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「西村式学習プランニング」で、中学受験の学習スケジュールを作ろう

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公開: 最終更新日:2021年07月13日

膨大な量の学習が必要な中学受験では、効率のよい学習スケジュールを立てることが必須です。
でも、ただ計画を立てるのではなく、実情に合わせてどんどんスケジュールを更新していく必要があります。
今回は、中学受験における効率的な学習スケジュールの立て方「西村式学習プランニング」についてご説明します。

学習スケジュールの注意点

子どもに自主的な学習習慣を促すためにも、そして、優先順位をつけて効率よく学習を進めていくためにも、中学受験の学習スケジュールを作ることは必要です。
親御さんも計画づくりに関与することになるので、つい力が入ってしまいがちなのですが、「せっかく作った計画が3日も続かない」「苦労して作った計画なのに、実際にまったく反映されていない」というお悩みをよく聞きます。

あれもこれも、漏れがないようにとびっしりとスケジュールを作り込みすぎてしまうと、それを見た子どもはどうしても拒否反応を起こしてしまうでしょう。
時間をかけて綿密に作ったスケジュールも、現実的にできるかどうかは別の話です。

もちろん、スケジュールを作ること自体はいいことです。
どの時期までにどのような学習が必要なのかを把握しておくことは、とても役立つと思います。
でも、学習スケジュールの「作り込みすぎ」には注意が必要です。

大まかであることが大切、更新できる余白を残す

スケジュールを作っただけで満足、という状態にならないように、本当に勉強の助けとなるようなスケジュールを作りましょう。
コツは、大まかであること。何時から何時までこの勉強をする、ときっちり決めなくていいのです。
「夕食後にまずこれをやる」くらいの決め方で十分です。

計画通りに学習を進めることにこだわらないようにしましょう。
「決めたことはしっかりやらなければ」を考えがちですが、スケジュールを作る本来の目的は、中学受験の学習において成績を上げること。
子どものしつけのためではないので、そこを区別して考えてください。

一度決めたスケジュールでも、実情に合わなかったり、明らかに無理がある部分はどんどん変更を加えていきましょう。学校行事などが立て込んでいる時期は、子どもも疲れがたまります。
そのときの状況でスケジュールを変更できるように、最初から詰め込みすぎずに余白を作っておきましょう。

「西村式学習プランニング」とは

大人が学習スケジュールを作って、それを子どもに守らせる、という考え方は的外れだと思います。
そもそも、学習スケジュールは子ども自身が作るべきもの。
でも、子どもだけで作るのは難しいので、サポート役として大人が関わります。
私かかねてより提案している「西村式学習プランニング」は、ベースは子どもが作る学習スケジュールです。

まず、3週間かけてスケジュールのベースを作ります。
最初の1週間は、その日に勉強した内容を子どもがメモしていきます。
箇条書きでかまいませんので、必ず寝る前にメモを書かせてください。
2週目は、子どもがその日に勉強しようと思ったことを書き出しておき、夜、実際にできたものは蛍光ペンなどでマークします。
できなかったものは翌日にまわしましょう。
このメモを見ながら、自分がやろうと思ったことと実行できたことを見比べて、

これに調整を加えて3週目のスケジュールを立てます。
お母さんが横でサポートして、子どもが自分で学習量を決めていく方法です。
主体は子どもで、調整や修正のときに大人が「こうしたら?」「これはこっちにまわしてみようか」などと声をかけてあげましょう。

生活リズムが身につく、朝学習のすすめ

家庭学習の習慣が自然に身についていたら「勉強しなさい!」と声を張り上げる必要もないのに、と思うお母さんは多いのではないでしょうか。
中学受験をする・しないにかかわらず、毎日机に向かう学習習慣は低学年のうちから身につけさせたいですよね。

そのためにおすすめなのが、朝学習の習慣。毎朝15分でいいので、ぜひチャレンジしていただきたい学習習慣です。長時間やる必要はありません。
算数の計算と国語の漢字練習にそれぞれ10〜15分ほど取り組んでください。
最近は、子どもの睡眠不足が深刻な問題になっているようです。
睡眠時間が9時間を切ってしまわないように気をつけましょう。

学校の宿題は夜、計算と漢字は朝

まず、学校の宿題は必ず前夜のうちに済ませておくことが前提です。
できれば毎日、帰ってすぐに取り組むのが理想的ですが、習い事や遊びなどを優先させる日があってもかまいません。

そして、朝は計算問題や漢字練習など、やるべきことを決めておいてください。
「どんな勉強でもいいから、朝に学習時間を確保する」というものだと、何をやったらいいのか考えるのが億劫になってしまって続きません。
必ず、やるべきプリントや問題集を決めておいてください。
公文などに通っているならそのプリントでもいいですね。

朝決まった時間に起きて、机に向かうことが当たり前になることが目的です。
毎朝、決まった時間に起床することになるので、早寝早起きの健康的な生活リズムを作ることができます。

できれば低学年のうちに身につけさせてあげたいですが、高学年からでも遅くはありません。
短時間で集中して学習をするので効果も高いはず。ぜひチャレンジしてみてください。

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