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塾の大テストと計算問題

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計算力の練習問題 2016年04月02日18時00分

第281回「塾の大テストと計算問題」


春休みも残りわずかとなりました。


春休みが終われば、大切なテストが6年生を待ち構えています。


4月10日(日)に、
サピックスでは第1回志望校判定サピックスオープン、
四谷大塚では第1会合不合判定テストが行われ、
4月24日の日曜日には、
浜学園で第1回合否判定学力テストが行われます。


日能研も4月5日(火)に全国公開模試(実力判定テスト)を実施します。


日能研の全国公開模試を除くと、
志望校の合格判定に大きく関わることを示す名前がつけられており、
実際に問題量や難度がこれまでの通常のテストよりも上がります。


ですから大きな失敗をしないように、
これらのテストの特性を知り、どう得点するかの作戦を立て
テストに臨むとよいかも知れません。


このように志望校の合格判定に関わる名称のテストではありますが、
それでも大問1は他のテストと同様に計算問題です。


ですから春休み中の練習を活かして、この計算問題を素早く正確に解き、
気分よく大問2以降に取り組んで得点を積み上げられるようになりたいところです。




そこで今回は、これらのテストで出題されている計算問題をご紹介します。

20160401145202.jpg


実物を見てみますと、
サピックスオープンは余白が大きく、計算もしやすそうです。


日能研と四谷大塚は問題数に違いはあるものの、
余白の大きさはどちらも同じくらいで、
しいていえば日能研の方が計算を書く場所が少し狭い感じがします。


浜学園の公開学力テストには、計算余白がほとんどありません。


しかし、浜学園の公開学力テストではB5サイズの計算用紙が別途配られますので、
その使い方がポイントのようです。




それでは実際に書き込んでみましょう。

20160401145253.jpg



実際に記入してみると、
かなり狭そうに見える計算余白でも、
印字されている問題の「2倍程度の大きさ」であれば、
十分に書き込める広さであることがわかります。


ポイントは、計算用紙の有無に関係なく「計算のレイアウトをイメージすること」です。


どんな計算をどこに書くか、ということです。


余白の大きいサピックスオープンは問題の式のすぐ下に、
もしスペースが不足すればその右側に計算を書く、
右余白の大きな四谷大塚の合不合判定テストは
問題の式の右側に書くつもりでいるとよさそうです。


日能研の場合、
小問(1)(2)は式が短く、それにより(1)(2)の式の右側に大きな余白ができ、
一方で式が長くなる(3)以降では、式横の余白も小さくなる傾向にありますから、
(1)(2)の右側にできる余白を(3)(4)のために「とっておく」
という心づもりをしておくとよいかもしれません。


浜学園の場合は、
与えられる計算用紙を縦2つに折り、
その折り目を目安に上図のような書き方をすれば、
計算用紙が不足することもなさそうです。



このように見てきますと、
お兄さんお姉さんの受けられた過去のテストなどを利用して、
適度な大きさの字を書く練習、
計算式を書く場所の練習などをしておけば、
素早く正解することもでき、よい流れで大問2以降に入っていくことができそうです。


では最後に
「計算のレイアウトをイメージ」して問題を解くとどのようになるか、
また、計算をする際にどのような工夫ができるかを、
上記の計算問題からいくつかご紹介しておきます。






サピックス 2015年4月 志望校判定サピックスオープン 算数Aより

大問1-(2)
20160401145522.jpg





20160401145544.jpg


計算順序を書き込む以外に工夫をするポイントは、
4行目の計算部分(赤字)です。


かけ算の形に統一することで□の計算が楽になっています。







日能研 2014年6月 全国公開模試 算数より

大問1-(6) 0.65日=(ア)時間(イ)分






20160401145632.jpg


工夫のポイントは「0.65日」を分数に直してから計算する点です。


分数にすることで「分」の計算までが楽になります。




どのようなテストでも大問1の計算問題は「全問正解」したいものです。


単位換算を含む計算がよく出るテストであれば、
テスト前に単位換算を事前に確認するとよいでしょう。


特に使う機会の少ない面積の単位(km2、ha、a、m2、cm2)や
体積の単位(m3、kL、L、dL、mL、cm3)、
速さの単位(時速□km=秒速☆m)や
時間のかけ算やわり算などです。


逆算が苦手なときは、上記の例のような書き方を試してみるのもよいと思います。


準備をすることで大問1を素早く正解でき、気持ちよく大問2に取り組めるといいですね。

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計算力の練習問題 2016年04月02日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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