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中学受験 子どもを理科好きにする「本物体験」メニューとは

中学受験 子どもを理科好きにする「本物体験」メニューとは
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塾の理科の教材、お子さんは家でどれくらい見ているでしょうか。
まるで図鑑や漫画を見るように飽きずに見ているお子さんもいれば、宿題演習のとき以外は見たくもない、というお子さんもいるようですね。

理科という科目は、いったん好きになってしまえば「勉強しなさい」などと親御さんが言わなくても、子どもが勝手に勉強するようなところがあります。

今回は、理科の勉強が好きな子になる素地としての「体験」について考えたいと思います。

理科好きにするには「経験」させるのがいちばん

理科という科目は、この世界に起こるさまざまな現象の理由や仕組みを知ろうとするものです。
机の上の計算や暗記だけでなく、外を歩いているときに頬を撫でる風がどのようにして吹くのか、というようなことも理科の範疇です。

理科の入試問題などには俳句などもよく出ますが、これも理科という科目の特性を表しています。

「菜の花や 月は東に日は西に」

という与謝蕪村の有名な俳句があります。

「菜の花」が季語。季節は春ですね。
東の空から月がのぼってきており、太陽は西に沈もうとしています。

地球から見て、太陽と月が真逆の方角、これは満月ですね。
蕪村は「月」としか表現していませんが、理科的な知識があれば、春の夕刻、少し肌寒い中菜の花畑の東側から満月がのぼり、そして西の空には真っ赤な夕日が沈もうとしているドラマティックな情景がありありと想像できます。

でもその「理科的な知識」の前に、実際に経験したことがあれば、その知識は生きたものとなります。

「本物体験」の重要さ

「子どもには『本物体験』させよう」といった意見をよく目にするようになりました。
「本物のクラシックのコンサート」「本物が展示してある美術館」といったふうに受けとる方がいるかもしれません。
またもっと極端に「一流の職人が握ったお寿司」「ちゃんとしたフレンチレストランの食事」といったことを想像する方もいるかもしれません。

「本物」という言葉に「一流」という捉え方があるからかもしれませんね。
もちろん、一流のものをお子さんに体験させることは悪いことではありません。

でも「本物体験」という言葉をこう捉えてほしいのです。

「本物体験」=「実物体験」

たとえば秋の稲穂。「黄金色の稲穂」とよく言われますが、「本物」をお子さんは見たことがあるでしょうか。
カントウタンポポやカンサイタンポポは、帰化種であるセイヨウタンポポと違い、総苞片(花を支える脇の部分)が反り返らずにピッタリと花に密着している、と理科では習います。そのカントウタンポポやカンサイタンポポの「本物」をお子さんは見たことがあるでしょうか。

こういう「本物」を体験させるのは簡単です。少し田舎の里山に連れ出すことですね。
こういう「本物」を体験することは、理科の勉強に限らずですが、大きな財産になります。

体を動かそう

子どもの体力低下が叫ばれますが、理科の勉強という意味でも、体を動かして学ぶことは大きな意味があります。
バランス感覚や速さの感覚をつけておくことは、物理を学ぶときの「実感」のもととなります。

算数や理科の問題で「時速100km」といった表現は当たり前のように出てきます。
自動車や電車で、そのような速度で移動することもあるでしょう。
では「時速100km」と言われて、それをリアルに体感覚で実感できる子どもはどれほどいるでしょうか。

「時速100km」とは、秒速でいうと30m近くになります。
つまり「い〜ち」と数える間に、小学校のプールの端から端まで、さらにそれより長い距離を駆け抜けていくスピードです。
これも「なかなか向こう岸が近づいてこないな」とプールを必死で泳いだ経験があれば、よりリアルにその速さを実感できますね。

数年前、麻布中学校で「ブランコのこぎ幅を大きくするには、どのようなこぎ方をすればいいか」という問題が出題されました。理科の最後の大問です。
もちろん、その問題の前に「ふりこのふれ幅を大きくする」という「理屈」の部分が出題されていて、それをもとに考えればいいのですが、全身で必死で工夫してブランコのふれ幅を大きくした経験があれば、解くときの納得感や感動、腑に落ちる感じはまた違ったものになるはずです。

「あ!あのことか!」

そんな感覚をお子さんにたくさん感じさせてあげたいですね。

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫 主任相談員 辻 義夫
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