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【国語力UP】読む速度をUPさせる方法

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公開: 最終更新日:2022年08月02日

中学受験の国語に関するご相談の中で、特に学年が上がるにつれて多くなるのが「テストの時間が足りない」というものです。

つまり「もっと速く読めるようになりたい」というものですね。

確かに中学受験の国語の長文読解は、時間との勝負です。
難関校の入試ともなると、制限時間内に8000文字もの字数からなる文章を読み、問題を解かねばなりません。

ここでは、国語に限らず問題の長文を早く読むことができるようになる方法について、考えてみたいと思います。

頭の中に流れる文章のスピードを上げる「早口音読」

文章を読む速度を上げる方法の1つに、早口で音読する方法があります。

文章を読む際、ギリギリ意味がわかるくらいの早口で音読するのです。
もちろん全てでなくても構わないので、文章の一部で試してみるようにしてください。
1日の国語の勉強のうち、5分程度を目安にしましょう。

頭の中に流れる文章のスピードを上げ、そのスピードの中で意味を捉えていく訓練です。
この訓練を続けていくと、確実に文字に対する反応速度が上がっていきます。

ぜひ2〜3週間、続けてみてください。
もちろん実際のテストでは音読するわけにはいかないですが、この訓練で黙読のスピードも上がります。

音読のボリュームを極限まで下げるイメージで、同様に黙読するようにお子さんにアドバイスしてあげてください。

また同様に、早口での読み聞かせも効果があります。

国語のテキストや問題集の素材文を、親ができるだけ速く音読し、子どもに聞かせるのです。
こちらは自分で音読する場合に比べて、さらに「手加減」ができないぶん、文章のスピードに理解を追いつかせようと努力しますから、効果があります。

速く流れていく文章の意味を追う努力を続けているうちに、着実に速く読む力が育っていきます。

文章をできるだけ「かたまり」で読んでいく

文章を読むのが遅い子は、文章の日本語を単語レベル、さらに遅い場合は文字レベルで追っています。

前後の文脈などを意識できないまま文字や単語を追いかけているので、当然読むスピードも遅く、内容の把握も不十分で時間がかかります。

このようなお子さんには、できるだけ文章を「かたまり」でとらえて読んでいく訓練をさせるとよいでしょう。

たとえば「僕は昨日、自転車で隣町まで出かけて用事を済ませて帰ってきた」という文章なら「僕は」「昨日」「自転車で」「隣町まで」・・・という状態から「僕は昨日」「自転車で隣町まで出かけて」「用事を済ませて帰ってきた」くらい「かたまり」で把握しながら読む訓練をしていくのです。

これができるようになってくれば、書き抜き問題などの重要語句を探す際に、自然と視界に入ってくるようになってきます。

ぜひ練習してみてください。

語彙力を増やす

国語の読解が苦手なお子さんに素材文を読んでもらい、観察するとよく分かるのですが、多くのお子さんは読んでいる途中で不意に止まり、しばらく視線が動かなくなります。

このように読むことに対して中断が起こるのは、多くの場合「知らない言葉があったとき」です。
意味を知らない言葉が出てきたために戸惑い、その言葉の意味を推測、想像する時間が必要なため読解が中断するのです。

その言葉に対する推測が正しければ、文章を正しく読み進める事ができますが、全く違った意味に捉えてしまうと文章全体の読み取りも全く違った意味になってしまいます。

また読解を度々中断するわけですから、その時点で集中が途切れたり、それまでよいテンポでy見進めてきたものが崩れてしまいます。

このようなことを防ぐためにも、やはり語彙力をつけておくことは大切です。

語彙力については、もちろん塾で与えられた宿題で補うのもよいのですが、できれば良い問題集を手元に一冊用意し、日常的にコツコツと取り組んでおくことをおすすめします。

語彙の増やし方に間しては別の記事でも解説しますが、語彙の豊富なお子さんは確実に読解の際の「文意の取り違え」が少なく、読むスピードも速いものです。

ぜひ意識的に取り組んでみてください。

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