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第773回 共学中の入試問題 速さ 5

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速さの練習問題 2026年05月02日18時00分

「第773回 共学中の入試問題 速さ 5」

これまで4回にわたり、近年に共学中の入試で出された「速さ」の問題について見てきました。

「速さ」の最終回となる今回は、「時計算」「通過算」の問題を取り扱います。

 

1問目は時計算の問題です。

 

【問題】図1の時計は、私たちの身のまわりにある一般的な時計です。

(1) 図1の時計において、2時から3時の間で、時計の長針と短針がぴったり重なるのは2時何分ですか。

(2) 図1の時計において、2時から3時の間で、時計の長針と短針の間の角が初めて90°になるのは2時何分ですか。

図2の時計は、長針が1時間で1周し、短針が1日で1周する時計です。この図は午後6時00分を表しています。

(3) 図2の時計において、午後6時00分の後、時計の長針と短針が初めてぴったり重なるのは何分後ですか。

(4) 図2の時計において、午後6時00分の後、時計の長針と短針の間の角が初めて90°になってから、次に90°になるまでに、何分かかりますか。

(三田国際学園中学校 第1回 2025年 問題2 ※ 校名は出題時のものです。)

 

【考え方】

(1)

一般的な時計の長針は1分間に6度、短針は0.5度動きます。

2時00分に短針は長針よりも時計回りに

360度×2/12=60度

先にありますから、長針が短針よりも60度多く動くと、短針に重なります。

60度÷(6度/分-0.5度/分)=120/11分=10 10/11分 … 2時00分から長針と短針が重なるまでの時間

答え 2時10 10/11分

 

[別解]

短針を止め、長針が動く速さを

6度/分-0.5度/分=5.5度/分

とする解き方もあります。

60度÷5.5度/分=120/11分

 

(2)

(1)の[別解]と同じように、短針を止め、長針が動く速さを5.5度/分とすると、時計の長針と短針の間の角が初めて90度になるのは、2時00分から長針が

60度+90度=150度

動いたときです。

150度÷(6度/分-0.5度/分)=300/11分=27 3/11分 … 2時00分から長針と短針の間の角が初めて90度になるまでの時間

答え 2時27 3/11分

 

(3)

図2の時計の長針の動く速さは一般的な時計と同じ6度/分、短針の動く速さは

360度÷24時間÷60分=0.25度/分

ですから、短針を止めて考えると、長針が動く速さは

6度/分-0.25度/分=5.75度/分

になります。

60度÷5.75度/分=240/23分=10 10/23分 … 午後6時00分から長針と短針が重なるまでの時間

答え 10 10/23分後

 

(4)

短針を止め、長針が動く速さを5.75度/分とすると、時計の長針と短針の間の角が初めて90度になるのは、午後6時00分から長針が

60度+90度=150度

動いたときです。(左下図)

150度÷5.75度/分=600/23分 → 2時600/23分に長針と短針の間の角が初めて90度になります。

午後6時00分から2回目に長針と短針の間の角が90度になるのは、長針が短針よりも

60度+90度+180度=330度

動いたときです。(右下図)

330度÷5.75度/分=1320/23分 → 2時1320/23分に長針と短針の間の角が2回目に90度になります。

2時1320/23分-2時600/23分=720/23分=31 7/23分

答え 31 7/23分

 

[別解]

短針を止めて考えると、時計の長針と短針の間の角が初めて90度になってから次に90度になるまでに、長針は180度動きます。

180度÷5.75度/分=720/23分=31 7/23分

 

本問は、長針と短針が作る角の大きさからその時刻などを求める時計算の基本を確認できる問題です。

2つの針を動かす解き方、短針を止める解き方のどちらでも解くことができると理想的です。

(3)、(4)を正解できないときは、「一般的ではない」時計であっても基本の考え方が通常の時計算と同じあることを確認します。

 

2問目は通過算の問題です。

 

【問題】2つの列車A、Bがあります。列車Bは、列車Aよりも長さが20m長く、列車Aの1.5倍の速さで走ります。各列車がトンネルに入り始めてから完全に通り抜けるまでに列車Aは25秒、列車Bは17.5秒かかります。列車Aと列車Bが逆方向に走っているとき、2つの列車が出会ってから離れるまでに4.5秒かかります。次の各問いに答えなさい。

(1) 列車Aの速さは秒速何mですか。求め方も書きなさい。

(2) トンネルの長さは何mですか。

(3) 列車A、Bと長さが異なり、列車Bよりも速く走る列車Cがあります。列車Bと列車Cが逆方向に走っているとき、2つの列車が出会ってから離れるまでに6秒かかります。列車Bと列車Cが同じ方向に走っているとき、列車Cの先頭が列車Bの最後尾に追いついてから完全に追い越すまでに78秒かかります。列車Cがトンネルに入り始めてから完全に通り抜けるまでに何秒かかりますか。

(早稲田実業学校中等部 2025年 問題3)

 

【考え方】

(1)

列車Aと列車Bがトンネルを通過する様子は、トンネルの位置をそろえ、2つの線分図を縦に並べて表すことができています。

列車Aと列車Bの最後尾(※ 先頭部も可)が進んだ道のりに着目します。

(ア):(イ)=20:21 より、ア=⑳m とすると イ=㉑m となり、

㉑m-⑳m=20m → ①m=20m

とわかります。

よって、列車Aは

ア=20m×20=400m

を25秒で進みますから、その速さは

400m÷25秒=16m/秒

です。

答え 秒速16m

 

(2)

(1)より、列車Bの速さは

20m×21÷17.5秒=24m/秒

です。

列車Aと列車Bがすれ違う様子は、次のような線分図に表せます。

列車Aと列車Bの最後尾が進んだ道のりの和に着目します。

(16m/秒+24m/秒)×4.5秒=180m … 列車Aと列車Bの長さの和

「列車Bは、列車Aよりも長さが20m長く」という条件がありますから、列車Bの長さは

(180m+20m)÷2=100m

です。

よって、(1)の図より、トンネルの長さは

20m×21-100m=320m

です。

答え 320m

 

※ 速さが遅い列車Aを止めたとき、列車Aと列車Bがすれ違う様子は、列車Bの速さを列車Aと列車Bの速さの和として、次のような図に表すこともできます。

 

(3)

速さが遅い列車Bを止めたとき、列車Bと列車Cがすれ違う様子、列車Cが列車Bを追い越す様子は、次のような線分図に表せます。

列車Cの最後尾が進んだ道のりに着目します。

(速さの和):(速さの差)=13:1 より、速さの和を⑬m/秒とすると速さの差は①m/秒となり、列車Bの速さの24m/秒は

(⑬-①)÷2=⑥m/秒

のように表されます。

⑥m/秒=24m/秒 → ①m/秒=4m/秒

4m/秒×13-24m/秒=28m/秒 … 列車Cの速さ

ウ=(24m/秒+28m/秒)×6秒=312m

よって、列車Cの長さは

312m-100m=212m

です。

ですから、列車Cがトンネルを通過する様子は、次のように表せます。

(212m+320m)÷28m/秒=19秒

答え 19秒

 

本問は、通過算の基本を確認できる問題です。

正解できないようでしたら、条件を線分図に表して考えてみましょう。

また、2つの列車がすれ違ったり、追い越したりする様子を図に表すときに、「遅い方を止める」という工夫ができることも大切です。

 

今回は、2025年度に共学中で出された時計算と通過算の問題をご紹介しました。

どちらの問題も条件を図に表すことが基本となっていますので、正解できない問題があれば、図をかけること、かいた図が正しいこと、図の読み取りができることを確認しましょう。

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速さの練習問題 / 中学入試の算数問題 2026年05月02日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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