前田昌宏の中学受験が楽しくなる算数塾

中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 -> 主任相談員の中学受験ブログ -> 前田昌宏の中学受験が楽しくなる算数塾 -> 割合の練習問題  -> 第792回 男子中の入試問題 比と割合 1

第792回 男子中の入試問題 比と割合 1

このエントリーをはてなブックマークに追加
割合の練習問題 2026年09月12日18時00分

「第792回 男子中の入試問題 比と割合 1」

前回まで、2026年度に男子中の入試で出された「数の性質」の問題を取り扱いました。

今回からは「比と割合」について見ていきます。

その1回目のテーマは「比と割合の基本」です。

 

1問目は比を整理する問題です。

 

【問題】袋に赤玉と白玉が何個ずつか入っています。まず、袋から赤玉を2個取り除くと、袋の中の赤玉と白玉の個数の比は3:1になります。続けて、白玉を4個追加すると、袋の中の赤玉と白玉の個数の比は5:3になります。このとき、はじめに袋に入っていた赤玉の個数を求めなさい。

(海城中学校 2026年 一般① 問題1-(3))

 

【考え方】

赤玉を取り除いたり、白玉を加えたりする様子は、「流れ図」のように整理できます。

「途中」と「最後」の赤玉の個数は同じですから、赤玉の個数が3と5の最小公倍数である15となるように比をそろえます。

白玉の「途中」と「最後」に着目します。

4個÷(9-5)=1個 → 1個が比の1にあたります。

□個-2個=15個 → □個=17個

答え 17個

 

本問は、途中で増減があるときの整理方法を確認できる問題です。

なお、次のような線分図に整理することもできます。

 

 

2問目は比と割合の3公式の問題です。

 

【問題】A円の冷蔵庫を購入しました。購入時にA円の2割を支払い、残金を10回の分割払いにしました。ただし、分割払いにすると、手数料として残金の5%を残金に上乗せしたB円を支払わなければいけません。B円を10で割った金額を毎月支払ったところ、分割払いの5回目が終わった時点で、これまでに支払った金額(購入時に支払った金額も含む)はA円の何%になりますか。

(逗子開成中学校 2026年 1次 問題2-(4))

 

【考え方】

条件は、次のように整理できます。

冷蔵庫の代金を1とすると、購入時に支払った金額が

1×0.2=0.2

残金が

1-0.2=0.8

となりますから、

B=0.8×(1+0.05)=0.84

です。

よって、毎月の支払額が

0.84÷10=0.084

5回分の支払額が

0.084×5=0.42

となり、これまでに支払った金額は

0.2+0.42=0.62

です。

0.62÷1×100=62%

答え 62%

 

本問は、比と割合の3公式を利用する問題です。

もし、正解できないようでしたら、元にする量(本問ではA円)を1とできることを確認しましょう。

 

3問目も比と割合の3公式の問題です。

 

【問題】電車の座席数に対する乗客の人数の割合を百分率で表したものを、その電車の乗車率といいます。例えば、座席数が1000席の電車に対して、乗客が1400人の場合、乗車率は140%です。乗車率が144%の電車に、誰も乗っていない車両を連結して座席数を300席増やすと、乗車率は120%になりました。この電車の乗客は何人ですか。

(高輪中学校 2026年 A日程 問題2-(5))

 

【考え方】

例の「乗車率が144%」は、次のように表せます。

ですから、「乗車率が144%の電車の座席数を300席増やすと、乗車率が120%になる」は、次のようになります。

最初の座席数を1とすると、乗客の人数は

1×1.44=1.44

ですから、300席を増やしたときの座席数は

1.44÷1.2=1.2

です。

300席が

1.2-1=0.2

にあたりますから、

□席=300席÷0.2=1500席

です。

1500席×1.44=2160人

答え 2160人

 

本問も、比と割合の3公式を利用する問題です。

もし、正解できないようでしたら、元にする量(本問では最初の座席数)を1として条件が整理できることを確認しましょう。

 

最後は分数と比の値に関する問題です。

 

【問題】AとBは整数です。分数A/Bは約分すると5/7になります。分数A/Bの分母から4を引き、分子に4を加えて約分すると4/5になりました。整数AとBはそれぞれいくつですか。

(巣鴨中学校 2026年 第1期 問題1-(3))

 

【考え方】

分数は「比の値」とみることができます。

 

分母から4を引き、分子に4を加えても、(分母+分子)の値は変化しませんから、(分母+分子)の値を

5+7=12

4+5=9

の最小公倍数である㊱とします。

⑮+4=⑯ → ①=4

A=4×15=60

B=4×21=84

答え A 60、 B 84

 

本問は、分数と比の値の関係を確認できる問題です。

 

(別解)比例式を利用します。

分数A/Bの分子を⑤、分母を⑦とします。

(⑤+4):(⑦-4)=4:5

(⑤+4)×5=(⑦-4)×4

㉕+20=㉘-16

①=(20+16)÷(28-25)=12

A/B=(12×5)/(12×7)=60/84

 

今回は、2026年度に男子中で出された「比と割合」中から基本レベルの問題をご紹介しました。

条件を整理する方法、比をそろえること、元にする量を読み取って1とおけること、比と割合の3公式を使えることは、今後、比と割合の問題を解いていく上でとても大切です。

もし、今回の問題の中に正解できない問題があれば、課題を見つけ、早期に克服しておきましょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加
割合の練習問題 / 中学入試の算数問題 2026年09月12日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
Copyright (c) 2008- 中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.