中学受験 難関中に合格する子はどんな子?

偏差値や倍率の高い難関中に通う子は、どのような方法で合格を手に入れたのでしょう。
才能にあふれる勉強が大好きな子なのか、親の徹底した教育の賜物でしょうか。
中学受験を成功させるためには、家庭環境や親の子どもへの関わり方が重要になってきます。
ここでは、合格を手に入れる秘訣について考えてみたいと思います。
低学年から管理ばかりしてはいけない
子どもの中学受験を考える親なら、誰もが子の合格を望むものです。
しかしその思いが強すぎて、低学年から徹底して子どもの管理を行うのには賛成できません。
低学年から毎日塾に通わせ、友達と遊んだり思いのまま自由に過ごす時間がないというのは、子どもの健全な成長を考えた場合、あまり良いことではないからです。
一方、犠牲を払った分勉強面で大きなメリットがあるかといえば、低学年からあまり管理を徹底して勉強をさせても、そんなにメリットはないのです。
特に子どもが小さい間は、好きな事をとことんさせてあげる時間が必要です。
大人からすると、一見無駄が多いと感じることかもしれません。
しかしそれは子供時代にしか培えない大変貴重な時間で、興味のある事を追求して調べる行為は地頭の良さや学力の後の伸びへとつながります。
「自ら学ぶ」という習慣を育むことができるからです。
難関校に合格した子の多くが、親からあまり「勉強をしなさい」と言われたことがないと言うのも、このことと関連があるかもしれません。
お子さんが小学校低学年までの親ができることは、子どもを温かく見守り、子どもが興味を持っている事が何かを把握すること。
その興味は日々変わるかもしれませんが、それに応じてさり気なく環境を用意してあげることです。
親も一緒に楽しんであげて下さい。
早期英才教育はあまり期待しない
「早期教育で我が子を天才児に」というような意味のフレーズをよく耳にします。
幼少期から英才教育をしなければ、難関中の合格は難しいと思っている人もいるようです。
他の子がまだ遊んでいる時に勉強をさせて差をつけたい、子どもが小さいうちに脳を最大限に発達させたいと、親は焦り教育に熱くなってしまうのです。
しかし、早期英才教育をすれば難関中に合格でき、将来難関国立大学に合格できるのかといえば、そうでもありません。
勿論ある程度の才能を伸ばすことはできますが、この時期の子どもに本当に大切なことは、親や友達とのコミュニケーションです。
日常生活や遊びを通してからしか学べない多くのことがあります。
例えば親と一緒に買い物に出かけて、どのような野菜がいくらで売っているのか、産地はどこかを見るのも良いでしょう。
聞いたこともない県で生産された野菜や外国から輸入した食品があれば、帰って地図で調べてみるなど、普段の生活から学べることは多くあります。
大人が興味を持ち、楽しく声掛けをすることで子どもの好奇心もくすぐられ、もっと調べたいという意欲にもつながります。
合格しても「燃え尽き」にならないために
幼いころから「中学受験ありき」で親の意に沿うように勉強を続け合格を手にしたお子さんの中には、「燃え尽き症候群」になる子がいます。
これは親の意向に沿い中学受験合格だけを目指してきたため、目標達成した後は力が抜け、何もやる気が起こらなくなってしまうものです。
こうなっているお子さんは、親の敷いたレールを歩いてきたため、自分から目標を見つけて行動する、何かやりたい事を見つけるということが出来なくなっています。
指示されなければ動けない人間になってしまっては、いくら難関校に合格しても本末転倒です。
もう受験勉強は終わったという達成感から、入学した後は一気に勉強への士気が下がる子もいます。
受験勉強は過酷です。時には休ませてあげることも大切です。
合格をした途端に燃え尽きてしまわないよう、我が子の様子をよく見守ってあげましょう。
苦しいながらも、中学受験を乗り切ってそれをさらに以後の糧にできる子は、その苦しい受験勉強をも楽しめている子です。
勉強が楽しいと思えなければ、意味がないのです。
中学受験を経験して得られることは、たくさんあります。
勉強を頑張ることはお子さん本人にしかできません。
だからこそ、親は上手にお子さんに関わりたいですね。
心配になることもあると思います。
口出しもしたくなることがあるでしょう。
しかし、大らかな気持ちで笑顔で接してあげることが、いい結果を生み出すいちばんのポイントであるように感じます。