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中学受験 塾なしで合格できる?

中学受験 塾なしで合格できる?
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子どもに中学受験をさせようと考えたとき、多くの人が専門の進学塾にお子さんを通わせることを検討するのではないでしょうか。中学受験情報局「かしこい塾の使い方」をご覧になっている方は、そもそも塾選びや塾のかしこい使い方が知りたくてこのサイトを訪問くださっているわけで、尚更かもしれません。

しかし、中には様々な理由で塾には通わせず、家庭教師や通信講座、市販の教材などを使って受験を乗り切るご家庭もあるようです。


塾なしで中学受験を成功させるには条件がある

子どもを塾に通わせずに中学受験を成功させるには、いくつかの条件があります。

条件① 低学年からある程度の準備ができていること 

塾なしで中学受験を成功させるには、お子さんが低学年のうちからそれを見越して準備することが必要です。それは机の上の勉強だけでなく、理科的な実験・観察やパズルなど高学年での伸びにつながる実体験をさせることも含みます。

条件② 家庭に、中学受験にかけることができるパワーと計画性が十分にあること

中学受験の勉強は、特殊です。志望校にもよりますが、四谷大塚や日能研のテストで偏差値50を超える学校では、学校で習う勉強とはまったくレベルも内容も違ったものがどんどん出てきます。それを「参考書だけの独学」ですべて身につけてしまえる子は、ほとんどいないでしょう。

家庭、親が様々な形で関わらなければならないことが、お子さんが塾に通っている場合よりもさらに多くなってきます。その負担に耐えられる力と計画性、物理的な「親の時間」が必要になります。

そもそも塾に通わせるメリットとデメリットは

多くのご家庭がお子さんを塾に通わせるのは、塾のカリキュラム、テキスト、テスト、合格させるノウハウにメリットを感じているからです。合格実績を上げている大手の進学塾に通わせれば、志望校に合格するために必要なことはすべて教えてくれて、力がつき、少しでも合格に近づくことができるだろうと考えるからです。

では、デメリットとは何でしょうか。

それは、通わせてはいるけれど、それで最低週2日は拘束され(学年が上がると3日、4日と増えていきます)、各科目から出る大量の宿題をこなしきれずに、消化不良の状態に陥ってしまい、結果として塾に通わせる目的である「志望校に合格するための力がつく」という状態に近づいていかない可能性がある、ということです。

事実、私たち中学受験情報局「かしこい塾の使い方」の主任相談員の先生方に寄せられるご相談の中でもっとも多いのも、「塾の宿題を一生懸命やっているのに成績が上がりません」といった内容のものです。

家庭だけで中学受験を乗り切るポイント

お子さんが低学年なら、まずは3年生までに学校の内容を身につけるために何をやり、受験勉強に必要なことの準備として何をやっておけばいいか、といった情報を集めます。

例えば算数なら、学校の算数の理解を深めるための教科書ワークに加え、受験学習の基礎部分である計算力をつけておくためのテキスト(100ます計算なども良い題材になります)、そして算数の「勘」や「センス」を磨き、算数の楽しさを味わわせるためのテキスト(サピックス「きらめき算数脳」など)も用意し、基礎力をつけながら算数の楽しさも知る工夫を親が考えなければなりません。

4年生以上になると本格的な受験勉強期間ですが、考え方は同じで「学校での勉強内容+α」を固める教材+計算や漢字・語句などの力をつける教材+その科目の面白さを感じさせるための、レベルの高い問題集が必要になります。

理科や社会はマンガ教材や実験教材など、楽しく取り組めて興味を持ちやすいものを併用するのが、理科嫌い、社会嫌いにしないコツです。大河ドラマなどから歴史に興味を持つ子もいますが、大河ドラマがマンガよりいいかというと、「興味をもたせる」という意味ではそうでもなかったりします。まずマンガで歴史に興味を持ち、そのうち大河ドラマにハマる、という子どもも多いのです。

ある程度「おまかせ」にしたいなら通信教育などもありますが、「帯に短し」といった感は否めず、教材の取捨選択、そして不足分を補うことはご家庭の役割になります。

通信講座は、塾に出かけなくていいというメリットはありがたいのですが、続けるモチベーションを保ち続けられるよう親のサポートは必要です。そこまで「おまかせ」というわけにはいきません。

浜学園や四谷大塚はインターネット上の講義なども用意していますから、それらをうまく併用するのも手です。やはり文字だけでなく「人が教えている」というのは、たとえ映像であっても見ている側に文字だけの場合とは違った伝わり方になります。

6年生で塾なしに切り替えるなら家庭教師や個別指導も

多くの塾では、5年生までで受験に必要な知識をほぼ全て習ってしまいます。では6年生では何をするのかというと、習ってきたことを使って、実際の入試問題に対応できるよう「応用力」をつける学習をするのです。遅くとも、6年生の夏までにはこの状態になります。

この時期、すべての講座の中でもっとも大切なのが「志望校別特訓」と呼ばれるものですが、この時期になって「塾なし」を選ぶご家庭があります。

それは、通っている塾の志望校別特訓の希望するコースに入れなかった場合や、お子さんの第一志望校の特訓コースがない場合などです。

もう習うべきことは全て習った状態で、あとは志望校対策をするだけだから、みんなと同じ問題をするのではなく、自分の志望校や受験校の過去問をどんどん演習して合格の可能性を高める、という考え方です。こんな場合、家庭教師や個別指導の教室で対策するという選択をするご家庭も出てきます。

家庭教師や個別指導だけで受験を目指すことには、いくつかのリスクがあります。それは費用面とカリキュラム面です。

どうしても個別や家庭教師は一斉授業の塾にくらべると、1回の授業料が割高になります。そして大手進学塾のメリットである、カリキュラムがしっかりしているかという不安もあります。

6年生の後半、いわゆる「追い込み」の時期に限定するなら、期間が限定的なので費用の見通しがつきやすいこと、そして志望校対策がしっかりできる業者であれば、この2つのデメリットは小さくなりますので、検討してみる価値があるのではないでしょうか。


以上、塾なしで中学受験を乗り切る方法について考えてみましたが、親がどれくらいのパワーを割けるかによって、「塾なし中学受験」の可能性は大きくも小さくもなりそうですね。

この記事を書いた人
主任相談員 前田 昌宏主任相談員 前田 昌宏
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