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第781回 共学中の入試問題 立体図形 3

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図形の練習問題 2026年06月27日18時00分

「第781回 共学中の入試問題 立体図形 3」

近年に共学中の入試で出された「立体図形」の問題について考えています。

「求積」、「回転体」に続いて、今回は「立体の切断」の問題を見ていきます。

 

1問目は直方体を切断する問題です。

 

【問題】下の図のように、AB=8㎝、AD=10㎝、AE=6㎝の直方体ABCD-EFGHがあります。辺DH上にDP=2㎝となる点Pをとり、辺CG上にCQ=4㎝となる点Qをとります。この直方体を3点P、Q、Eを通る平面で切って2つの立体に分けるとき、小さい方の立体の体積を求めなさい。

(市川中学校 第1回 2026年 問題1-(5))

 

【考え方】

はじめに、切断のきまりの「同じ面の2点を結ぶ」に従って、PとQ、PとEを結びます。(図1)

次に、切断のきまりの「平行に向かい合う面の切り口は平行」を利用するために、直方体を右から見た図をかきます。(図2)

3点P、Q、Eを通る平面が辺FGと交わる点をSとします。

三角形PEHと三角形QSGは相似で、相似比が

PH:QG=(6㎝-2㎝):(6㎝-4㎝)=2:1

ですから、EH:SG も 2:1 です。

10㎝:SG=2:1 → SG=5㎝

最後に同じ面にあるEとSを結ぶと、求める立体が三角すい台QSG-PEHとわかります。

三角すい台の体積は、相似な大小の三角すいの体積の差として求められます。

三角すいT-QSGと三角すいT-PEHは相似で、相似比が

QG:PH=1:2=TG:TH

ですから、

TG:GH=1:(2-1)=1:1

です。

TG:8㎝=1:1 → TG=8㎝

また、三角すいT-QSGと三角すいT-PEHの体積比は

(1×1×1):(2×2×2)=1:8

ですから、三角すいT-QSGと三角すい台QSG-PEHの体積比は

1:(8-1)=1:7

です。

5㎝×2㎝÷2×8㎝÷3=40/3㎤ … 三角すいT-QSGの体積

よって、三角すい台QSG-PEHの体積は

40/3㎤×7=280/3㎤=93 1/3㎤

です。

答え 93 1/3㎤

 

本問は、切断のきまりと三角すい台の体積の求め方を確認できる問題です。

直方体も立方体のときと同じように、切断のきまりを使って作図をしましょう。

 

2問目は三角柱を切断する問題です。

 

【問題】下の三角柱について次の問いに答えなさい。

(1) この三角柱の体積を求めなさい。

(2) この三角柱を3点A、P、Qを通る平面で2つに切るとき、この平面が通る辺EF上の点をRとする。このときRFの長さを求めなさい。

(3) この三角柱を3点A、P、Sを通る平面で2つに切るとき、切り口の面積を求めなさい。

(慶應義塾湘南藤沢中等部 2025年 問題4)

 

【考え方】

(1)

6㎝×8㎝÷2×9㎝=216㎤

答え 216㎤

 

(2)

はじめに、切断のきまりの「同じ面上の2点を結ぶ」に従って、AとP、AとQを結びます。(図1)

次に、切断のきまりの「平行に向かい合う面の切り口は平行」を利用するために、三角柱を真上から見た図をかきます。(図2)

三角形ABPと三角形QERは相似で、相似比が

AB:QE=8㎝:(8㎝-6㎝)=4:1

ですから、BP:ER も 4:1 です。

4㎝:ER=4:1 → ER=1㎝

よって、

RF=6㎝-1㎝=5㎝

です。

答え 5㎝

 

(3)

三角柱を3点A、P、Sを通る平面で2つに切ったときにできる三角すいA-BPSに着目します。

三角すいA-BPSの底面である三角形BPSが等しい2辺の長さが4㎝の直角二等辺三角形、三角すいA-BPSの高さであるABが8㎝ですから、三角すいA-BPSは1辺の長さが8㎝の立方体を右下の図のように切断してできる三角すいと同じです。

ですから、三角すいA-BPSの展開図は次のようになります。

8㎝×8㎝-(4㎝×4㎝÷2+4㎝×8㎝÷2×2)=24㎠

答え 24㎠

 

本問は、切断のきまりと三角すいの展開図に関する知識を利用する問題です。

展開図が正方形になる特別な三角すいと立方体の関係を確認しましょう。

 

3問目は2回切断の問題です。

 

【問題】下の図のような、1辺の長さが6㎝の立方体ABCD-EFGHがあります。辺BFの真ん中の点をMとするとき、次の問いに答えなさい。

(1) 3点B、E、Gを通る平面で立方体を切ったときにできる立体のうち、頂点Fをふくむ立体の体積は何㎤ですか。

(2) 3点C、E、Mを通る平面で立方体を切ったときにできる立体のうち、頂点Fをふくむ立体の体積は何㎤ですか。

(3) 3点B、E、Gを通る平面と3点C、E、Mを通る平面の両方で立方体を切ったときにできる立体のうち、頂点Fをふくむ立体の体積は何㎤ですか。

(中央大学附属横浜中学校 第1回 2025年 問題2)

 

【考え方】

(1)

切断のきまりの「同じ面上の2点を結ぶ」に従って、BとE、EとG、GとBを結ぶと、頂点Fをふくむ立体が三角すいB-EFGとわかります。

6㎝×6㎝÷2×6㎝÷3=36㎤

答え 36㎤

 

(2)

はじめに、切断のきまりの「同じ面上の2点を結ぶ」に従って、CとM、MとEを結びます。(図1)

次に、切断のきまりの「平行に向かい合う面の切り口は平行」を利用するために、立方体を正面から見た図をかきます。(図2)

三角形CDNと三角形EFMは合同な直角三角形ですから、DN=NH=3㎝です。

最後に、同じ面上にあるNとEを結びます。(図3)

図4のように、3点C、E、Mを通る平面で立方体を切ったときにできる2つの立体は合同ですから、頂点Fをふくむ立体の体積は立方体の体積の半分です。

6㎝×6㎝×6㎝÷2=108㎤

答え 108㎤

※ 底面が正方形EFGHである「断頭四角柱」と考え、(底面積)×(向かい合う高さの平均)=(体積)を利用する方法もあります。

6㎝×6㎝×(0㎝+6㎝)/2 または 6㎝×6㎝×(3㎝+3㎝)/2=108㎤

 

(3)

「3点C、E、Mを通る平面で立方体を切ったときにできる立体のうち、頂点Fをふくむ立体((2)で体積を求めた断頭四角柱)を、3点B、E、Gを通る平面で切る」のように考えることができます。(図5)

3点B、E、Gを通る平面(青線の三角形BEG)は、切られる断頭四角柱(赤線)と3点O、E、Gを共有しますから、切り口はこれらの点を結んでできる三角形OEGです。(図6)

 

上の図から、求める立体は四角形FGOMを底面とする四角すいE-FGOMとわかります。

立方体を右から見た図において、三角形OBMと三角形OGCは相似で、相似比が

BM:CG=3㎝:6㎝=1:2

ですから、MO:CO も 1:2 です。

三角形BMOと三角形BCOは高さが等しく、底辺の比が1:2ですから、面積比も1:2です。

3㎝×6㎝÷2=9㎠ … 三角形BMCの面積

9㎠×1/(1+2)=3㎠ … 三角形BMOの面積

6㎝×6㎝÷2=18㎠ … 三角形BFGの面積

18㎠-3㎠=15㎠ … 四角形FGOMの面積

四角すいE-FGOMは底面FGOMの面積が15㎠、高さEFが6㎝ですから、体積は

15㎠×6㎝÷3=30㎤

です。

答え 30㎤

 

※ 三角すいE-BFGから三角すいE-BMOを除くと考えることもできます。

 

本問は、(1)と(2)がヒントになっている2回切断の問題です。

それぞれの小問でかいた見取り図と2回切断のきまりである「共有する点を結ぶ(2つの面が交わる直線を引く)」を使って(3)の見取り図がかけることを確認しましょう。

 

今回は、2025年度と2026年度に共学中で出された「切断」の問題をご紹介しました。

もし、直方体を切断する1問目、三角柱を切断する2問目を正解できないようでしたら、切断の問題の基本である立方体を切断する問題でおさらいをしましょう。

3問目の2回切断は応用レベルの問題ですので、切断を1回する問題をマスターした後に、挑戦すればよいと思います。

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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