中学受験 理科・社会の時事問題の傾向と対策とは

中学受験 理科・社会の時事問題の傾向と対策とは
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近年、中学受験において、多くの学校で社会や理科の時事問題が出題されるようになりました。
勉強法にこれといった決め手が見つからず、毎年、親御さんから不安の声が多く寄せられます。
ここでは、近年の中学受験においての時事問題の出題傾向やその対策について、詳しく説明いたします。

時事問題の重要性

時事問題というのは、ある意味、学校側からのメッセージです。
「子どもたちに、社会で今、どんなことが起こっているのか、関心を寄せてほしい」
「自分の頭で考えられるようになってほしい」
学校側のそのような願いが、時事問題には込められているのです。

とはいえ、他の単元のように体系立てて学ぶことが難しい分野でもあります。
大学入試改革により、流れが速く先の読めない時代を生き抜く人材育成を求める動きにシフトしています。
それをふまえ、中学受験でも、今後ますます時事問題の比重が高まると考えられます。

時事問題の出題傾向

中学受験の時事問題というのは、その年に起こったことが出題されるとは限りません。
社会問題などは、すぐに解決できるもののほうが少なく、何年もかけて少しずつ協議し、進展していくものです。
「今年のニュースだけをチェックしていればいい」という考えではなく、ここ数年の大きな出来事については、理解しておくようにしましょう。

時事問題の出題傾向は、学校により大きく異なります。
出題するトピックも違えば、出題ボリュームも違います。
また、問題の掘り下げ方についても、学校によってまちまちです。
時事問題のみで大問を一つ出してくる学校もあります。そうかと思えば、一見すると時事問題だとは分からないような形で出題されることもあります。
逆に、時事問題と見せかけて、周辺の学習知識を聞いてくるような問題も増えています。

中学受験の社会・理科の分野の中でも時事問題が異質なのは、暗記したものを当てはめていくという解答スタイルが通用しまない点にあります。
問題文をしっかり読んで理解し、何を問われているのかを自分で判断する必要があるのです。
また、ぶつ切りの知識では歯が立ちません。
学んだ内容を体系的に整理し、つながりをもって理解していることが重要です。

時事問題の対策法

中学受験の時事対策といえば、やはり、時事問題に関する参考書や問題集ということになります。
内容をしっかり読み、自分の言葉で説明できるまで理解しましょう。
また、人物名や関連する単語をきちんと書けるようにすることも大切です。

そして、各テーマに関連する知識について、塾のテキストなどを読み返すことが大切です。
時事問題については、それ単体で問われることよりも、中学受験に必要な知識に絡めて聞かれることが多いです。
なので、社会や理科のテキストを確認しながら、時事問題について学習するようにしましょう。

中学受験向け時事問題対策の参考書や問題集は、10月を過ぎたあたりから、手に入ります。
塾で配布されることもありますし、書店でも市販のものを買うことができます。
日々新しいニュースが起こる可能性のある時事問題という特性上、どうしても1年の終わりに近づかないと販売されないため、対策できる期間は短くなります。
テキストが販売されたら、早めに取り組みましょう。

長期の取り組みとしては、日頃からニュースに関心を持つことが大切です。
6年生の秋になって急に時事問題の対策をといっても、お子さんが戸惑ってしまうことがあります。
4年生、5年生という中学受験までにまだ時間があって気持ちにゆとりのある時期に、家族でニュースを見たり、そのことについて話し合ってみたりする時間を持ちたいものです。

基本的には、直近1~2年くらいについての問題が出題される傾向が強いですが、過去5年程度くらいまでは出題される可能性があります。
入試問題制作という観点から考えると、年末以降の入試直前のニュースに関しては、出題される可能性は低いと思われます。

理科の時事問題

中学受験の時事問題というと、社会科の出題範囲だと思われるかもしれませんが、実はそうとも限りません。
地震や天災、宇宙、ノーベル賞など、理科の分野からも多く出題されています。

出題されやすいテーマ

理科の時事問題といえば、よく扱われるのが、台風や大雨などの「気象現象」です。水害などの大きな被害が出た場合には、その地域の地理的な知識とも絡め、理科と社会を横断するような総合的な力を問う問題が出されることもあります。
また、「地震」も、理科の時事問題として繰り返し扱われているテーマです。阪神淡路大震災や東日本大震災などの震災を鮮明に記憶している親御さんも多いでしょう。子どもたちにとっても、これらは決して過去の出来事ではありません。震災からの復興、今後くると予想されている東海地震、防災意識の喚起などとも絡め、理科の定番時事問題となっています。
彗星や日食などの「天体ショー」についても、確認しておきましょう。何十年に一度というような現象が起こる際には、周辺知識とともに理解しておくことが重要です。
「ノーベル賞」も、日本人の受賞者が出た場合には、特に出題されやすくなります。受賞者の名前と、その研究分野について、確認しておきましょう。

理科の時事問題で問われること

中学受験における理科の時事問題は、近年起こった現象や出来事を扱いながらも、実は根本的な知識について聞かれるものが多いという特徴を持っています。
大型台風による被害という切り口で話が進んでいるけれど、問われているのは台風の仕組みについての知識...といった出題がされるわけです。

ですから、時事問題に対して構える必要はありません。
中学受験勉強でこれまで学んできたことを軸に、実際に起きた自然現象について、日頃から気にしておけばよいのです。

社会の一員としての自覚

中学受験の時事問題の学習で最も本質的な部分というのは、「社会で起こっている問題に対して、"自分ごと"として考えることができているか」です。
時事問題を出す学校が子どもたちに対して求めているのは、社会の一員としての自覚。
「難しいことは分からない」「まだ子どもだから関係ない」と気持ちを閉ざしてしまうのではなく、「なんだろう」「どうなっているの?」という気持ちを大切にしましょう。

時事問題といっても、難しく考えることはありません。
コロナウィルス感染症が流行して学校が休校になったこと。
レジ袋が有料になったから、エコバッグを持ってお菓子を買いに行くようになったこと。
これらも全て時事問題です。

まずは身近なことからで構いません。世の中ではどんなことが起こっているのだろう?と、普段から気にしておきましょう。
すると、いざ時事問題の勉強を始めたとき「あ、これってあのことだ!」とピンとくるようになります。

できれば日頃から、社会のこと、自然現象のことなど、家族で話し合えるといいですね。
時事問題というと苦手意識を持つ子も多くいますが、実際の生活に密接しているということを考えれば、非常に学び甲斐のある分野だといえるでしょう。

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫 主任相談員 辻 義夫
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