【4・5年必見】夏休みに身に着けたい「受験最終まで成績を上げる7つの習慣」
こんにちは。
中学受験情報局 主任相談員の西村則康です。
2022年上半期が終了し、2022年も後半に入りました。
お父さん・お母さんも、あっという間だなぁ…と感じていると思われますが、タイトル通り、中学受験には1つの通説があります…
それは…
「5年生後半以降、偏差値を伸ばせるご家庭は、全体のわずか2%」というものです。
これは、サピックスの保護者説明会などでは、よく話題に上がり、お母さん・お父さんの間でも、周知の事実となってきています。
実際、
5年生後半に入ってくると成績を上げられるお子さんは、ほんの一握りに限られ始め、多くのお子さんは成績を現状維持するか、成績が下がってしまうことも珍しくないのです。
その背景として、
5年後半からの授業は抽象的概念ばかりを取り扱うことになり、毎日の学習で「理解すること」を大切にし、感覚的理解を伸ばせないと、成績を上げることが難しくなってくること
があります。
では、実際にお子さんの「感覚的理解」、つまりは、難しい問題でも、なぜそうなるのか仕組みを理解し、確実に正答を導き出せるようになるのには、どのように勉強をすればよいのか?
そこで、今日は、お子さんの「理解力・思考力」を育て、受験最終まで成績を安定して伸ばしていくために、今年の夏休み中にご家庭で身につけていただきたい7つの習慣についてお話したいと思います。
今回の記事は5年生に向けたものですが、4年生のご家庭でも実践していただくことで、成績を安定して伸ばしていけるようになりますので、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。
夏休みに身に着けたい「受験最終まで成績を上げる7つの習慣」
1.「とりあえず答えを出す/宿題をやること」を目的にしない
毎回たくさんの課題が与えられるため、これは無理のないことなのですが、お子さんは「宿題を終わらせること」が目的になっていませんか?
中学受験においては「宿題の答えを書き込むこと」が勉強の目的になっているお子さんは珍しくありません。
成績を安定して伸ばしているお子さんは皆、「勉強は考えることが大事」だということがわかっています。
最上位クラスの優秀なお子さんになると、問題を読み、解き方まで書き込んだ後、「もうわかったし、答えは別に書かなくてもいいでしょ。」とまで言うお子さんもいるくらいです。
もちろん、これは極端な例ですが、勉強の目的を「しっかり考えること」にシフトしていく必要があります。
これは、後から話す6つの習慣の基盤になりますので、「宿題をやる」ことではなく、1問1問丁寧に考えて解いていくことを目的だと教えてあげて下さい。
2. 問題文を最後まで読み、1問1問全てに「思考」の習慣を作る
前述の通り、学習の目的は「1問1問思考して、感覚で理解できるようになる」ということです。
ところが多くのお子さんは宿題をやる際に、1問目は考えているのですが、2問目以降は「同じ問題が続いているのだろう」と考え、習った式をそのまま書いてしまい、とにかく答えを出すことを優先しがちです。
そのような学習には「思考」がなく、パターンで暗記するだけの学習になってしまいます。
お子さんの勉強をチェックしてみて下さい。
本来勉強とは…
1. 問題情報の把握
2. 思考 : どういう方針で解くか?
3. 実行:記述をしていく/計算をしていく
という手順であるべきですが、
■ 問題文を読むのが妙に早い場合 → 問題の情報を読み切れていない
■ 問題を読んで、すぐに解き始める場合 → 2の思考のプロセスがない
といったことが考えられます。
上記1〜3の手順を踏んで、普段の勉強ができるように注意していきましょう。
(特に宿題の2問目・3問目からが怪しくなってきますので、参考にして下さい。)
3. 式・図を書く習慣を確実にする
式や図を書かないと、これから大きく成績が下がってしまうリスクが高くなっていきます。
できる限り、式・図を書く習慣をつけていってください。
ただし、「書かなきゃ、駄目でしょ!」というのは逆効果です。
子どもなりのちょっとした努力を見逃さずに、認め、褒めてあげながら、「〜すればもっと良くなるよ」という話し方を意識して下さい。
4. ◯△✕方式で、わかっていること、わかっていないことを把握する
勉強に「思考」がなくなってしまう最大の理由はオーバーワークです。
あれも、これも勉強しなければならなくなってしまうと、どうしても、「とにかく終わらせること」が目的になってしまい、お子さんが考えることが少なくなっていき、問題を解くことばかりに集中してしまいます。
そうならないためには、お子さんにとって、本当に必要な勉強に絞り込んで、勉強をする必要があります。
◯ = すでに、しっかり理解できていること
△ = 少し頑張れば、わかるようになること
✕ = 今はやってもわからないこと
に分けて、△だけに集中することで、1〜3の習慣が、より強固になります。
できれば、普段の授業中に、お子さん自身にチェックを入れてもらいましょう。
その際、「わからなくてもいい」「勉強は、わからないことを、わかるようにすることが目的」であることを伝えてあげ、「✕や△がついたら責められる」というプレッシャーを与えないようにして下さい。
5. 毎回の授業を振り返る習慣を確実にする
3の◯△✕の習慣に並行して、毎回の授業が終わって家に帰ってきたら、寝る前までに、
「今日は何を習ったの?お母さんにも教えて!」
「先生は何が大事だって言ってたの?」
と聞く習慣をつけましょう。
今日習ったことを、その日のうちに思い出す習慣をつけていると、頭に定着しやすくなります。
◯△✕と合わせることで、より効率的な学習ができるようになります。
この際も、問い詰めるような雰囲気にならないようにだけ、気をつけましょう。
お母さん・お父さんが、お子さんが今日何をしたのかに興味を持っていることを伝えてあげて下さい。
6. 新しい解き方を真似る習慣を作る
塾で習ったやり方を、一旦は真似るようにしてください。
成績上位者には我流で解いて成績が上がるお子さんもいますが、そういったお子さんも、まずは基本のやり方を学んでいるもの。
問題の解き方については、塾で先生が言っていたことを再現してみることを軸におきましょう。
7. 親が手伝える範囲と、そうでないことを切り分けてみる
5年生の9月以降の学習は「家で教えることが難しい」単元も増えてきます。
6年生の夏になると、「家でサポートできるのは暗記だけ」になるくらいです。
■ 自学でできることと、教えてもらうことをわける
■ 質問できる・教え直してもらえる手段をみつけておく
ことが成績UPには必須になります。
そのため、今から、「家でできることは、どこまでなのか?」を考え、定期的に見直す習慣をつけておくことで、安定して成績を上げていくことが可能になります。
ぜひ夏休み中に、お子さんの現状を振り返り、一度見直してみましょう。
上記が、夏休みに身に着けたい「受験最終まで成績を上げる7つの習慣」になります。
いくつか難しいこともあると思いますが、意識しているかしないかに関わらず、受験最終盤まで成績を安定して伸ばしているご家庭は、最低限身についている習慣になりますので、ぜひ夏休みに7つの習慣がつけられるように頑張ってください。
夏休み中にも、お役立ちコンテンツでサポートしていきますので、この記事を役立てていただき、お子さんの成績UPを目指していただければ嬉しいです。