ゴールデンウィークから夏休みまでの学習2
「第233回 ゴールデンウィークから夏休みまでの学習2」
ゴールデンウィークもはや終わり、週が明ければ5月第3週です。
今日、明日あたりはゴールデンウィークの振り返りでしょうか?
さて前回は
夏期講習や志望校別特訓の受講コースやクラスが決まるテストに向け、
得点を上げるためにどんな力が必要かを考えてみました。
今回も
同じテーマについて、
2014年に行われた「SAPIX 7月度(夏期) 入室・組分けテスト」を題材に、
見ていきたいと思います。
サピックス 2014年 7月度(夏期) 入室・組分けテスト 算数より
大問5 3つの容器A、B、Cがあります。はじめ、濃度の等しい食塩水が、容器Aには100g、容器Bには150g入っていました。そこに、容器Aの食塩水には7.5gの食塩を、容器Bの食塩水には何gかの水をそれぞれ加えてよくかき混ぜたところ、容器AとBの食塩水に含まれる食塩の量が等しくなりました。さらに容器AとBの食塩水すべてを、空の容器Cに入れてよくかき混ぜたところ、濃度が12%の食塩水ができました。なお、このとき、いずれの容器からも食塩水があふれることはありませんでした。
(1) はじめ、容器AとBの食塩水には、それぞれ何gの食塩が含まれていましたか。
(2) 容器Bの食塩水には、何gの水を加えましたか。
全7問のうちの大問5ですから、
クラスアップのためには失点したくない問題ですね。
では、前回同様、この問題を解くために確認をしましょう。
□何に関する問題なのか、わかりますか?
□条件をどのように整理するか、決められますか?
この確認は、
算数の問題を解く流れの手順1、
「仮定(問題文中の条件)を正確に把握する」
に進むために必要です。
☑何に関する問題なのか、わかりますか?
→ 濃さに関する算(食塩水の問題など)
こちらは簡単ですが、
「どのように整理するか」
で困ることもあると思います。
そのようなときは、
・食塩水の濃さに関する問題にはどんな整理方法があるのか、
・問題の仮定(条件)が何であるか
の2点を確認して、
どの整理方法にするかを決めます。

これらの使い分け方は次の通りです。
①…食塩水に食塩や水、食塩水を加えたり、蒸発させたりするとき
②…比を利用する食塩水の混合の問題のとき
③…食塩水のやりとりをするとき
解き方とその使い分け方を結びつけて理解しておくことが
テスト時間を無駄にしなくてすむコツです。
問題前半の仮定は
「濃度が等しい(1:1)」
「食塩水が容器Aに100g、容器Bに150g」
ですから、比を使う②の整理方法が良さそうです。

算数が苦手、正答率の高い問題で失点をするというお子さんの場合は、
次の仮定へ一気に進む前に、
これらの「仮定から何がわかるか」を考えるようにしましょう。
すると、次のようになります。

そこで次の仮定をこれらに書き加えると、

これで本文の条件は全て整理できましたから、
手順1が完了したことになります。
そこで、次は手順2です。
手順2は
「答えを出すのに必要なこと(○○がわかれば答えが求められる)」
というステップです。
しかし、この問題はここまで整理をするとすぐに答えまで進めますので、
手順2を省略できます。
7.5g×2=15g…はじめに容器Aの食塩水に含まれていた食塩の重さ
7.5g×3=22.5g…はじめに容器Bの食塩水に含まれていた食塩の重さ
(2) (1)でわかったことと、問題文中にある最後の仮定から、
「容器Aの食塩水107.5g(食塩22.5g)と容器Bの食塩水?g(食塩22.5g)を混ぜると、12%の食塩水ができる」
ということですから、
整理方法①の塩分数でも、
②の面積図やてんびん法のどちらでも解けそうです。
ここでは濃さの計算をしないですむ、塩分数で解いてみましょう。

22.5g+22.5g=45g…ア
45g÷0.12=375g…イ
375g-107.5g=267.5g…?(水を加えた後の容器Bに入っている食塩水の重さ)
267.5g-150g=117.5g
前回のような難しい問題を解くためには、
手順1 仮定(問題の条件)から、わかることを整理する
手順2 結論(求める答え)から、何がわかれば良いかを探し出す
手順3 1の何と2のどれが結びつくかを考える
という問題を解くための考え方(=問題解決力)も必要でしたが、
今回問題のように「中級レベル」の問題であれば、
□ 何に関する問題なのか
□ どのように整理をするのか
□ 問題文中の用語(ヒント)に関係があるのはどんな算数の知識なのか
という問題を解くための算数力(計算力・知識・解法・整理力)が中心です。
それでも、中級レベルになれば仮定が2つ、3つと与えられますので、
「手順1 仮定(問題の条件)から、わかることを整理する」は必要です。
現時点の成績に応じて、
1. 問題を解くための算数力(計算力・知識・解法・整理力)
2. 問題を解くための考え方(=問題解決力)
の順に未完成の部分をなくし、
あと2ヶ月少しで始まる塾の夏期講習で、
「○○ができるようになったか確認してみよう」
というレベルに引き上げておきましょう。

