第361回 学校別オープン模試 5
「第361回 学校別オープン模試 5」
ここまで、大手進学塾が実施する学校別オープン模試について考えてきています。
今回も前回に引き続き、浜学園の灘中模試をご紹介します。
前回は場合の数がテーマの問題でしたが、今回はどのようなテーマでしょうか。
早速見ていきましょう。
浜学園 2017年8月31日実施 灘中日本一模擬入試 算数Ⅰより
問題10 右の図のような長方形BCFAのまわりを点Xが毎秒2cmの速さで、Bを出発してB→C→F→A→B→…と何度もまわり、正方形EFCDのまわりを点Yが毎秒3cmの速さで、Eを出発してE→F→C→D→E→…と何度もまわります。点Xと点Yが同時に出発したとき、この2点が2度目に出会うのは(① )秒後です。また、点Xと点YがともにCF上にいる時間は、点X、Yが出発してから4分間のうち(② )秒間です。
点の移動がテーマの問題です。
まず、①の答えから考えていきます。
この他に、点Xが2回目に点Cに来るまでの時間、
点Yが2回目に点Fに来るまでの時間を調べる方法もあります。
次に②です。
「4分間」という範囲がありますから、周期を先に求めておきましょう。
点Xは30秒で1周し、点Yは80/3秒で1周しますから、
最小公倍数は240秒=4分間が1周期です。
ということは、残念ですが、4分間すべてについて調べなければいけません。
点Xは点Cに5秒+30秒×□ごとに来て、CからFまで10秒で動きます。
また、点Yは点Fに20/3秒+80/3秒×□ごとに来て、FからCまで20/3秒で動きます。
このまま調べてもOKですが、
分数の計算が面倒だなと思うのであれば、
辺の長さを3倍して解くこともできます。
点X…点Cに15秒+90秒×□ごと CからFまで30秒
点Y…点Fに20秒+80秒×□ごと FからCまで20秒
これをグラフにします。
このとき、「時刻」の位置が正確に書ければ、
点Xと点Fのグラフがそれぞれ平行になっていなくても、
交わるグラフ、交わらないグラフを正しく書くことができます。
グラフから2点がCF上にいる1回目は20秒後から40秒後までの20秒間、
2回目は105秒後から120秒後までの15秒間、
3回目は195秒後から200秒後までの5秒間、
4回目はグラフの形が3回目と同じなので5秒間、
5回目はグラフの形が2回目と同じなので15秒間とわかりますから、
全部で60秒間です。
これは辺の長さを3倍にしたときですから、
もとにもどした 60秒間÷3=20秒間 が、②の答えです。
本問は、灘中が求める力の1つである
「短時間に正確な処理をする力」
を問う問題となっていました。
何をすればよいかはすぐにわかったと思いますので、
もし、手をつけたのにまちがえていたのであれば、
書き方(整理方法)に問題がなかったかを確認しておきましょう。
もう1問、ご紹介します。
次は立体図形の問題です。
問題12 右の図のような直角三角形ABCの内部の斜線部分を辺ABのまわりに180度回転させてできる立体の体積は( )cm3です。
類似問題に、
の斜線部分の面積を求める問題や、
の体積を求める問題がありますから、
「比を利用する問題だ」とすぐに気づけると思います。 
「3倍になる」ことを利用すると計算は一気に楽になります。
地道に体積を求めてもよいのですが、
灘中を目指す受験生は、
「均等分割 → 比の利用」という方針は覚えておくとよいと思います。
今回は浜学園が2017年8月31日に実施した「灘中日本一模擬入試 算数Ⅰ」より、
図形をテーマにした問題を見てきました。
前回の場合の数の問題同様、
大手進学塾の基幹コース(例:サピックスのデイリー・サピックスやデイリー・サポートなどを用いた平常授業、浜学園のテーマ別教材や演習教材を用いたマスターコースなど)で
学んだことを利用して解くことができる問題でしたが、
「テストには制限時間がある」ということを考えると、
一工夫した解き方を身に付けておく方が有利な問題だといえると思います。
8月末段階ではまだそこまで至っていないかもしれませんので、
この10月、そして11月の志望校別の授業を通して工夫の仕方を身に付けていき、
次の学校別オープン模試や入試本番に向かっていけるといいですね。

