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それって本当に考えている? 考えるために必要な3つのステップ

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中学受験 2018年12月11日12時00分

こんにちは! 小川大介です。

イベントを企画しようとしたけれど、
何日かけて考えてもいいアイデアが見つからず、
結局ありふれた企画にしかならなかったり、
発生した問題の解決策が見つからなかったり・・・・・・。

自分なりに考えてはみたけれど、
よいアイデアや答えを見いだせない
という経験をしたことはありませんか?

そういう時、自分では考えているつもりでも、
実はただ悩んでいるだけということがあります。

「考える」とは、まず考える対象となる「課題」があり、
「分析」→「解釈」→「検証」の段階を踏んで、
その課題を解決するプロセスのこと。

目的を実現するために、
頭を的確に働かせる活動といってもいいでしょう。

一方、「悩む」とは、解決していく先が見えないまま、
ただ現状に困っている状態をいいます。

なんとかしなければという思いはあるものの、
「何を」「何のために」「どのように」
解決していけばいいのか分からず、
頭の中でただ自分が持つ情報やそれに伴う感情を
ぐるぐる巡らせているだけ。

つまり何も解決に向かっていないということです。

「考える」ために、まず必要なのが、
何について考えるか、「課題」を明確にすることです。

課題を明確にすることができたら、
「考える」段階へと入ります。

考えるためには、次の3つのステップを踏んでいきます。

① 分析する

② 解釈する

③ 検証する

詳しく説明していきましょう。

まず、今置かれている状況や今ある情報を
「分析」していきます。

「分析」とは、物事をいくつかの要素に分け、
その性質や構成など細かい点まではっきりさせることです。

分析をするのに、便利な思考ツールとして、
ロジックツリーがあります。

ロジックツリーは、「なぜ?」「どうのように?」
をくり返し問いかけて分析していく方法で、
ビジネスではよく使う思考ツールの一つです。

分析ができたら、次に「解釈」へと進みます。
「解釈」とは、言葉や物事がどのような意味・内容
を表しているか自分なりに理解し、特定することです。

簡単に言うと、「それってどういうこと?」と
自分に問いかけ、答えることです。

まず、「今ある情報から何が分かるのだろうか?」
と把握した情報を基に仮説を立てていきます。

「分析」のためのロジックツリーでは、
「なぜ?」「どのように?」と掘り下げていきましたが、
ここでは「これから分かることは何?」
と見方を切り替えていきます。

最後に、課題を解決できるか「検証」します。
「検証」とは、実際に調べて証拠立てることと、
仮説を実証することです。

それには、次の3つを確認する必要があります。

① 目的があっているか

② 実現可能か

③ 根拠があるか

扱う問題が複雑になればなるほど、
「分析」から「解釈」を進めるうちに思考が細部に落ち込んで、
目的から離れていきがちです。
そこで、ここでもう一度「目的が合っているか」を確認します。

次にその解決法が「実現可能か」を点検します。
いい結論が導けたように見えても、
実際に実現することが難しいものであれば、
机上の空論となってしまいます。

自分には何ができて、何ができないのか、
時間的に可能なのか、金銭的に可能なのか、
実際に必要な能力や材料を確認していきます。

そして、最後に本当にそれでいいのか、
まわりから反論されても自分の考えが伝えられるように、
そう考えた「根拠」を確認します。

きちんとした根拠があれば、
それは解決法を見つけたということになります。

このように、「分析」→「解釈」→「検証」の
3つのステップを意識することで、
思考の筋道が立ち、論理的に考えられるようになります。

大人が論理的に考える力を持てば、
子どもの論理力も育ててあげやすくなりますね。

なんだかちょっと難しく感じるなぁ〜という方は、
小学校の国語の教科書を読んでみてください。

えっ!? なんで小学校の国語の教科書なの?
と驚かれたかもしれませんね。

実は、小学校の国語の教科書でも、
この「考える」プロセスについて書かれているからです。

詳しくは、こちらの本にも紹介しています。
自分の考えがうまくまとまらなくて困っている、
という方はぜひ読んでみてくださいね。

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『論理力は小学6年間の国語で強くなる』(かんき出版)

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中学受験 2018年12月11日12時00分
主任相談員の小川大介
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である小川大介が中学受験に関するご家庭でのお悩み解決を中心に様々な情報をお届けします。
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