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幼児期の五感を使った遊びが、学力の土台と理解力を育む

幼児期の五感を使った遊びが、学力の土台と理解力を育む
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子どもの学力は、幼児期の遊び方である程度決まるといっても過言ではありません。
五感を使った遊びから、さまざまなことを学べます。
ここでは、幼児期の遊びと勉強、特に中学受験の学習との関連性についてお伝えします。

中学受験の前哨戦は幼児期から始まっている?

一般的に、子どもが中学受験をする場合、3年生の秋ごろから塾選びを始め、新4年生への進級を前にして、3年生の2月から塾に通い始めます。

受験勉強はここから一斉にスタートすると思われがちですが、実は、机での勉強を始める前の幼児期から始まっているといえます。
幼児期の砂遊びや積み木遊びなどの体験が、中学受験の学習の基礎力として重要になってくるのです。

とはいえ、お子さんが小さい頃から「中学受験の準備!」と意識しすぎることはありません。
幼児教室や早期教育ではなく、生活習慣や親子のコミュニケーション、そこから得た知識は、あらゆる分野において理解を助ける力になっていきます。

積み木や折り紙も学習の基礎力になる

子どもは幼児期のうちから、生活の中でさまざまな体験をします。
それは、中学受験を考えた場合、たとえば理科なら物理、化学、生物、地学などあらゆる分野で役に立つでしょう。

算数なら立体図形の問題を解くときに、積み木や折り紙で遊んだ経験が生きてきます。
積み木を重ねたり動かしたり、折り紙を折ったり広げたり、はさみで切ったりした経験は、文章問題全般を解くときにも役立ちます。
なぜなら、算数の入試問題では、文章を線分図や面積図などに置き換える力が求められます。
図が正確に書けてイメージがつかめたら、意外と簡単に解けるからです。

問題文の内容を読み、それに沿って想像の中で図形を自在に変形させることができる力は、実際にそれをやったことがあるかないかで、大きく違ってくるのです。

五感を使った遊びが大切

お子さんが小さいころ、公園の砂場で夢中になって砂遊びをしていた姿を思い出してみてください。
実はこのとき、子どもはただ楽しく遊んでいるだけでなく、無意識のうちにたくさんのことを学んでいるのです。

実際に砂に触れながら、湿った砂は黒くて、握りやすくて固めやすいけれど、乾いていると色は薄くて、サラサラと指の間からこぼれ落ちることを知ります。
その経験から、子どもは砂の型抜き遊びをするときは、少し水を加えたら型を取りやすいのではないかと考えるでしょう。
このように、直接触れるなど五感を使って体験したことは、記憶の中にしっかり残ります。そして、この「経験の引き出し」は、なにかきっかけがあればいつでも開きます。

幼児期の経験と、少し後の勉強の知識が結びついたら、「ああ、そうか!」と、腑に落ちる瞬間があります。
この「腑に落ちる」経験は納得感や快感につながり、知ることの喜びを子どもに感じさせることができます。
学びは、五感を使って体験することから始まるのです。経験が知識として定着することで、学力の土台が築かれていきます。

他者との関わりで学ぶこと

子ども同士で遊ぶ機会もとても大切です。
公園で一緒に遊んでいるお友だちとささいなけんかをすることもあるでしょう。
そんな小さなけんかを何度か経験していく中で、子どもは他人の気持ちを想像することを覚えます。
自分が他者にどう思われているかを感じ取ろうとすることもあるでしょう。そういった積み重ねは、国語の心情読解力にもつながります。

「チューリップが咲いて、春らしくなってきたね」「葉っぱの色が変わってきたね」など、なにげない会話から子どもが学べることがたくさんあります。 積極的に声をかけてあげましょう。

家の外、家の中で体験できること

家族でアウトドアを楽しむのもいいですね。
子どもにとって、自然の中には刺激がたくさんあります。海や川で遊び、山を歩くことはかけがえのない体験になります。
土や石に触れたり、実際に歩いて地形を感じた経験は、少し後で理科の勉強をしていく際に、「そういうことだったのか」という深い理解につながります。

わざわざ遠出しなくても、近所の公園で虫をつかまえたり、木の実を集めることでも、さまざまな体験ができます。
花が咲いていたら実際に触れ、においを嗅ぐなど、五感を使って感じさせてあげてください。
これは、図鑑の写真や絵、動画ではできないことです。

また、家でのお手伝いも子どもにとっては貴重な学びの機会です。
たとえば親子で料理やお菓子づくりをすることも学習につながっていきます。
ぜひキッチンで、野菜を洗ったりちぎるなど、簡単なことからお手伝いをさせてあげてください。

少し大きくなったら、少し本格的な料理の経験もしてほしいと思います。
ニンジンやダイコンなどをさまざまな形に切ることは図形の勉強になりますし、餃子の皮を包むことは、円の対称性の勉強をしていることになります。

幼児期の五感を使った遊びは、豊かな経験を積む貴重な機会です。この経験が、学力の土台と理解力を育んでくれるのです。

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫 主任相談員 辻 義夫
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