『3』といえば… ~数の性質~
柿、宝塚、団栗!
お元気ですか?
「秋三つ」です。
熟れた柿、田舎で見つけました。
柿が熟すとこんなところから裂けるとは知りませんでした。まるで石榴みたいです。
「宝塚」という品種が人気のデュランタ、あるお宅の庭先で見つけました。
針茉莉(ハリマツリ)の別名があり、クマツヅラ科ハリマツリ属の植物です。
「紫式部」もこのクマツヅラ科の植物です。
「宝塚」も「紫式部」も美しく、可憐な花や実をつける好きな花のひとつです。
ドングリ、大都会のど真ん中でコンクリートの上にぽつんとあるのを見つけました。
ドングリはシイやカシなどの木の実の総称ですが、
これはどうやらアラカシの実のようです。
実は、アラカシは都会の街路や学校や公園の塀沿いに植えられていることも多く、
「ドングリ=山」とは限らないようです。
ところで「三つの秋」といえば、やはり「三夕の歌」でしょう。
俳句をこれまで何度か引用してきましたが、今回はブログ第百回!
第百回を記念して、有名な、そしてとても素敵な和歌を引用します。
新古今和歌集に収められた三首
さびしさは その色としも なかりけり 槙立つ山の 秋の夕暮れ 寂蓮法師
心なき 身にもあはれは 知られけり しぎ立つ沢の 秋の夕暮れ 西行法師
見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ 藤原定家
「わび」と「さび」
日本独特の文化が感じられるこの三首は、とても好きな和歌です。
さて、三つの秋、三夕の歌ときましたので…、
今回のテーマは、「『3』といえば… ~数の性質~」 です。
『3』といえば、3の倍数や3ケタの整数の問題がすぐに思い浮かびますね。
今回は『3』を使った、2007年度 灘中学 2日目の問題をご紹介します。
少し難しいのですが「3進法」を利用することもできますので、挑戦してみてくださいね。
【問題】
2以上の整数に次のような計算をする。
(ア)その数が3で割り切れるときは3で割る
(イ)その数が3で割り切れないときは1を加える
上の計算で求められた数が1になるまで、この計算をくり返す。
例えば、もとの数が12のとき、
12→4→5→6→2→3→1
のように、6回目の計算で1になる。
このような計算をするとき、次の問いに答えよ。
(1)もとの数が19のとき、何回目の計算で1になるか。
(2)3回目の計算で1になるようなもとの数をすべて求めよ。
(3)4回目の計算で1になるようなもとの数をすべて求めよ。
(4)もとの数は99以下とする。1になるまでの計算の回数が最も多くなるもとの数は□で、その計算は□回である。
(1)のような問題は、「サービス問題=得点して下さい」という以外に、
「問題のルールを正確に把握する」ためにもあります。
さらに、気付いてほしいことがこの(1)には隠されているのですが…。
まずは計算してみましょう。
19+1=20 20+1=21 21÷3=7 7+1=8 8+1=9 9÷3=3 3÷3=1 →7回目
問題作成者は、「9→3→1」のような数の流れだと
「3で割り続けられて便利だな」と気づいて欲しいんだと思います。
これを利用して(2)を考えてみましょう。
(2)は逆に戻ればよさそう(=「巻き戻し」)ですね。
ですから、答は6、8、27の3つです。
(3)も(2)と同じように「巻き戻す」作業をすれば答えを見つけることができます。
この図から、5、7、18、24、26、81が答えとわかります。
このように、「巻き戻す」ときの整理を、
「3で連続して割り切れる数」を優先的に書き、
「割り切れない」場合は、「仲間はずれ」と考えて、「枝分かれ」させておくと、
(4)の答えも見つけやすくなります。
(3)の図を見ると、計算の回数を増やすためには、
「5」を巻き戻せばよいことがわかりますね。
書き出してみましょう。
1←3←2←6←5←4←12←11←10←30←29←28←84←83←82←246←245←243←…
となりますので、14回、82が答えです。
「3で連続して割り切れる数」を優先的に書くと解きやすくなるのは、
この問題に3進法が隠れているからなんです。
3進法を利用すると(2)は次のような解き方ができます。
(3で割りきれる回数、1をたす回数)=(3、0)、(2、1)の2パターンです。
3進法では3で割ると1ケタ小さくなりますから、
「3で割り切れる回数+1=3進法で表したときのケタ数」です。
(3、0)→3×3×3=27 3進法では1000(3)
(2、1)→3×3-1=8 3進法では22(3)、 3×3-3=6 3進法では20(3)
筆算で書いてみると、この解き方の「種」がわかります。
8の場合は「一の位」で「1」を1回たす(1をたす)ような数
6の場合は「三の位」で「1」を1回たす(3をたす)ような数
と言う意味です。
同様に(3)は次のようになります。
10000(4)=81 の他に、
(3で割りきれる回数、1をたす回数)=(3、1)のパターンは、
アイウ=200(3)=18
アイウ=220(3)=24
アイウ=222(3)=26
(3で割りきれる回数、1をたす回数)=(2、2)のパターンは、
アイ=12(3)=5
アイ=21(3)=7
なので、5、7、18、24、26、81が答えです。
ここまでは、本解のように「樹形図のように書き出す」ほうがよさそうです。
では(4)はどうでしょうか。
「99以下」という条件から、「3で割り切れる回数」は4回(=81)が最大とわかりますから、
あとは「1をたす回数」の最大化です。
「1をたす」作業を3回連続すると1ケタ大きくなすので、2回連続が最大です。
1(3)←10(3)←2(3) [←20(3)←12(3)←11(3)][←110(3)←102(3)←101(3)][←…
はじめの2回だけが不規則ですから、2+3×4=14回 です。
(3で割りきれる回数、1をたす回数)=(5、9)のパターンなので、
100000(3)-アイウエオ(3)=12222(3) より、アイウエオ(3)=10001(3)=82 と求められます。
この灘中の問題は、「3進法」が使えても、使えなくても解けるように作問されています。
「3進法」は少し難度が高いのですが、
「2進法」が使える問題の場合は「2進法」を利用すると、
かなり楽に解くことができます。、
規則性や数の性質に関する問題では、
(1)や(2)を解くときは書き出しなどが適していることが多いようです。
そして(3)以降の問題を解くには、
問題に隠された規則性や数の性質を見抜いて解くと、
より安全に、早く、正確な解答を作ることができる傾向にあります。
規則性や数の性質の「難問」を解く場合、
「後半まで正解したい」ときは「前半」の書き出しの過程で隠された本質を考えるようにし、
「前半だけを正解したい」ときは書き出しに集中してぬけやもれがないように見やすく書くことを
心がけるようにすると、
問題を解く時間を上手に使えるようになれます。

