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第775回 共学中の入試問題 平面図形 2

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図形の練習問題 2026年05月16日18時00分

「第775回 共学中の入試問題 平面図形 2」

前回から、近年に共学中の入試で出された「平面図形」の問題を取り扱い始めています。

2回目の今回は「平面図形の面積」がテーマの問題について考えていきます。

 

1問目は直線図形の問題です。

 

【問題】次の[ ]に適当な数を入れなさい。

図のように、四角形ABCDの辺BCの上に点Pがあります。色のついた部分の面積が540㎠であるとき、辺BPの長さは[ ]㎝です。

(慶應義塾中等部 2026年 問題3-(2) 問題文一部変更)

 

【考え方】

BPは三角形ABPの辺で、BPそのもののかCPの長さがわかればよいので、三角形ABPと三角形DCPについて考えることにします。

(30㎝+20㎝)×45㎝÷2-540㎠=585㎠ … 三角形ABPと三角形DCPの面積の和(左下図)

この図はつるかめ算の面積図を半分にした図と考えることができます。(右下図)

(585㎠×2-20㎝×45㎝)÷(30㎝-20㎝)=27㎝

答え 27

 

本問は、つるかめ算を利用する直線図形の面積問題です。

解答例の他に、面積の変化の割合を利用する解き方もあります。

 

2問目は特別な三角形の問題です。

 

【問題】下の図のような、三角形ABCと正方形ACDEがあります。このとき、正方形ACDEの面積を求めなさい。

(東邦大学付属東邦中学校 前期 2025年 問題2-(4) 問題文一部変更)

 

【考え方】

「30度」の利用方法を考えます。

左下図のようにABと垂直に交わるCFを補助線として直角三角形BCFを作ります。

三角形BCFは3つの内角の大きさが30度、60度、90度ですから、正三角形を半分に切ったものです。

従って、

CF=BC÷2=1.5㎝

です。

また、

角FCA=105度-60度=45度

ですから、補助線CFによってできる三角形FCAは3つの内角の大きさが45度、45度、90度の直角二等辺三角形で、正方形ACDEの面積はこの直角二等辺三角形FCAの面積の4倍です。(右下図)

1.5㎝×1.5㎝÷2=1.125㎠ … 三角形FCAの面積

1.125㎠×4=4.5㎠

答え 4.5㎠

 

本問は、隠れた「30度、60度の直角三角形」を見つけて利用する問題です。

「30度」に着目することが問題を解く鍵になっています。

 

3問目は曲線図形の問題です。

 

【問題】次の[ ]にあてはまる数を答えなさい。

下の図のように、半径の長さが等しい円を点P、Q、Rで3つの円が1点で交わるように5つ並べたところ、それぞれの円の中心を結んでできた四角形ABCDはADとBCが平行な台形で、その面積は48㎠でした。このとき、色がついた部分の面積の合計は[ ]㎠になります。ただし、円周率は3.14とします。

(栄東中学校 A日程 2025年 問題1-(7) 問題文一部変更)

 

【考え方】

円の半径を□㎝とすると、5つの円は1辺の長さが□㎝のマス目にぴったり入ります。

台形ABCDの面積を利用して、円の半径(□㎝)について考えます。

(□㎝×4+□㎝×2)×□㎝÷2=48㎠

□㎝×6×□㎝÷2=48㎠

□㎝×□㎝=48㎠×2÷6=16㎠ → □㎝=4㎝ … 円の半径

問題図の色がついた部分(レンズ形)の面積は、2つの四分円(中心角の大きさが90度のおうぎ形)から正方形を除いた面積として求めることができます。

4㎝×4㎝×3.14×90度/360度×2-4㎝×4㎝=9.12㎠ … レンズ形1つ分の面積

9.12㎠×4=36.48㎠

答え 36.48㎠

 

本問は、レンズ形の面積の求め方を確認できる問題です。

台形ABCDの高さと円の半径が等しいことを利用して解きましょう。

 

4問目も曲線図形の補助線を利用する問題です。

 

【問題】円周率は3.14として解答してください。

(1) 下の図1のような半径8㎝、中心角が直角であるおうぎ形があり、点A、Bはおうぎ形の曲線部分を3等分する点です。

① アの角の大きさを求めなさい。

② 色を付けた三角形の面積を求めなさい。

(2) 下の図2の円周上の点は円周を12等分する点で、円の半径は8㎝です。色を付けた図形の面積を求めなさい。

(3) 下の図3の円周上の点は円周を12等分する点で、円の半径は8㎝です。色を付けた図形の面積を求めなさい。

(三田国際学園中学校 第1回 2025年 問題3 問題文一部変更 ※ 校名は出題時のものです。)

 

【考え方】

(1-①)

90度÷3=30度

答え 30度

 

(1-②)

下図のようにOAと垂直に交わるBHを補助線として3つの内角の大きさが30度、60度、90度の三角形OBHを作ると、

BH=OB÷2=8㎝÷2=4㎝

です。(左下図)

三角形OABは、BHを高さとするとOAが底辺ですから、面積は

8㎝×4㎝÷2=16㎠

です。(右下図)

 

答え 16㎠

 

(2)

下の図4のように、円周上の点と円の中心を結ぶ半径を補助線として引くと、問題図の色を付けた図形は4つの二等辺三角形に分けられます。

図5の赤色の三角形は(1)の三角形と同じものですから、面積は16㎠です。

図6の水色の三角形は底辺が8㎝、高さが4㎝ですから、面積は

8㎝×4㎝÷2=16㎠

です。

よって、図2の色がついた部分の面積は

16㎠×4=64㎠

です。

答え 64㎠

 

(3)

左下図のように、円周上の点と円の中心を結ぶ半径を補助線として引くと、問題図の色を付けた図形は6つの二等辺三角形と2つの直角二等辺三角形に分けられます。

右下図の赤色の三角形は(1)の三角形と同じものですから、面積は16㎠です。

水色の三角形は等しい2辺の長さが8㎝ですから、面積は

8㎝×8㎝÷2=32㎠

です。

よって、図3の色がついた部分の面積は

16㎠×6+32㎠×2=160㎠

です。

答え 160㎠

 

本問は、円問題の補助線を確認できる問題です。

丁寧な誘導になっていますので、全問正解を目指しましょう。

 

今回は、2025年度と2026年度に共学中で出された「平面図形の面積」がテーマの問題をご紹介しました。

1問目はつるかめ算を利用する定番の問題です。

また、2問目の「30度、60度の直角三角形」を見つける問題、3問目の円の半径の求め方やレンズ形の面積の求め方、4問目の円問題の補助線の利用も大切な問題です。

既習範囲で正解できない問題があれば、知識、考え方、計算などに分けて課題を見つけ、早急に修正をしましょう。

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