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スケルトンたまごを作ろう

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かしこい塾の使い方 2018年10月19日17時08分

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「塩酸に石灰石を入れると二酸化炭素が発生する」と理科では習います。

石灰石の主成分は炭酸カルシウムという物質で、これが酸性の水溶液にとけて二酸化炭素が発生するのです。

そして、石灰石と同じように炭酸カルシウムを含むものとして、貝がらや卵のからがあります。

ということは、生卵を酸性の水溶液につけるとどうなる?ということを確かめるのが、スケルトン卵の実験です。

◯スケルトン卵の作り方

〈準備するもの〉

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・生卵

・卵が入るくらいのガラスびん(口の広いもの)

・穀物酢

・キッチンペーパー

〈作り方〉

1. 卵を綺麗に水洗いし、水をふきとります。

卵を入れるびんもきれいに洗い、しっかり水分をふきとりましょう。

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2. 洗ったびんの中に割れないように卵を入れます。

その中に穀物酢を、卵がひたひたになるくらいの量、入れます。

※目安として、200ミリリットルくらい入れましょう。

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3. しばらくすると泡が出てきます。

泡が出てきたらキッチンペーパーをかぶせ、冷蔵庫で約2日おきます。

注意:サランラップなどで密閉すると、発生した気体によって破裂する恐れがあります。

冷蔵庫だと、1日、2日目くらいはからが溶けにくそうに見えると思います。


4. 数日後、よく見ると、卵のからが溶けてうすい皮だけが残っています。

スケルトン卵の完成です。

◯実験前からの変化と理由

生卵をからのまま穀物酢につけて作ったスケルトン卵。

からが溶けた卵を優しく洗い、よく見てみると透けて中の黄身が見えます。

穀物酢から取りだした時に気づくのは、”卵が透けている”ということだけではありません。

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実験をしてみるとわかるのですが、卵の大きさがぷっくり大きく変化しているはずです。

これは、うす皮つまり卵膜の小さな穴から水の分子が入るからです。

これを”浸透現象”といいます。

大きくなったスケルトン卵の中身はどのようになっているのか、膜を破って確認してみると・・・

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つまようじで刺すと、パチンっと膜が破れて、中から生卵が出てきました。

◯なんで卵が透けるの?

卵のからは約94パーセントが炭酸カルシウムでできています。

お酢には炭酸カルシウムをとかす力があるため、卵のからがとけるのです。

卵のからがとけたら、中身が流れだすような気がするかもしれません。

しかし、卵のからの内側には、実はうすい膜があるため、膜が保護になり、卵の形を綺麗に残したまま”スケルトン卵”が完成するのです。

簡単なのに、とても面白い実験です。

大人もテンションが上がるかもしれません。

身の回りにあるものでできる理科実験は、実はたくさんあります。

よかったら挑戦してみてください。

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かしこい塾の使い方 2018年10月19日17時08分
主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。
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