第1回志望校判定サピックスオープンとGS特訓
第283回「第1回 志望校判定サピックスオープンとGS特訓」
4月10日(日)には
サピックスや四谷大塚で
「志望校合格判定」の名を冠した実力テストが行われました。
前回は、
サピックスの「第1回 志望校判定サピックスオープン」の過去問を例に、
テストの振り返り方を考えました。
そこで今回は、
今年の「第1回 志望校判定サピックスオープン」の内容と
半月後のゴールデンウィークに行われるサピックスGS特訓との
関係を見ていきたいと思います。
はじめに
「第1回 志望校判定サピックスオープン」の出題分野とレベルを
ご紹介いたします。

算数Aは、過去問同様、
大問1~3は計算問題と解法知識をあてはめて解く基本レベルの問題、
大問4~7は解法知識を組み合わせて解く中級レベルの問題
という構成でした。
一方、算数Bは
「思考力と記述力を測る問題」(サピックスHPより)に加え、
「推察(類推)」という力も問われる問題でした。
前回は、
この「第1回 志望校判定サピックスオープン」を活用して、
2ヶ月後に行われる「第2回 志望校判定サピックスオープン」に向け、
どのような準備ができるかを考えました。
今回は、
その中間の時期であるゴールデンウィークに開講される
「GS特訓」との関連を考えます。
そこで、
「第1回 志望校判定サピックスオープン」と「GS特訓」で、
どのような問題を取り扱っているのかを見ていきます。
2016年4月実施 第1回 志望校判定サピックスオープン 算数Aより
大問2-(2) A組とB組で同じテストをしたところ、2組あわせた平均点は86.4点で、A組の平均点はB組の平均点より4点高かったそうです。A組の人数は38人、B組の人数は42人であるとき、A組の平均点は□点です。
算数Aの大問2で、解法知識をあてはめて解く基本レベルの「平均算」です。
ここでは「てんびん法」を「あてはめ」て解いてみます。

では、GS特訓で出題される「平均算」はどのような問題でしょうか。
フェリス女学院コースの教材「GFEプリント」より、ご紹介します。
GS特訓 フェリス女学院コース GFEプリントより
大問3 大と小のサイコロがあわせて16個あります。この16個のサイコロを同時にふったら、出た目の平均は3でした。大のサイコロだけの出た目の平均は2.6でした。小のサイコロだけの出た目の平均は、どのような場合がありますか。すべての場合を求めなさい。割りきれないときは小数第2位を四捨五入して答えなさい。
一見大変そうですが、とりあえず「算数A」の問題同様、てんびん法を利用してみます。

てんびん法を利用して問題の条件を整理してみると、
15通りについて調べればよさそうだということがわかりました。
しかし、
ここで「平均」「整数条件」という2つの解法知識が利用できることに気づけると、
調べる数を大幅に減らすことができます。
サイコロの目は1から6までの整数ですから、
出た目の和も整数です。
つまり、
「平均2.6×サイコロ大の個数(整数)=出た目の和(整数)」から、
サイコロ大の個数は「5の倍数」とわかり、
5個、10個、15個の3通りについて
調べればよいことになります。
サイコロ大の個数が5個のとき…3+0.4÷11×5=3.18… → 3.2
サイコロ大の個数が10個のとき…3+0.4÷6×10=3.66… → 3.7
サイコロ大の個数が15個のとき…3+0.4÷1×15=9 → サイコロの目は6以下なので不適当
答え 3.2、3.7
※「平均」「整数条件」に先に気づけると、てんびん法を用いなくても計算できます。
実はこの問題は2003年のフェリス女学院中の入試問題の数値替えです。

このようにGS特訓は、
「いち早く入試問題の特徴や傾向・レベルをつかみ、自分の目標を明確にする」
(サピックスHPより)
ために、
志望校の入試レベルの問題を取り扱います。
もう1問、GS特訓で出題される問題をご紹介します。
GS特訓 桜蔭コース GOUプリントより
大問3 A、B2つの電車の会社があります。どちらも運賃120円、130円のように10円間隔で設定されています。子供料金は大人料金の半額で、A社は10円未満を切り捨て、B社は10円未満を切り上げにしています。いま、A、Bの会社どちらか1つを利用することにします。(1) 大人3人、子供2人の家族の運賃の合計が1170円でした。大人1人の運賃と、A社、B社どちらの会社を利用したかを答えなさい。(2) 大人と子供あわせて6人家族がA社の電車に乗りました。大人と子供の人数を逆にして切符を買ってしまったので480円高くなってしまい、2340円を支払いました。大人の人数と大人1人の運賃を答えなさい。
「問題文→具体的な数値や数式」
という処理が必要な問題です。
この問題を難しくしている
「10円間隔で設定されています。子供料金は大人料金の半額で、A社は10円未満を切り捨て、B社は10円未満を切り上げ」
を具体例で考えてみます。
大人1人の運賃が100円であれば
子ども1人の運賃はどちらの会社も50円です。
しかし、
大人1人の運賃が90円であれば子ども1人の運賃は、
A社では40円、B社では50円となります。
つまり、
大人1人の運賃の十の位の数が奇数の場合、
A社では子供1人の運賃が大人1人の運賃の半額よりも5円安くなり、
B社では5円高くなるということです。
これを踏まえて問題に取りかかります。
(1) 大人1人の運賃の十の位の数が偶数であれば、
大人1人の運賃を②円とすると子供1人の運賃は①円です。
②円×3人+①円×2人=1170円 → ②=292.5円 10円間隔の運賃になりません
ですから、
大人1人の運賃の十の位の数は奇数とわかります。
A社を利用していれば子供2人の運賃が10円安くなり、
B社では10円高くなりますから、
8で割り切れる「1170円-10円」のB社であることがわかり、
大人1人の運賃290円も求められます。
(2) (1)で「切り捨て」「切り上げ」の処理方法がわかりました。
それ以外の要素は「とりちがえの消去算」にみえますから、
比較的簡単に解けそうです。
予定は2340円-480円=1860円、実際は2340円ですから、
次のようにまとめることができます。
大人1人と子供1人の運賃の合計がわかりましたから、
あとは(1)と同じ処理です。
大人1人の運賃の十の位の数が偶数の場合
②+①=700円 → ②=499.6… → 不適当
大人1人の運賃の十の位の数が奇数の場合
A社 ②+①=700円+5円 → ②=470円 → 適当(子供1人の運賃は230円)
B社 ②+①=700円-5円 → ②=463.3…円 → 不適当
最後は「大人470円、子供230円、合計6人で1860円」というつるかめ算です。
(1860円-230円×6人)÷(470円-230円)=2人
(2)は、
「問題文→具体的な数値や数式」
「とりちがえの消去算」(解法知識)
「つるかめ算」(解法知識)
という、3段構えの問題でした。
解法知識が完成してれば、
次は「問題文→具体的な数値や数式」という処理を身につけることが
課題だとわかる問題です。
このように、
「第1回 志望校判定サピックスオープン」と「GS特訓」の問題を見てきますと、
GS特訓を受けてその時間を有益なものにするためには、
算数Aのレベルを完璧にしておくことが
準備として重要だということがわかります。
もし、
「第1回 志望校判定サピックスオープン」算数Aで高得点をあげることができず、
かつGS特訓を受講する場合は、
ゴールデンウィークまでの2週間の学習計画を急いで作り、
準備を整えてGS特訓を受講できるようにしていけるといいですね。

