中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

新刊「自走できる子の育て方」より 復習・音読と集中力を育てる方法について

このエントリーをはてなブックマークに追加
公開: 最終更新日:2023年06月29日

今回の動画では、6月15日に出版された新刊「 自走できる子の育て方」から3つのエピソードをご紹介しています。

この3つも、僕の経験から導き出した持論なのですが、ぜひ参考にしていただければと思います。

授業から帰ってきたら、まず復習する

塾の授業でも学校の授業でもそうなのですが、宿題をする前にまずは「何を習ってきたのか」を復習することが大切です。

復習は「何を習ったのか」「 その中で何が大切なのか」といったことを思い出すことが大切なので、この段階では問題を解く必要はありません。
口頭で構わないので「今日は何を習ってきたの?」「 先生は何が大事って言ってた?」 といった質問を親御さんから投げかけてあげて、お子さんに授業のことを思い出してもらうことが大切です。

授業から帰ってきたら必ず復習する、という習慣がついてきたら、 お子さん自身が「この話は大事そうだから、今日帰ったらお母さん にこのことを話そう」という風に授業の内容を覚えたり、大事そうなことに優先順位をつけたりといったことができるようになります。

このように、上手な授業の聞き方ができるようになるというのも、復習の効果の一つです。

復習のその他の効果については、ぜひ動画で確認いただければと思います。

「全然わからない」 が音読すると「わかる」?

こちらも セミナーなどでよくお話ししていることですが、音読には様々な効果があります。

「 先生、 この問題が分かりません」

と僕のところに質問を持ってきたお子さんに「問題を声に出して読んでごらん」「 先生が声に出して読むから聞いてごらん」と音読させたり、音読を聞かせたりしただけで「あ、わかった」 となる お子さんは多いのです。

黙読では読み飛ばしていた言葉や、意味をきちんと把握していなかった言葉が音読では、はっきり意識できるようになります。
テストや 宿題などで問題を読んでいる時は、どうしても「最後まで読むこと」が目的のようになってしまい、読み落とし などが出てしまいがちです。

ぜひ、音読を家庭学習にもとり入れてみてください。

テストなどでは問題を音読するわけにはいきませんが、 そのような場合に僕がおすすめしている方法として「 ひそひそ音読」があります。
まるで音読しているようなイメージで「ゴニョゴニョ」 と口の中で囁くように黙読する、という方法です。

実際には声は出ていませんが、口の中で囁いている言葉が頭の中で鳴り響いているイメージですね。

問題を読んでも意味がわからないことが多い、 読み飛ばしや 読み落としが多いというお子さんは、ぜひ音読と「ひそひそ音読」を試してみていただければと思います。

子どもの集中力はいつ育つか

勉強面で「自走」 できる お子さんは、集中力のあるお子さんが多いです。

ではその集中力を育てるには、どのような方法があるでしょうか。

この問いに対して僕は「子どもが集中している時に邪魔をしないこと」とお答えしています。

せっかくお子さんが集中しているのに、それを親御さんが邪魔してしまいがちなシチュエーションといえば「親から見て無駄だと思えるようなことに集中している」ときがあげられます。

動画でも説明していますが、 ボールペンを分解しているという行動を見ると、親は「 そんなことしていないで勉強しなさい」 と感じてしまうものですが、お子さんとしては「 このバネはどんな役割をしているのだろう」とか「 元に戻すにはどのように組み立てれば良いだろうか」と集中している場合があるのです。

見極めは難しいですが、動画では「お子さんが集中しているようなら、まずは少し観察してみる」ということを提案しています。

ぜひ動画を参考に、お子さんの集中力を伸ばす方法についても、考えていただければと思います。

西村則康・辻義夫
中学受験の成功は幼児期・低学年がカギ!「自走できる子」の育て方
1870円(税込)

詳細はこちら

この記事を書いた人
アバター画像
Copyright (c) 2008-2021中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.