苦手の克服 速さ9
「第298回 苦手の克服 速さ9」
前回まで、
「線分図解法」について書き方・同時マークの使い方・→の着目点、
「ダイヤグラム解法」について書き方・着目点(相似・山&谷・平行四辺形)
を見てきました。
あと、ダイヤグラムの着目点「二等辺三角形」「琵琶湖型三角形」を終えると、
「速さ」の問題を解くために必要な基本~中級レベルの知識を
ほぼ網羅することになります。
今回はダイヤグラムの着目点の4つ目「二等辺三角形」について見ていきます。
サピックス デイリーサポート 入試総合演習(4)より
大問C-4 花子さんは学校からバスでA町まで行き、そこから母の車で帰宅します。ある日、母の車が40分遅れたので、A町から歩いて帰っていると、途中で母の車に出会ったので、そこから車に乗って帰りました。すると、A町で母の車を待って,それに乗って帰るよりも4分早く家に着きました。花子さんは何分歩いたことになりますか。ただし、歩く速さも車の速さもそれぞれ一定とします。
定番の「お父さん問題」です。グラフを書いてみましょう。
ダイヤグラム解法の着目点である
「相似」「山あり谷あり」「平行四辺形」らしき図形がありますので、
「補助線を引いて完成させる」という解き方は、
十分に考えられます。
しかし、今回は「二等辺三角形」をテーマにしていますので、
こちらに着目することにします。
二等辺三角形の利用方法は、通常の図形問題と同様、「直角三角形に分割」です。
しかし、二等辺三角形を直角三角形に分割しても、わかることがありません。
そこで「補助線」をひきます。
ダイヤグラム解法の補助線も、
平面図形の問題と同じように「平行・垂直・延長」が基本です。
上図はいずれの場合も、二等辺三角形(青色)に着目します。
右図を使っていくと
グラフより、40分-2分=38分とわかります。
この問題のように、二等辺三角形があった場合、
「2つの合同な直角三角形に分割する」という着目点があります。
この問題は定番でしたので、塾のテストレベルで、もう1問見ていきます。
サピックス 6年 第2回合格力判定サピックスオープン 算数より
大問4 姉は毎分70m、妹は毎分50mの速さで午後2時に学校を同時に出発し、公園に向かいました。姉は途中で忘れ物に気づき、それまでと同じ速さで学校に戻り、午後2時12分に学校に到着しました。姉は、忘れ物をとるとすぐに毎分90mの速さで公園に向かい、妹と同時に公園に着きました。これについて次の問いに答えなさい。ただし、姉が忘れ物を探すのにかかった時間は考えないものとします。
(1)姉と妹がすれちがったのは、2人が学校を出発してから何分後ですか。
(2)学校から公園までの道のりは何mですか。
早速ダイヤグラムを書いてみます。
「同じ速さで引き返した」ので、そこに二等辺三角形ができますから、2つの合同な直角三角形に分割してみます。
グラフより、2:00~2:06の6分間は2人が同じ向きに進み、そのあと向かい合って進んだことがわかります。
ですから(1)の答えは、120m÷(70m/分+50m/分)=1分より、7分後とわかります。
(2)は(1)の正誤に関係なく、
ダイヤグラムの着目点「山あり谷あり」を使うと簡単に求めることができます。
グラフより④=12分→⑤=15分ですから、
90m/分×15分=1350mが答えです。
今回ご紹介したように、
「二等辺三角形」は
前回の「平行四辺形」と同様、
他の着眼点とセットになって使われます。
ですから、早く「相似」「山あり谷あり」を使えるようにし、
「平行四辺形」や「二等辺三角形」があるとき、
組み合わせて使えるようになることが理想的です。
次回は、ダイヤグラムの最後の着目点、「琵琶湖型三角形」について考えます。

