中学受験 情報 局『かしこい塾の使い方』

TV、雑誌など多数メディアに連日掲載

中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 ホーム -> 主任相談員の中学受験ブログ -> 前田昌宏の中学受験が楽しくなる算数塾 -> 図形の練習問題 ->切断 ~立体図形 その2~

切断 ~立体図形 その2~

図形の練習問題2012年09月22日19時00分
腹広蟷螂!


お元気ですか?

ハラビロカマキリです。

お腹がやや大きいところを見ると、メスなのかもしれません。
そろそろ交尾を終え、産卵を迎える季節です。


ところでカマキリといえば、
「蟷螂の斧」
「蟷螂が斧を取りて(あるいは 以って)隆車に向かう」
ということわざがありますね。

「弱者が無謀にも強者に立ち向かう」といった意味なので、
「蛮勇」や「強がり」に近いニュアンスがあります。

でも、このことわざの出典のひとつ、「韓詩外伝」によれば、
「この蟷螂がもしも人間であったならば、天下を取っていいたことだろう」と
斉の壮公がいったと記されていますから、
「勇敢」という意味もあるようです。


さて、カマキリが車輪を狙って切りつけたらどうなるんでしょう…?

もしかしたら、ルパンⅢ世に登場する十三代目石川五右衛門の斬鉄剣のように、
スパッと真っ二つに切ってしまうかもしれません。


ということで今回のテーマは、もちろん「切断 ~立体図形 その2~」です。


「切断」は非常に難しいテーマです。

空間把握力がものをいうテーマですが、この力がお子さんによって差があるからです。

ただ、その力の差を小さくする方法が算数にはあるんです。


それが「切断の三原則」です!

原則その1…「2つ点が同じ面にあれば、結ぶことができる」
原則その2…「平行に向かい合う面の切り口(切断線)は平行になる」
原則その3…「以上の2原則を使ってもうまくいかないときは、延長する」



これに加えて立方体の切断面のパターン
・正方形
・長方形
・ひし形
・平行四辺形
・台形(含む:等脚台形)
・正三角形
・二等辺三角形
・五角形
・正六角形
を覚えておけば、空間把握力の差を少しつめることができます。


もう少し差を小さくするためには、「2回切断」のポイントを覚えましょう。

ポイント①…2つの切断面の交点を結ぶ(交線をひく)
ポイント②…切る順序を変えてみる



「切断の3原則」、「立方体の切断面」、「2回切断のポイント」を
問題演習を通して身につけることができれば、
かなりのレベルの問題まで解くことができます。


しかし、ある程度の経験がないと解くことが難しいのが、
灘中が得意とする「切断+復元」の問題です。
平成24年度 灘中(1日目)-13番などはその好例でしょう。


今回ご紹介する問題は、それよりは少し解きやすい、
2010年度 駒場東邦中2番-(2)です。


【問題】
図1はある7面体の展開図の一部分であり、面アと面イを組み合わせると図2のように1辺の長さが10cmの正方形となります。ここでA、Bはそれぞれ各辺の真ん中の点を表します。


① (略)
② この7面体の体積を求めなさい。


この問題では①で「面が1つ不足していること」を取り上げ、
その作図をすることになっています。


これがひとつの大きなヒントになっています。


このヒントから、立体図形が得意なお子さんや空間把握力に優れたお子さんは、
この7面対がどのような立体図形なのかがイメージできてしまいます。


では、空間把握力が平均的なお子さんの場合はどうすれば
この問題が解けるようになるのでしょうか?


さきほど、「立方体の切断パターンを覚える」といいました。
これを利用することで、この問題が攻略できる
のです。


そしてもうひとつ、「展開図から見取り図をかく」には、
「もとはどんな正多面体だったのかな?」
「どんな正多面体を切断してこの立体図形になるのかな?」
という考え方を持つことが大切です。



決めつけて解くことは危険ですが、空間把握力が平均的なお子さんの場合、
このような考え方の助けなしに正解するのは、さすがに難しいといえます。


正多面体…。


正四面体は合同な正三角形が4つ、正六面体は正方形が6つ、正八面体は正三角形が8つ…
と考えていくとき、
「面アの形」がヒントになっていることに気づけます。


「もしかしたら、正方形の面の角が切り取られたのでは?」
「ということは、もとは立方体?」
「じゃあ、面アが3面くっついているから…」

と、ここまで考え方が進めば見取り図が見えてきます。


そこで、残った3つの面イを折り曲げてみると…


どこまで見た形になりましたね?

そうです! 立方体を切断した面が正六角形になるパターンです。


A、Bが辺の真ん中の点でしたから
この正六角形によって立方体はちょうど1/2に分割されます。

ですからその体積は、10×10×10÷2=500cm3 とわかります。


展開図から見取り図をかいて解くこのような問題や
2回以上切断する問題は非常に難しいと思います。


しかし、「切断の3原則」、「立方体の切断面」、「2回切断のポイント」を
身につけることができていれば、正解することも可能です。

練習してマスターできるといいですね。


図形の練習問題2012年09月22日19時00分

ページトップへ戻るページトップへ戻る

主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。