中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

学習習慣に関するアンケート

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公開: 最終更新日:2023年10月30日

今回のかしこい塾の使い方アンケートでは、中学受験を目指すお子さんをお持ちの親御さんに「学習習慣」について調査しました。

<調査概要>

調査期間

2023年10月3日(火)~10日(火)

調査方法

インターネット調査

回答者数

かしこい塾の使い方メルマガ会員 47名

お子さんは自分から進んで勉強していますか?

【解説】

「時々そうしている」が37%、「毎日そうしている」 が33%、「親御さんから促されないとしない」が22%、「あまりしてていない」が9%、「という結果でした。実は勉強しても、成績が上がらない…というご相談と同じくらい…

■自分から勉強して欲しいけど、毎回言われるまでやらない…

■ 忙しくて、普段の勉強は子ども任せになっているが、本当に勉強ができているか不安…

■ 何をやればいいか何でも聞いてくる「指示待ち」で、自分から勉強ができない…といったように、お子さんが思ったように勉強してくれないというご相談が非常に多いです。きっと同じように悩まれているお母さん・お父さんも多いのではないでしょうか。

もちろん中学受験をするお子さんは、まだまだ子どもですから、勝手に自分から勉強するようになるようなことは、まずありえません。とはいっても、中学受験において、「自分から、進んでどんどん勉強するお子さん」もいます。

ここで質問です。

その違いは、どこで生まれると思いますか?元から優秀なお子さんだから?というと、そうではありません。そこには、決定的な1つの大きな違いがあります。それは、「自己肯定感の高さ」です。もちろん、これは精神論などではありません。

【自らどんどん勉強する子の正のサイクル】

1. 勉強をしたことを、しっかり褒めてもらえた経験が多くある

2. そのため、自ら進んで勉強をするようになる

3. それに伴い、成績が伸びる

4. 努力が結果に結びつくことを実感できる

このように、「できた体験」をたくさん持っているのです。

できる → できるからまたやろう → やりたい  にステップアップしていきます。

このような習慣が染み付いているため、自己肯定感が高まっていき、お子さんがやる気を出し、進んで勉強をするようになるのです。

反対に、言われるまで勉強をしない…やる気を感じられない…と悩まれているお子さんは、真逆の特徴があります。普段から「勉強はやって、当然」と言われてしまっているのです。もちろん、お母さん・お父さんの気持ちもわかります。「あなたが中学受験をするって言ったんだから、ちゃんと勉強しないと」と思われるのは当然です。でも、大人だって褒められれば嬉しいのです。子どもはなおさらです。中学受験のために勉強していることは、普通のことではなく、本来褒められるべきことなのです。大切なことは結果を褒めるのではなく、小さな日々のプロセスを褒めてあげることです。

今日頑張って勉強できたね。」「へー、すごいね。」「計算全問正解、よかったじゃん。」「ずいぶん難しいことやってんのね?すごいわね」どんな言葉でもいいのですが、日常的にこういった「承認」の言葉をかけてあげるのが大切です。このように自己肯定感を高められる言葉を投げかけてあげる習慣を作れれば、お子さんは自ら進んで勉強するようになります。特に、低学年からしっかり褒めてもらえたお子さんは、自ら進んで勉強する子になりやすいです。もちろん4年生・5年生でも、今から変えることは決して遅くありません。むしろ今日からでも始めていただきたいくらい、効果の高い方法だと言えます。

(主任相談員 小川大介)

自宅での勉強時間は毎日何時間くらいですか?

【解説】

「1~2時間」が68%、「3~4時間」が28%、「2~3時間」が17%、「1時間以下」が13%、「ほとんどしない」が4%という結果となりました。ご回答ありがとうございました。お子さんの中学受験を考えているご家庭の親御さんなら、その勉強量や勉強法はとても気になることでしょう。中学受験に向けて学習を始めたご家庭でも、勉強量については常に考える必要があることです。「もっと勉強させた方がいいのかな?」「勉強時間を減らしてあげた方がいい?」「他の子はどれくらい勉強しているの?」考えてもなかなか答えが出にくい問題ですね。学ぶ事がたくさんあっても、中学受験は時間に限りがあるもの。受験生にとって「使える時間」を把握することはとても大切です。高学年になると塾の授業も増え、宿題もある中でいかに自分の学習時間を作れるかがポイントになります。

宿題に使う時間、復習をする時間など、それぞれにどのくらいの時間がかかりそうか予想して、毎月勉強のスケジュールを立てるといいでしょう。スケジュールを立てるのはお母さんの仕事です。勉強はお子さんが、勉強のスケジュール管理はお母さんが、といった役割をしっかり決めて挑まなければ学習量や時間に押しつぶされかねません。効率よく時間を使うという視点が中学受験には必要です。特に小学校6年生になると週に4日から6日は塾があります。季節ごと(春・夏・冬)の講習も、平日 13時10分から19時50分 土曜 10時10分から18時25分など、時間割を見ても相当な量だとわかります。大手進学塾に通うということは、学校が終わってから就寝までの時間の多くを塾と家庭学習に費やするという覚悟が必要です。

やらなければいけないことが山積みになり、予定もぎっしり。お子さんもお母さんもどんどんパンクしてしまわないように、講習なども取捨選択しましょう。必ず受けなければいけないというものはありません。

お子さんにとって、今の学習量が適切であるかどうかを、常に考えてあげる必要があります。お母さんにお願いしたいことは

“課題にどれくらい時間をかけているか”を把握することです。長くかかりすぎているようなら、お子さんの学習量を減らしてあげることも必要です。たくさん量をこなすことだけに必死になるよりも、お子さんのペースに合わせる勇気を持って、今の課題を確実に解けるようになることを考えてください。塾での学習量、家庭学習、学校の学習を全てこなすことが中学受験の合格に繋がるわけではなく、それぞれのお子さんに合った学習量やペースをお母さんが一緒に考えることが必要です。量にとらわれすぎず、お子さんの現状に最善の学習量を見極めることが志望校合格への近道です。

(主任相談員 前田昌宏)

中学受験を目指す上で家族に協力して欲しいことは何ですか?

  • ■様々な情報を得て、活かす事。5年生男の子
  • ■特になし。あえて言うなら、こちらが子供に受験モードで接してしまうため、フラットでいてもらえる事はとてもありがたく思っています。6年生男の子
  • ■成績について触れない 6年生女の子
  • ■目の前でスマホやゲームをしない、中学受験なんて馬鹿馬鹿しいって言わないでほしい。いない方がマシ。5年生 男の子
  • ■別の兄弟の情緒が安定するようにケアすること。6年生 男の子

【解説】

「家庭での学習環境作り」が28%、「お子さんの勉強を見る」が15%、「お子さんへの声掛け」が10%、「塾の送り迎え」が10%、「その他(具体的に)」が10%、「相談に乗る」が10%、「スケジュール管理」が6%、「受験資金の工面」が6%、「学習計画を立てる」が4%、という結果となりました。
その他の回答としては以上のものがございました。
父親としてできる協力にはどのようなものがあるでしょうか。お母さんほどこまめにフォローするのが難しいというお父さんも多いと思いますが、父親にしかできない役割としては以下のようなことがあります。お父さんは、お子さんにつきっきりで受験勉強をサポートするお母さんに比べて、常時関われないからこそ、物事を冷静にみて判断する存在になり得ます。要所要所で「どうしたらいい?」というお母さんの小さな悩みを聞いてあげるだけでもかまいません。お母さんも相談できる人がいることで、安心してお子さんの受験のサポートができます。忙しい中でもお母さんが相談しやすいように「最近どう?」など意識的に声をかけましょう。それだけで、日々家にいる時間が短くても「気にかけてくれている」ということがお母さんに伝わります。

お母さんが専業主婦のご家庭なら、お父さんは仕事で培った経験を活かし、お子さんの中学受験を母親とも塾ともちがう視点でサポートできます。具体的には時間の管理、的確な目標を設定するなど、母親より中期的かつ戦略的な視点から提案するのがお父さんの役割です。また仕事と同様、受験も自己管理が大事です。遅刻をしない、あいさつをするという最低限のマナーから「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」、目標を達成してそれが目に見える「合格」という形になる充実感など、子どもに伝えられることがたくさんあります。また、お母さんがパソコンでの勉強時間や達成度の管理が苦手なら、そういった分野でお父さんが活躍できそうですね。

お子さん、お母さんが一生懸命取り組めば取り組むほど、煮詰まってしまうこともあります。また、思うような結果が出ないときは落ち込んでしまうでしょう。そんな時こそ、父親の出番です。「これだけがんばったんだから、次に結果が必ず出る」とお子さんを励ましたり「今回の失敗は、自分がフォローするから大丈夫」と母親に声をかけたり、うまくいかない時の心の支えという存在になりたいものです。

逆に、父親がやってはいけないことはどのようなことなのでしょうか。勉強に取り組んでいるご家庭の父親が気をつけるべきポイントをまとめてみました。結果だけを見て子どもを叱るお父さんが、お母さんに比べてお子さんの受験勉強に関われる時間が短いご家庭も多いと思います。だからこそ、結果より過程を評価するという意識が大切です。試験などの結果だけを見て叱ったり「なんでこんな成績なんだ」とお子さんを責めても問題は解決しません。そこには必ずなんらかの原因があるので、それを究明することを優先しましょう。母親を否定する受験勉強に取り組むお子さんを必死でサポートしているお母さんを否定するような言動は避けましょう。お子さんに中学受験をさせるということは、ご家庭の方針として決定したはずです。家族が一丸となって同じ目標に進めるように、お母さんと意識を共有し足並みを揃えることが大切なのです。お母さんが受験勉強を懸命にサポートしているのに、お父さんが「中学受験なんてしなくていい」という態度をとるといったことがあると、お子さんは混乱します。日々サポートするお母さんを労う言動をお父さんがとることで、お子さんも安心して受験勉強ができます。気まぐれで連れ出すなど「がんばったから今日はごほうびに外食しよう」など、受験勉強に密接に関わっていないと、ついつい塾や学習計画を無視してお子さんを誘い出してしまいがちです。日々忙しいので時間ができたときに何かしてあげたい、という気持ちは大切なのですが、お子さん、お母さんにも予定や心積もりがあります。息抜きするタイミングを母親や塾と共有し、それを尊重して邪魔しない範囲で連れ出してあげるとはいいですね。

いずれにせよ、受験について家族で目標を共有することが重要です。お子さんの受験について、定期的に夫婦で話す時間が持てるといいですね。

(主任相談員 西村 則康)

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受験成功のヒントが見つかるかもしれません。ぜひ参考にご覧くださいね。

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