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第782回 共学中の入試問題 立体図形 4

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図形の練習問題 2026年07月04日18時00分

「第782回 共学中の入試問題 立体図形 4」

前回は、近年に共学中の入試で出された「立体図形」の中から、「立体の切断」の問題を見ました。

今回も、前回に引き続いて「立体の切断」の問題を取り扱います。

 

1問目は切断と展開図の問題です。

 

【問題】図1の立方体ABCD-EFGHは一辺の長さが4㎝です。辺AD、CD、EF上にそれぞれ点P、Q、Rがあり、AP:PD=CQ:QD=FR:RE=3:1です。この3点P、Q、Rを通る平面で立方体を切断すると、断面は六角形になります。この断面と辺AEが交わる点をSとするとき、次の各問いに答えなさい。ただし、(角すいの体積)=(底面の面積)×(高さ)÷3です。

(1) ASとSEの長さの比を、もっとも簡単な整数の比で表しなさい。(この問題は答えのみでよい)

(2) Hを含む立体の体積を求めなさい。

(3) Bを含む立体をさらに何回か切断したとき、切断して残った立体の展開図は図2のようになります。どのように切断すればよいか説明しなさい。(この問題は答えのみでよい)

(4) (3)において。切断して残った立体の体積を求めなさい。

(芝浦工業大学附属中学校 第1回 2025年 問題5)

 

【考え方】

(1)

はじめに、切断のきまり「同じ面上の2点を結ぶ」に従い、PとQを結びます。(図ア)

次に、切断のきまり「平行に向かい合う面の切り口は平行」に従い、RTを引きます。(図イ)

さらに、切断のきまり「延長」に従い、HGとRTを延長し、その交点をVとします。(図ウ)

続けて、同じ面上にあるQとVを結び、CGとの交点をUとすると、CU:UG=3:1です。(図エ)

同様にPS、SRを引くと、3点P、Q、Rを通る平面で立方体を切断したときの断面である六角形PQUTRSを作図できます。(図オ)

 

図のように、

AS:SE=CU:UG=3:1

です。

答え 3:1

 

※ 上記では、見やすい図とするためにCU:UGを先に求めていますが、RTをR側に延長した直線とEHをE側に延長した直線の交点とPと結んで、AS:SEを求めてもOKです。

 

(2)

Hを含む立体の体積は、相似な大小の三角すいの体積の差として求められます。

5㎝×5㎝÷2×5㎝÷3-1㎝×1㎝÷2×1㎝÷3×3個=61/3㎤=20 1/3㎤

答え 20 1/3㎤

 

(3)

図2の展開図を組み立てると左下図のような六角すいができ、三角形BPQに着目して図1の立方体と組み合わせると、右下図のようになります。

見取り図から、図2の展開図を組み立ててできた六角すいは、3点P、Q、Rを通る平面で立方体を2つにわけたときのBを含む立体から、三角すいB-APS、三角すいB-FTR、三角すいB-CQUを取り除いたものとわかります。

 

答えの例 三角すいB-APSと、三角すいB-APSと合同でCを含む三角すい、三角すいB-APSと合同でFを含む三角すいを取り除くように切断する。

 

(4)

上の図形式のように、立方体から(2)で求めた立体を取り除いてBを含む立体を残し、そこから(3)で考えた3つの三角すいを取り除きます。

4㎝×4㎝×4㎝-20 1/3㎤=43 2/3㎤ … Bを含む立体の体積

3㎝×3㎝÷2×4㎝÷3=6㎤ … 三角すいB-APSの体積

43 2/3㎤-6㎤×3=25 2/3㎤

答え 25 2/3㎤

 

本問は、(1)、(2)が立方体の切断の考え方を利用する基本レベルの問題、(3)、(4)が切断と展開図の関係を考える応用レベルの問題です。

立体図形が苦手なようでしたら、まずは(1)、(2)を正解できるように、立方体を切断する作図の練習をしましょう。

 

2問目は2回切断の問題です。

 

【問題】立方体ABCD-EFGHにおいて、次の問いに答えなさい。

(1) 立方体の8つの頂点の中から、異なる2点を選び直線で結ぶとき、結んだ直線の中で最も長くなる直線は全部で何本ありますか。

(2) 立方体の8つの頂点から異なる4点を選んで立体を作ります。このようにしてできる立体の中で体積が最も大きくなる立体は全部でいくつありますか。

(3) (2)で求めたすべての立体に共通している部分の体積は、立方体ABCD-EFGHの体積の何倍か求めなさい。ただし、重なる部分がない場合は0と答えなさい。

(広尾学園中学校 第1回 2025年 問題3)

 

【考え方】

(1)

最も離れた2つの頂点を選んで結ぶとき、直線の長さが最も長くなります。

答え 4本

 

(2)

4つの頂点を選んでできる立体は三角すいです。

はじめに、立方体の1つの面を半分にした直角二等辺三角形を底面とする三角すい(図1)と立方体の体積の比を求めます。

三角すいE-ABC、三角すいG-ABC、三角すいH-ABCも図1の三角すいと同じ高さなので、体積も図1の三角すいと同じです。

次に、4つの合同な正三角形を面とする三角すい(下の図2の正四面体)と立方体の体積比を求めます。

三角すいF-ABCと立方体の体積比が1:6ですから、図2の正四面体と立方体の体積比は

(6-1×4):6=2:6

とわかります。

ですから、体積が最も大きい三角すいは図2のような正四面体です。

答え 2個

 

(3)

2つの正四面体の重なりは、「正四面体ACFHを、正四面体BDEGの4つの面で切断する」のように考えることができます。

はじめに、正四面体ACFHを三角形BDEで切断すると、正四面体ACFHの辺と三角形BDEの辺が次の3点P、Q、Rで交わりますから、三角形PRQが切り口になります。

次に、三角形BDGで切断すると、三角形PSTが切り口になります。

さらに、三角形BEGで切断すると三角形QTUが、三角形DEGで切断すると三角形RSUが切り口になります。

以上から、(2)で求めた2つの正四面体の重なりは八面体PQRSTUとわかります。

また、この八面体の6個の頂点P、Q、R、S、T、Uは、元の立方体ABCD-EFGHの6つの面の真ん中の点(正方形の2本の対角線の交点)になっています。

ですから、八面体PQRSTUを真上や正面から見ると次のようになり、底面積が立方体の1/2、高さも立方体の1/2である四角すいP-QRSTの体積の2倍であることがわかります。

(1×2)÷12=1/6(倍)

答え 1/6倍

 

本問は、立方体を切断してできる立体についての知識と2回切断の考え方を確認できる問題です。

(2)は「4つの点からできる立体=三角すい(四面体)」と考えられることがポイントになっています。

なお、(2)の正四面体の体積が立方体の1/3、(3)の正八面体の体積が立方体の1/6という知識があれば、それを活用してもかまいません。

 

今回は、2025年度に共学中の入試で出された「立体の切断」の問題を、前回に引き続いてご紹介しました。

前回同様、見取り図のかき方、合同や相似を利用した各部の長さの求め方がポイントです。

今回のような少し難しい問題が正解できないときは、前回見た問題と同じようなレベルの問題を使って、切断の基礎力を強化しましょう。

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