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第770回 共学中の入試問題 速さ 2

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速さの練習問題 2026年04月11日18時00分

「第770回 共学中の入試問題 速さ 2」

前回から、近年に共学中の入試で出された「速さ」について考えています。

今回は「速さと比」の問題を取り扱います。


1問目は基本レベルの問題です。

 

【問題】次の[ ]に適当な数を入れなさい。

兄と弟がそれぞれ池の周りを歩いて1周すると、兄は6分、弟は8分かかります。この池の周りを兄と弟が同じ向きに歩くと、兄が弟を追いこしてから、次に兄が弟を追いこすまでに[ ]分かかります。

(慶應義塾中等部 2026年 問題2-(4) 問題文一部変更)

 

【考え方】

道のりが同じ(=池を1周する)とき、速さの比と時間の比は逆比の関係であることを利用できます。

時間の比 兄:弟=6分:8分=3:4

速さの比 兄:弟=4:3

ですから、兄の速さを④/分とすると、弟の速さは③/分、池の周りの道のりは

④/分×6分=㉔(または③/分×8分=㉔)

です。

池の周りを同じ向きに進むとき、兄は弟を追い越してから弟よりも1周多く歩くと、再び弟を追い越しますので、

(2人の速さの差)×(一度追い越してから再び弟を追い越すまでの時間)=(池の周りの道のり)

です。

(④/分-③/分)×[ ]分=㉔ → [ ]=24÷1=24(分)

答え 24

 

本問は、速さと比の関係を利用して解く旅人算です。

道のりが同じとき、速さの比と時間の比は逆比の関係であること、池の周りを同じ向きに進むとき、(2人の速さの差)×(一度追い越してから再び弟を追い越すまでの時間)=(池の周りの道のり)の2点を確認しましょう。

なお、「池の周りの道のりを1」や「池の周りの道のりを時間(6分と8分)の最小公倍数である24」のように仮定を利用する解き方もあります。

 

2問目も基本レベルの問題です。

 

【問題】次の[ ]にあてはまる数を答えなさい。

あるマラソン大会があり、同じ時刻にスタートして、時速10㎞で走り続けると12時30分、時速15㎞で走り続けると11時30分にゴールします。このマラソン大会のコースは[ ]㎞です。

(栄東中学校 A日程 2025年 問題1-(4) 問題文一部変更)

 

【考え方】

道のりが同じとき、速さの比と時間の比は逆比の関係です。

速さの比 10㎞/時:15㎞/時=2:3

時間の比 3:2

ですから、10㎞/時で走ったときにかかる時間を③時間とすると、15㎞/時で走ったときにかかる時間は②時間です。

差に着目します。

③時間-②時間=12:30-11:30 → ①時間=1時間

よって、時速10㎞で走り続けると

1時間×3=3時間

でゴールしますから、このコースの道のりは

10㎞/時×3時間=30㎞

です。

答え 30

 

本問は、時間の差に着目して解く問題です。

もし、正解できないようでしたら、グラフまたは線分図をかいて解けることを確認しましょう。

 

3問目は条件の整理がポイントになる問題です。

 

【問題】A地点からB地点に徒歩で姉は45分、妹は51分かかります。妹がA地点を出発して4分後に姉がA地点を出発したとき、途中で妹を追い越して、妹より2分早くB地点に到着しました。妹がB地点に到着するのは、姉に追い越されてから何分後ですか。

(法政大学第二中学校 第一回 2025年 問題2-(5))

 

【考え方】

道のりが同じとき、速さの比と時間の比は逆比の関係です。

時間の比 姉:妹=45分:51分=15:17

速さの比 姉:妹=17:15

?分=51分-(4分+30分)=17分

答え 17分後

 

本問も、速さと比の関係を利用して解く旅人算です。

解答例では求めた765○というAB間の道のりを利用しませんでしたが、次のような使い方をして解くこともできます。

また、「妹より2分早くB地点に到着」という条件は、次のような「ダイヤグラム解法」で用いることができます。

 

 

最後も条件の整理がポイントになる問題です。

 

【問題】けんたさんは、毎日同じ時刻に家を出て、毎分50mの速さで学校に通学しています。ある日、家を出て8分歩いた地点が工事中だったので、回り道をして、いつもの通学路のA地点に出ました。回り道をしなければ、A地点を8時17分に通るのに、この日は8時20分にA地点に出ました。次の日、いつもと同じ時刻に家を出て、毎分75mの速さで歩いて、昨日と同じ回り道をしたところ、8時14分にA地点に出ました。回り道をしたときの、工事の地点からA地点までの道のりは何mですか。

(筑波大学附属中学校 2025年 問題1-(5))

 

【考え方】

「時間の条件が多い問題」ですから、「条件をグラフに整理する」という方針を立てます。

50m/分×8分=400m … 家から工事の地点までの道のり

※ 以下のように、家から工事の地点までの道のりは利用しませんので、求めなくても構いません。

道のりが同じとき、速さの比と時間の比は逆比の関係です。

速さの比 ある日:次の日=50m/分:75m/分=2:3

時間の比 ある日:次の日=3:2

差に着目します。

③分-②分=8:20-8:14 → ①=6分

6分×3=18分 … ある日に家からA地点までにかかった時間

18分-8分=10分 … ある日に回り道にかかった時間

50m/分×10分=500m

答え 500m

 

本問は、条件整理がポイントとなっている問題です。

もし、正解できないようでしたら、問われていない「家から工事の地点まで」を除いて整理できることを確認しましょう。

 

今回は、「速さと比」の基本問題とそれを利用する問題をご紹介しました。

1、2問目は速さ、時間、道のりの関係を比で考える大切な基本問題です。

また、3、4問目は条件を整理すると解きやすい基本レベルの問題です。

ですから、もし、正解できないようでしたら、比の使い方や条件の整理方法を確認し、類題演習で考え方の定着を目指しましょう。

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速さの練習問題 / 中学入試の算数問題 2026年04月11日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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