってください。その際、何度も確認して書き写すのではなく、問題を見る回数をできるだけ少なくして書き写すようにしましょう。

板書が遅いお子さんは、文字を書くスピードが遅いことに加え、黒板を見て1度に覚えられる情報量が少ないのです。そのため、一度見ただけで、覚えて、写し切るという特訓が必要です。

とはいっても、中学受験に挑戦するお子さんは、そのために別途時間を取ることもできないので、普段の計算トレーニングと並行して、対策をしてしまうとよいでしょう。

理社では、図・表・地図を予めノートに貼る

書くのが遅く授業についていけないお子さんは、理科、社会で出てくる図・表・グラフ・年表・地図などは、授業前にテキストをコピーして、ノートに貼り込んであげるのも有効です。

貼り込んだ図に、そのまま書き込みもできるため、周りのお子さんに遅れずにノートが取れるようになります。

6.【事例集】成績が伸びているお子さんのノート例

COMING SOON

7. ノートの取り方について、よくある質問

ノートを詰めて、文字が小さくなっていて、とても読めません。

主任相談員 辻義夫

数字は方眼ノートで対策。少し小さめのサイズを使っても良い。

文字を詰めて書いてしまうお子さんがよく口にする言葉に「ノートがもったいない」という言葉があります。このようなお子さんは、低学年の時にスカスカのノートを書いてしまい、周りの大人に「ノートがもったいないじゃない」と言われてしまったことが記憶に残っていることが多いです。

そのような場合は、まず初めに、「ノートはゆったり使っていいということ」、「余裕を持って書くことは、もったいなくないこと」を伝えてあげてください。

ノートを詰めて書いてしまうことでもっとも影響を受けるのが理数系の科目です。

特に詰めて書いてしまったことにより、単位がずれる計算ミスは、早急に直す必要があります。

計算トレーニングの際に、「方眼ノート」を利用し「1マスあたり、数字1つ」で書く練習をしましょう。

今のノート幅に合わせてしまうと、ノート幅が大きすぎて書きづらそうな場合は、幅をワンサイズ小さくするのも有効です。

ノートがスカスカで授業の内容が書けていません。

主任相談員 辻義夫

「書き方」ではなく、お子さんのやる気が低下しているサイン。

中学受験に挑戦するお子さんの授業のノートを見てみると、書くことに集中するあまり授業内容の大切なポイントが見えなくなっていたり、一生懸命書いているけど文字が汚くて読めないといったように「書いてはいるけど、書き方を変えないといけない」というお子さんが大半です。

反対にノートがスカスカで、授業内容が書かれていないというお子さんは少ないのですが、このようなお子さんに共通しているのは「モチベーションが下がっている」ことです。

この場合に必要なことは大きく2つあります。

まずは、授業の受け方そのものを見直すこと。授業内容に上手くついていけず、授業途中で「もう聞いてもわからない」と思ってしまっているお子さんも多いです。そのため、授業の聞き方・受け方から改善していく必要があります。

もう1つは、学習過多になっていないかを見直す点です。詰め込み学習が続き、勉強に疲れてしまったお子さんも授業ノートがスカスカになる傾向があります。不要な宿題を切り捨てる、過度な繰り返し学習を止めるといったことから学習量を再調整してみましょう。

まとめ

以上、中学受験の塾の授業のノートの取り方について詳しく解説しました。

最優先は先生の話を聞くことで、授業のポイントを抑えて、ノートに書き写すことが大事だということをお子さんに伝えてあげてください。

ぜひこの記事を参考に、今一度、塾の授業でのノートの取り方を見直していただければと思います。

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