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朝型生活の作り方

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声かけメソッド 2013年04月30日10時00分
こんにちは!
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。


ゴールデンウィークの
中日ですね。

皆さん、リズムを崩さずに
過ごせていますか?

今年は3連休のあと、
平日3日、4連休
と分断型のGWですね。

私たちのように
日曜祝日も仕事だと、
大型連休と飛び石連休で、
それほど違いはありません。

が、
会員様の学習予定を
考える上では、
連休との付き合い方は
熟慮が必要になります。

脅すみたいで気が引けるのですが、
連休後に成績が急落する子が、
どの塾でも毎年必ず発生するのです。

原因は「生活リズムの崩れ」です。


お休みの日は
気持ちが浮き立って
夜更かしをしがちです。

「布団に入っても、
なかなか眠れない!」
という声をよく聞きます。

それ自体は仕方がないと思います。

ゴールデンウィークというと、
何となく世間もウキウキした
雰囲気に包まれます。

子供の感受性は
大人の何倍も鋭いのですから、
肌が敏感に察知して、
心がウキウキふわふわするのは、
ごく普通の感覚です。

少々寝る時間がずれるのは、
許容範囲でしょう。

ただし、起床時刻のずれを
許容してはいけません。

寝る時刻がどうであれ、
朝の始まりは一定に保つ。

これポイントです。

朝の始まりが乱れると、
一日の学習リズムそのものが
乱れていきます。

先日のエントリーで、
学習技術のお話をしました。
『勉強しているのに上がらない』の解決法②

そこでは
「授業の受け方」について
ポイントを挙げましたが、

特に重要なのが、
『授業を受ける前にしておくこと』

・何の授業を受けるのか事前に確認する。
・受け終わった時の自分がどう成長しているのかイメージする。
・どんな授業展開になりそうか予想する。
・授業に必要なものは何か考え、準備する。
・授業で分かるように「なりたい」気持ちを持つ。

「マインドセット」と言いますが、
行動に入る前に、
どうなりたいかを決める。
これだけで結果が大きく変わります。

今日の一日を充実させられるかどうかも、
同じことです。

朝起きた時に、
すっきりとした気分で、
「今日は~~~の一日にしよう」
と思うこと。

勉強で成果を挙げたいなら、
・今日は昼までに宿題を解いて
・間違い直しに集中して取り組んで、
・全部解けると自信を持てるように
・夕方までになるぞ
・来週の組分けテストも大丈夫
と思えたら成功

といった具合ですね。

そこで先頭の話に戻るのですが、
生活リズムが崩れると、
この朝のマインドセットに
真っ先に悪影響が出ます。

ぼんやりと起きて、
学校に行く時間に追われて
ばたばたとして
家を飛び出す。

朝起きられなくて、
「失敗した」という気持ちがあるから
むやみに不機嫌になって、
親に八つ当たりして、
逆に叱り飛ばされる。

朝のリズムが作れないと、
前向きなマインドセットが
できません。

一日の行動の質も下がってしまいます。

ゴールデンウィーク明けに
あちこちのご家庭で見られる
現象です。

もちろん多くの受験生は、
GWでも生活リズムを保つ
努力をしています。

一定の生活を続けます。

そしてGW明けからは、
ますます学習を
加速させていきます。

受験生全体をみると、
GW後は学力の伸びる速度が
上がっていきます。

このタイミングで
生活リズムを乱した
一部のお子さんたちは、

まず自分の乱れで学力が少し失速します。
そして、周囲がぐっと伸びる分、
相対的にも下がります。

このW効果で、成績としては、
「急落」という形になるのです。

ですから、保護者の皆さんには、

寝る時刻がどうであれ、
朝の始まりは一定に保つ。

という原則を、
心がけていただきたいと思います。


ついでですから、
「朝型生活の作り方」も
お話ししておきます。

理屈はこれまでの話と同じです。

「夜型から朝型に切り替えるには、
とにかく朝起こせばいい」
のです。

「朝早く起きるために、
まずは夜寝る時刻を早めていこう」
と考える方が多いのですが、
夜の延長線上に朝を考える発想は、
あまり上手く行きません。

いつもより早く布団に入っても、
なかなか眠れないものです。

結局眠りに就くのは
いつもと変わらない時刻になり、

「早く眠れなかったから、
早く起きるのも無理」
という理屈になってしまいます。

朝型切り替え成功のポイントは、
「何時に寝ようが
朝は○時に起きなきゃいけない」
と、お子さん自身が信じ込むこと。

努力目標ではなく、
ルールとして定める
ということです。

朝早く起きれば、
その分だけ眠気の訪れも
早くなります。

一週間もすれば、
望ましい就寝時刻が
実現するでしょう。

ルールとして定める。

これが「朝型の作り方」です。


では、何時に起きるのが、
理想的なのでしょう?

答えは、
「人によって違います」

「灘に合格したお隣のお兄ちゃんは、
朝6時に起きていたんだって。
だからあなたも6時に起きなさい!」

これは大間違い。

何時に起きれば良いのかは、
次の要素で決めるものです。

◆わが子に必要な睡眠は、
最低何時間か。
◆塾など固定された学習が、
夜何時まで予定されているか。
◆昼寝などの短時間睡眠が、
どれぐらい確保できるか。

8時間の睡眠が必要な子で、
塾から帰ってくるのが22時。
入浴他を済ませると23時。

単純に考えると、
この子の起床時刻は
朝7時になります。

学校から帰ってきた後に、
20分の睡眠を確保。

また勉強の合間にも、
疲れてきたら5分間睡眠を挟む。

こうした工夫で、
夜睡眠1時間分の回復を
実現できたなら、

朝6時に起きても大丈夫になります。

というように、
その子にとっての「朝型」を、
見つけ出すことが大切です。

いかがでしょうか。
お読みいただいて、
何か新しい発見があったなら、
嬉しいです。

このブログ読者の皆さんには、
生活リズムはそのままに、
ぜひGWを満喫いただきたいと願っています。

それでは今日も、
出会う方全ての可能性を
拓いて参りましょう!
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声かけメソッド 2013年04月30日10時00分
主任相談員の小川大介
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である小川大介が中学受験に関するご家庭でのお悩み解決を中心に様々な情報をお届けします。
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