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首都圏版 塾別効果的な夏期講習の利用のしかたとは

首都圏版 塾別効果的な夏期講習の利用のしかたとは
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夏が迫ってくると、気になるのは夏期講習を含めた夏の上手な勉強のしかたではないかと思います。

長い夏休み、過ごし方によって2学期からの勉強、成績に大きな影響が現れるだけに、事前に過ごし方に関する具体的な注意点を知っておきたいという方は多いのではないでしょうか。

ここでは、夏の勉強の成果を最大限に出すために、どのようなことに気をつければいいかを考えてみます。

「息つく暇もない」サピックス夏期講習

サピックスの夏期講習の特徴は、夏期講習のカリキュラムが年間カリキュラムの一部として組み込まれていること。
つまり、他の塾のように「夏期講習では今まで習ったことを総復習する」という内容ではないということです。

多少の復習内容はあるにせよ、基本的には全く新しい単元も夏期講習では習うし、それをふまえて2学期以降の授業カリキュラムも進んでいきます。

そして、さらに気をつけなければならないことは、夏期講習期間中はふだんより「目まぐるしく」授業が進んでいくということです。

これはどういうことかというと、1つの単元を習うのにかける日数がふだんよりもぐんと少なくなるということです。

サピックスの「デイリー」と呼ばれるふだんの授業では「B授業」で新しい単元を習い、「A授業」でその復習をする、という構成になっています。
この一連のサイクルは、一週間単位で進んでいきます。
つまり、一週間かけて新しいことを習得するというサイクルなのです。

これが夏期講習になると、数日、早ければ1日に1単元のペースで授業が進んでいきます。
さらに、夏期講習期間は復習内容である「A授業」にあたるものがありません。
つまり「その日の授業はその日のうちに完全理解し、身につけていく」ということができないと、どんどん弱点が増えていってしまうのです。

夏期講習中には数日に1日の休みがありますが、遅くともここで、それまでの数日分の内容を完全に理解するというサイクルが必須となります。

お子さんがサピックスにお通いのご家庭は、このサイクルをあらかじめ理解した上で夏に臨まなければなりません。

完全に復習内容の夏期講習となる日能研

一方、日能研の夏期講習は、内容としては完全な復習です。
特に6年生以外の学年については、塾としても夏期講習を「新入生受け入れ」の機会とも捉えているため、外部生も2学期から日能研の授業にスムーズに馴染めるよう、1学期までの復習を丁寧に進めるようなカリキュラムになっています。

1学期までの学習で、消化不良になっていたり理解ができていない部分については、夏期講習は復習して身につけるチャンスと言えます。

逆に、もうすでに身につけてしまっている単元については、繰り返しによる無駄が多いという見方もできるカリキュラムです。

つまり、サピックスなどにくらべて、夏期講習を受けない、あるいは一部休んで家庭学習に力を入れる、という選択肢が取りやすいとも言えるのです。

事前に日程と授業内容(単元)をしっかり調べて、重点的に身につけたい部分とそうでない部分の「色分け」をしておくと、効率よく講習会を利用できそうです。

お子さんが日能研にお通いなら、夏期講習とは別途に「身につけたい」「復習、強化したい」単元をリストアップし、夏期講習以外にどのように勉強するか(家庭教師や個別教室なども含めて)予定を立てておくことが大切です。

一部「予習内容」も夏期講習に含まれる四谷大塚系

早稲田アカデミーも含めた四谷大塚系の塾は、夏期講習のカリキュラムに一部「先取り」内容が含まれていますが、全般的には復習中心の内容です。

復習中心という意味では、日能研同様必ずしも「夏期講習を絶対に受けなければならない塾ではない」といえます。

先取り内容が含まれるとはいえ、「先取り」なので2学期以降にそれらの単元もちゃんと習う機会が用意されているからです。

四谷大塚のカリキュラムで要注意なのは、4年生です。

数年前の改訂により、算数のカリキュラムがかなりハードになり(サピックスと同等以上のカリキュラム進度と難度)、1学期の間にかなりの「積み残し」「消化不良」単元を抱えているお子さんが多くなっていると思います。

それらの単元を夏期講習以外の時間で、うまくモノにすることができるような計画を考えておく必要があります。

以上のように、首都圏の塾の中ではサピックスがいちばん「夏期講習を外す」という選択肢が選びにくい塾であり、一方で他の塾は「夏期講習以外にどのような勉強をするか」で2学期以降の勉強に大きな差がつくカリキュラムになっているといえます。

お子さんの通う塾の特性を理解し、夏の学習が最大の効果を発揮するようなスケジュールを、事前に考えておきたいですね。

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫 主任相談員 辻 義夫
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