中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

西村則康が教える『新6年生』に向けた12月の過ごし方

このエントリーをはてなブックマークに追加
公開: 最終更新日:2025年11月26日

12月は「年末」ではなく「新6年生の助走期間」

こんにちは。
中学受験情報局・主任相談員の西村則康です。

カレンダーも残り1枚となりました。あと数日で12月を迎えますね。
街はクリスマスや年末年始のムードで浮き足立ち始めますが、今日はあえて、5年生の保護者の皆様に少し厳しいお話をさせてください。

中学受験の世界において、12月は「一年の終わり」ではありません。 2月から始まる「新6年生」に向けた、最後の『助走期間(0学期)』です。

私が長年見てきた中で、6年生の春に成績が急降下してしまう子には、ある共通点があります。 それは、「5年生の11月〜1月を、なんとなく忙しさに流されて過ごしてしまった」ということです。

大手塾のカリキュラムは、12月中も容赦なく進みます。しかも、扱っているのは入試の頻出単元ばかり。ここで親御さんが「年末だから」と手綱を緩めてしまうか、「ここが勝負所だ」と戦略的に動けるか。この差が、2月のスタートダッシュを決定づけます。

今日は、新6年生を最高の状態で迎えるために、「この12月に親がすべきこと」についてお話しします。

なぜ今、算数の成績が下がっているのか?

11月の模試やテストの結果を見て、「夏までは順調だったのに、急に算数ができなくなった」と青ざめている親御さんも多いのではないでしょうか。

実は、これはお子さんがサボっているわけではありません。5年生の秋以降、算数の質がガラリと変わったからです。

具体的に何が起きているのか? どこをケアすべきなのか? これについては、算数指導のスペシャリストである高野健一先生に解説してもらいましょう。

【主任相談員 算数のスペシャリスト高野健一の視点】 冬期講習前に「比」と「速さ」の穴を埋めろ

5年生の11月〜12月で成績が落ちる原因の9割は、「比(ひ)」と「速さ」の消化不良です。

これまでの算数は「リンゴが3個」という目に見える世界でした。しかし、秋からは「比」や「割合」という「抽象的な概念」を積極的に使っていく世界に入っています。

怖いのは、公式や解法のパターンに数字を当てはめて「なんとなく解けている子」です。

「比」の意味を理解せずに進むと、この後の「図形と比」や「速さと比」、「旅人算と比」など今まで勉強してきた単元の多くに比を使う問題が出てくるため、「実際の数」と「比」が混同され完全に手詰まりになります。

12月のミッションはただ一つ。「新しい難問」に手を出すのではなく、「基本の穴埋め」をすることです。

まもなく冬期講習が始まりますが、今の状態で参加するのは危険です。6年生に向けた冬期講習はスピードが速く、基礎解説は省略されます。「比って何?」があやふやなまま参加すると、お子さんは授業中ずっと「お客さん」状態になり、自信を喪失して帰ってくることになります。

12月の家庭学習では、5年生のテキストに戻り、例題レベルの「比」と「速さ」を徹底的に復習してください。それが、新6年生で生き残るための唯一の道です。

西村則康が提言する「12月の親の戦略」

高野先生の指摘通り、算数は今、正念場を迎えています。 これを踏まえて、私(西村)からは、生活面と学習管理面での「親の戦略」を2つ提案します。

1. 「例外」を作らない

12月はクリスマス、忘年会、帰省など、イベントが目白押しです。

4年生であれば、しかし、「今日は特別だから」という例外を一度作ると、子供の学習リズムは一瞬で崩壊します。

一度崩れたリズムを、年明けの寒い時期に立て直すのは至難の業です。

イベントを楽しむなとは言いません。しかし、 「朝の計算10分だけは絶対にやる」 「寝る前の漢字練習は欠かさない」 この最低限のルールだけは、どんなに忙しい日でも死守してください。これが、これから始まる過酷な6年生生活を支える「精神的な背骨」になります。

正月3が日にお休みを入れるというくらいにしておく程度にしておきましょう。

2. 冬期講習の取捨選択をする

塾から配られる冬期講習のテキストを見て、「こんな量をやるの!?」と驚かれた方もいるでしょう。 はっきり言いますが、全てを完璧にやる必要はありません。

塾は「一番できる子」に合わせて宿題を出します。今の時期、最も大切なのは「消化不良を起こさないこと」です。

親御さんが主体となって、 「算数の応用問題Bはやらなくていいから、その分、基本問題Aを2回やろう」 「理科のこの単元は得意だから、宿題は奇数番号だけでいいよ」 といった具合に、お子さんの現状に合わせて課題を取捨選択してあげてください。

「捨てる勇気」を持つこと。これも、新6年生の親に必要な重要な資質です。

特に、比を用いた問題でつまづいている場合は、どこでどうつまづいているのかを確認しながら進めなければ、今後引きずってしまう可能性が高くなります。

塾の先生に解決策を聞くか、個別指導や家庭教師を使い、すぐにでも解決策を見出すことが重要です。

12月を制する者は、新6年を制す

「比」の復習、生活リズムの維持、冬期講習の取捨選択。 頭ではわかっていても、忙しい12月にこれらを家庭だけで判断し、実行するのは難しいものです。

「具体的に、算数のどの単元に戻ればいいのか?」 「うちの子の場合、冬期講習はどこまで頑張らせるべきか?」

そんな悩める5年生の保護者様のために、オンラインセミナーを開催しています。

こちらのセミナーにご参加いただくと…

■ 冬休みを最大限活用するために、冬休みまでにやっておきべきこと

■ 冬休み1日1問からできる、「確実に成績UP」をする学習計画の立て方

■ 苦手教科・単元の優先順位と必須習得事項のまとめ

■ ご家庭でやるべきことと、切り捨てるべきことの境界線

■ 冬期講習の授業内容を習得し切るサイクル提案

■ 冬の1日の学習量の適正量と正月休みの取り方

■ 【学年別】新学年までにやっておくべきタスク表

について、より実践的な内容をお話しします。

ぜひご参加ください。

この記事を書いた人
アバター画像 twitter instagram 西村先生に家庭教師に来てほしい方はこちら
Copyright (c) 2008-2021中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.