第789回 男子中の入試問題 数の性質 1
「第789回 男子中の入試問題 数の性質 1」
前回より、2026年度の男子中の入試問題を取り扱っています。
今回は「数の性質」の中から、「約数と倍数」の問題を見ていきます。
1問目は、最大公約数と最小公倍数の問題です。
【問題】2つの整数ア、イについて、ア△イはアとイの最大公約数、ア▼イはアとイの最小公倍数を表すものとします。たとえば、12△18=6、6▼15=30となります。次の問いに答えなさい。
1) (108△180)▼126はいくつですか。
2) ア△150=25となるとき、アにあてはまる整数の中で、150より大きい数のうち、もっとも小さい数はいくつですか。
(立教池袋中学校 2026年 第1回 問題2)
【考え方】
1)
「すだれ算」を用いて、最大公約数や最小公倍数を求めることができます。

108△180=36
36▼126=252
答え 252
2)
25=5×5ですから、条件は次のような「すだれ算」に表せます。

アは「150より大きい数」という条件がありますから、ウは6より大きい数です。
また、「最も小さい数」という条件もありますので、ウ=7と決まります。

よって、
イ=7×5=35
ア=35×5=175
です。
答え 175
本問は、最大公約数や最小公倍数の求め方を確認できる基本問題です。
正解できないときは、「すだれ算」が利用できることを確認しましょう。
2問目は、公約数と公倍数の問題です。
【問題】33/65をかけても、26/63で割っても、ともに1以上の整数となるような数のうち、最も小さい数を求めなさい。
(明治大学付属中野中学校 2026年 第1回 問題2-(1))
【考え方】
求める数を B/A として、条件を式に表します。

(ア)において、Aは「33によって消される(約分されて1になる)」数ですから、33の約数です。
また、Bは「65を消す(約分して1にする)」数ですから、65の倍数です。
さらに、(イ)において、Aは63によって消されますから63の約数、Bは26を消しますから26の倍数です。
よって、Aは33と63の公約数、Bは65と26の公倍数とわかります。

「公約数は最大公約数の約数」なので、Aは3の約数である1または3です。
また、「公倍数は最大公倍数の倍数」なので、Bは130の倍数である130、260、… です。
このうち、求める数 B/A が「最も小さい数」となるのは、分母が最大公約数である3、分子が最小公倍数である130の場合です。
答え 130/3(43 1/3)
本問は、約数と倍数の定番問題です。
正解できないようでしたら、問題の条件が式に表せることを確認しましょう。
3問目は、倍数の特徴(倍数判定法)についての問題です。
【問題】次の問いの( )をうめなさい。
以下の★、■、▲には0~9の数字がそれぞれ1つ入ります。同じ記号には同じ数字が入るものとします。
(1) 6けたの整数5★231★が3の倍数になるとき、★にあてはまる数字は( )個あります。
(2) 6けたの整数5■231▲が3の倍数になるとき、■と▲にあてはまる数字の組み合わせは( )組あります。ただし、■と▲に同じ数字が入ってもよいものとします。
(3) 6けたの整数5★231★が7の倍数になるとき、★にあてはまる数字を求めるため、7×11×13=1001を利用して考えると、

と変形することができます。よって、★にあてはまる数字は( )個あります。
(4) 6けたの整数5■231▲が13の倍数になるとき、■と▲にあてはまる数字の組み合わせは( )組あります。ただし、■と▲に同じ数字が入ってもよいものとします。
(芝中学校 2026年 1回 問題4 問題文一部変更)
【考え方】
(1)
3の倍数は各位の数の和も3の倍数です。
5+★+2+3+1+★=(3の倍数) → 11+★×2=(3の倍数)
ですから、
★×2=1、4、7、10、13、16、19、…
となりますが、★は「0~9の数字」なので、
★×2=4 → ★=2
★×2=10 → ★=5
★×2=16 → ★=8
の3個です。
答え 3
(別解)
「5+★+2+3+1+★(=11+★×2)」を3で割ったときの余りが0になれば「5+★+2+3+1+★」が3の倍数となることを利用すると、11を3で割った余りが2なので、★×2を3で割った余りは1です。
★が9以下の整数なので、「★×2は18以下の3で割ると1余る2の倍数」といえますから、
★×2=4、10、16 → ★=2、5、8
の3個です。
(2)
(1)より、
11+■+▲=(3の倍数) → ■+▲=1、4、7、10、13、16
です。
・■+▲=1のとき
(■、▲)=(0、1)、(1、0)…2組
・■+▲=4のとき
(■、▲)=(0、4)~(4、0)…5組
・■+▲=7のとき
(■、▲)=(0、7)~(7、0)…8組
・■+▲=10のとき
(■、▲)=(1、9)~(9、1)…9組
・■+▲=13のとき
(■、▲)=(4、9)~(9、4)…6組
・■+▲=16のとき
(■、▲)=(7、9)~(9、7)…3組
2組+5組+8組+9組+6組+3組=33組
答え 33
(別解)
「11+■+▲」を3で割ったときの余りが0になれば、「11+■+▲」も3の倍数となります。
11を3で割った余りが2なので、■+▲を3で割った余りは1です。
・■を3で割った余りが0のとき
■は0、3、6、9の4通りがあり、それぞれについて▲は3で割った余りが1になる1、4、7の3通りがあります。 → 4通り×3通り=12通り
・■を3で割った余りが1のとき
■は1、4、7の3通りがあり、それぞれについて▲は3で割った余りが0になる0、3、6、9の4通りがあります。 → 3通り×4通り=12通り
・■を3で割った余りが2のとき
■は2、5、8の3通りがあり、それぞれについて▲も3で割った余りが2になる2、5、8の3通りがあります。 → 3通り×3通り=9通り
12通り+12通り+9通り=33通り
(3)
5★231★を変形した「5★2×1001-(5★2-31★)」は、次のように表せます。

ですから、5★2-31★が7の倍数であれば、5★231★も7の倍数です。

ですから、★=2、9の2個があります。
答え 2
(別解)
5★2-31★の差が9ずつ増えますから、9と7の最小公倍数である63を利用すると、2個目の★は2+63÷9=9のように求めることもできます。
(4)
(3)の変形を利用できます。

(3)と同じように、線分図に表します。

ですから、5■2-31▲が13の倍数であれば、5■231▲も13の倍数です。
さらに、5■2-31▲は次のように変形できます。

■=0、▲=9のとき、
502-319=183、
■=9、▲=0のとき、
592-310=282
なので、5■2-31▲は183以上282以下の13の倍数です。
182÷13=14 → 最も小さい13の倍数は 13×15=195
282÷13=21あまり9 → 最も大きい13の倍数は 13×21=273
ですから、
200+10×(■-1)+2-▲=195、208、…、273
となる■と▲の組み合わせを調べます。

表のように、(■、▲)=(1、7)、(2、4)、(3、1)、(5、8)、(6、5)、(7、2)、(9、9)の7組があります。
答え 7
本問の(1)、(2)は3の倍数の特徴を利用する定番の問題、(3)、(4)は余りを利用する倍数の応用問題です。
(1)、(2)を正解できないようでしたら、倍数の特徴(倍数判定法)の基本問題を使って急いでおさらいをしましょう。
今回は、2026年度に男子中で出された「約数と倍数」の問題をご紹介しました。
1問目と2問目、3問目の(1)、(2)は既習範囲であれば正解したい問題です。
もし、できない問題があればできるだけ早急に復習をしましょう。
3問目の(3)、(4)は誘導形式となっていますが、式の変形やその利用方法が難しい応用レベルの問題です。
他の問題を正解できるときは、この応用レベルの問題にもチャレンジしてみてください。
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