夏は受験の天王山 2014年度に向けて②
~2013年度の開成中入試問題を題材に夏の学習準備をする。~
「図形学習の4つのポイント」で難問も攻略できる!
世田谷学園中学校
東急 田園都市線 三軒茶屋駅 徒歩10分
小田急 小田原線 下北沢駅 徒歩25分
京王 井の頭線 池の上駅 徒歩20分
夏休みもすぐそこです。
大手進学塾でも夏期講習の説明会が始まっていることだと思います。
今回も夏休みの学習や夏期講習会が秋の成績につながるような、
6~7月の学習方法を2013年度の開成中の入試問題を利用して考えてみます。
2013年度 開成中 大問1(前回の続き)より
1 以下の問いに答えなさい。
(3) 下の図1において、点X、Yはそれぞれ円C、Dの中心とします。円Dの半径が4cmで、角Xの大きさが60°のとき、円Cの面積を求めなさい。ただし、円Cの半径は4cmより大きいものとします。
図形学習のポイントに従ってこの問題を解いてみましょう。
図形学習のポイントは4つありました。
1.基礎にあたる図形の計算技術をマスターする。
2.図形の特徴を知識として覚える。
3.工夫した解き方を身につける。
4.正確な作図を自分の手で書く。
まず「ポイント1」です。
円の面積の求め方は2通りありました。
チェックしてあげて下さい。
求めるものが円Cの面積ですから、
・円Cの半径の値
・円Cについて半径×半径の値
の、2通りです。
問題を解くにはこのどちらかを求めることができればOKです。
このままでは何もわかりませんね…。
ここで「ポイント2」です。
こんなときは、補助線の出番ですね。
どんな補助線が正解なんでしょう?
チェックしてあげて下さい。
明らかに「円問題」ですから、「中心と結ぶ(補助線は半径)」が浮かびます。
しかし、問題図をよくみると、すでに半径はXP、XR、YR、YQと、すべて描かれています。
ここに大きな学習ポイントがあります!
図形問題が苦手なお子さんは、
「ポイント2=お決まりの手順」で行き詰まると、
「じゃあ、適当に補助線を引いてしまえ!」のように、
手当たり次第に図の中にかき込んでいくという行動を取りががちです。
このタイプのお子さんは、
偶然に上手く解けるときと、
まったく答えにたどりつけずに時間だけを浪費するときとのムラが激しく、
算数のテストの点数が安定しなくなっていきます。
ところでお子さんは次のような問題図を見たことはありませんか?
と、この段階で「あっ!」と気づけるお子さんは大丈夫です。
「問題間の関連づけ」ができるレベルに達しています。
というのは、この「木の影」の問題は、次のような図を使って解くからです。
そうなんです。どちらにも同じような形の「台形」があります!
ということは「補助線も同じ」ということなんです。
この部分が「ポイント3」にあたります。
入試問題といえど、
「まったく初めて見る問題」、
「オリジナリティの塊のような問題」は
そう多くはありません。
これまでに演習した問題と結びつけるようにしていくことが、
ポイント3「工夫した解き方を身につける」なんです。
それを実現してくれるのが「ポイント4」です。
「正確な作図を自分の手で書く」ことで、
「あぁ、前にこの図を見たことがある」と結びついていくのです。
問題図に線をかき込む学習は「目だけが頼り」の学習ですが、
自分の手で図を書く学習は「図を見る目」と「図を書く手」、
それに「正確に再現すように手をコントロールする脳」をフル活用するので、
記憶に残りやすい=アウトプットしやすいのです。
いわゆる「体で覚え込む」ことが出来るのです。
この学習方法によって、
「図形のセンスがない」と
お父さん、お母さんが感じておられるお子さんであっても、
「図形が得意なお子さん」におくれを取らないことが可能になります。
ここまでくれば、ただの「30°問題」であることはすぐに気づけるでしょう。
XR=①+4cm、YR=4cm ですから
①+4cm+4cm=② となり、①=8cm がわかります。
従って、円Cの半径は8cm+4cm=12cm となり、
12×12×3.14=452.16cm2が答えです。
ところで、図形が得意なお子さんは、
少し異なる補助線を利用したのではないかと思います。
「三角形(大)-三角形(小)=台形」という
もうひとつの原則を使用しているのです。
図からは、①=4cm+8cm=12cm とすぐにわかり、
面積を求めることができます。
図形の学習方法は2つあります。
ひとつは、「こんな感じで解けるかな…。よっしゃ、解けた!」のあとで、
「なるほど、こんな理屈になっているから上手くいったんだ。」と、
先にジャンプ、そのあとで検証という学習スタイルです。
もうひとつは、
「問題文中に○○とあるから…。そうだ、○○というときは★★という原則だった。ということは…」
のように、
理由をひとつひとつ確認しながら、
階段を上るように解いていく学習方法です。
このブログでは、
後者の方法=「図形センス」が強くなくても正解にたどりつける方法を中心に書いています。
お父さん、お母さんはお子さんの状態を十分に観察され、
現時点のお子さんにとって、
より上手くいく方法を見つけてあげられるといいなと思います。

