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転塾に関して

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更新: 2017年05月24日 公開:

今通っている塾はお子さんに合っているか

よく「お子さんの『塾が楽しい』は要注意」と言われますが、別に塾が楽いと駄目ないわけではありません。「塾が楽しいだけになっていてはいけない」という意味なのです。多くの場合、一斉塾の先生は楽しく授業を進めてくれます。大げさな表現や面白い話などを織り交ぜ、子どもたちを退屈させないように、いろんな努力をして授業に集中させようとするのです。

楽しく授業を受けて、しっかり身につけてくれればいいのですが、「塾は楽しいけど成績は上がらない」では何のために通わせているのか、本末転倒です。そこでお子さんに転塾の話を切り出したら、絶対塾は変わりたくないと頑なに拒否した、という話はよくあります。特に低学年から通っているような場合、塾に仲の良い友達ができていますから、塾は楽しくかわりたくないというわけです。

もちろん仲の良い友だちができるのは良いことですが、できれば切磋琢磨できる環境、関係で頑張ってほしいというのがお母さんの正直な気持ちでしょう。何のために通わせているのか、塾に何を求めていたのかを冷静に考え、必要であればお子さんを説得しなければならない場合もあります。

転塾は慎重に うまくいっていない原因を考える

今の塾で効果が出ていないから転塾を検討するわけですが、その場合も再度「この塾に通わせたまま解決することはできないか」を考えるようにしましょう。成績が上がらないのには、原因があるはずです。

原因のほとんどが

  • (1)塾の授業をうまく理解できていない
  • (2)塾の授業は理解できているが、うまく定着していない

のどちらかです。この2つの原因のうち、今の塾では解決できないなら、現実的に転塾を考えればよいですね。

成績が上がらない原因 (1)塾の授業をうまく理解できていない

これにはさらにいくつかの原因があります。

塾の先生の授業スタイルや授業のスピード、相性と合わない

塾の先生の授業スタイルがお子さんに合っていない場合です。お子さんが塾から帰ってきたら、授業を思い出させてみましょう。
「まず先生は教室に入ってきて、どうしたの?」
「そのときは、みんなはどうしたの?」
ビデオ再現法という方法ですが、この方法で授業をお子さんに思い出してもらうと、驚くほど正確に答えられる授業と、そうでない授業があることがわかります。あまり再現できない授業は、お子さんが上手に受けられていない授業と考えてよいでしょう。そのような授業が多いようなら、転塾を検討してよいでしょう。

授業、テキストの内容が合っていない

授業やテキストの内容、レベルなどがお子さんに合っていないと、授業の理解は進みません。算数や理科なら、具体的な解き方がお子さんにとってわかりにくいという場合もあるでしょう。

たとえば算数の食塩水の問題を考える場合、日能研ではよく「面積図解法」が使われるのですが、SAPIXでは先生、クラスによっては「天秤法」と呼ばれる解法も使われます。どちらも食塩水の問題を考える上では定番の解法ですが、一方がわかりづらい場合に他方を知らないと、食塩水の問題自体が苦手になってしまうかもしれません。

成績が上がらない原因 (2)塾の授業は理解できているが、うまく定着していない

これは、塾の宿題に関係があります。塾である単元を習って帰ってきて、そのときは「よくわかった」とお子さんが言い、聞いてみてもどうやら授業内容は理解できているようだ、という場合、定着しないのは宿題の出方や演習のしかたに問題があることが多いようです。

もっとも多いのは、塾の宿題が多くて、次の週までに宿題を何とか終わらせるのが目的のようになってしまっているケースです。4年生くらいまでは、塾の宿題も少なく塾に通う日数も少ないので、時間に余裕が有るはずです。そこで、次の週のテストに向け、宿題を何回も繰り返して「解き方や考え方を覚える」という学習を続けていると、高学年になって点数が下がることが多いのです。

この「不調」の解決策は、塾の宿題を、やるべき問題とそうでない問題に分類し、やるべき問題のうち「ちょっとがんばればできるようになりそう」という問題に集中することですが、それが不可能なくらい宿題量が多い塾もあります。やるべき問題とそうでない問題の取捨選択は、塾の先生にお願いするのがよいですね。宿題をすべてやらなければひどく叱られるなど、根本的な解決が不可能だと考えられる場合は、転塾を具体的に検討してもよいでしょう。

転塾のタイミングは、やはり年度替わりが一番お子さんのストレスが少ないでしょう。結果的に転塾とはならなくても、現状を見直す良い機会になるかもしれませんね。

この記事を書いた人
主任相談員 小川 大介主任相談員 小川 大介
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