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2015年 中学受験対策 灘中 3

2014年05月31日18時00分
第184回 「灘中 2014年 1日目」3






「灘中 2014年 1日目」の問題研究の第3回です。


今回は問題用紙の2枚目からです。
(大問7は第166回のブログでご紹介しています。)


平面図形の問題は大問6からでした。


大問6は平易、大問7は難問でした。
順序からいくと次は解ける問題のはずですが…。





大問8
右の図の四角形ABCDは、ADとBCが平行な台形です。対角線AC、BDが交わる点をEとおき、辺BC上に点Fをとります。三角形AFEの面積が42cm2、三角形DECの面積が108cm2のとき、BFの長さとFCの長さの比を最も簡単な整数の比で表すと、(BFの長さ):(FCの長さ)= : になります。





問題文中には面積の条件しかありません。
それを図に表してみましょう。





この図を見ると、「面積比 → 辺の比」という解き方になりそうです。


面積比から辺の比を導き出すための条件は、

① 高さが等しい(または底辺が共通))
② 隣辺比(1組の角が等しい)
③ 相似比(2組の角が等しい)

のいずれかです。



問題図の色のついた三角形を見比べると、
②、③は可能性が低そうですから、①に狙いをつけてみましょう。


まだ使っていない大ヒントに気がつくと…


そうです! 四角形ABCDは台形でした!!


「台形」と「面積」を結びつけるとなると、「台形ペケポン」です。





上の図で、
「水色の三角形の面積は等しい」「白い三角形は相似」
という関係です。


いまは高さが等しい(または底辺が共通)を狙っていますから…





この図を見ると「底辺AEが共通」になっています!


見慣れた向きの方がいろいろなことに気づきいやすいので、
図を回転
させてみます。





三角形AFE(赤);三角形ABE(青)=42cm2:108cm2=7:18 ですから、
高さの比も7:18=FC:BC です。 → BF:FC=11:7




面積比から辺の長さの比を求める条件が3パターンあることが整理できていれば、
方針が立ちやすい問題でしたから、正解したい問題です。


平面図形の問題の難易度を見てみると、
大問6…A、大問7…C、大問8…B ですから、
2問正解しておきたいところです。






ここから先は立体図形です。




大問9
右の図のような、斜線をつけた面とそれに向かい合う面が台形で、他の面が長方形である水そうが、水平な床の上に置かれています。この水そうを空にして、毎秒一定の量の水を注いでいきます。水を注ぎ始めてから4分後の水面の高さは20cm、また、水を注ぎ始めてから6分18秒後の水面の高さは30cmでした。水面の高さが60cmになるのは、水を注ぎ始めてから 分 後です。





水の問題は「正面から見た図を書く」のが基本です。





前から見た図は台形です。

台形で使う補助線は、

① 平行線(平行四辺形と三角形に分割)
② 垂線(長方形と直角三角形に分割)
③ 対角線(等高三角形に分割、台形ペケポン)
④ 延長線(相似形の完成)

です。



上の図には平行線がいくつもありますから、
「平行 → 相似」が有力そうです。





図から、
④+2□=4分間でたまる水
⑤+1□=2分間18秒でたまる水
が、わかります。


あとは消去算の計算だけです。


④+2□=4分間でたまる水
⑩+2□=4分間36秒でたまる水
⑥   =36秒間でたまる水
→ 27○の水がたまるのに2分42秒かかります。


また、1□=1分48秒でたまる水 なので、
3□の水がたまるのに5分24秒かかります。


ですから、6分18秒+2分42秒+5分24秒=14分24秒後が答えです。


過去問にも類題がありますから、この問題も正解しておきたい問題です。


灘中の図形問題は、
発想力によって解く問題よりも、
定番のどの解き方を、どのように組み合わせて解くかを問う問題の方が
多いように思います。


「当たり前のことが当たり前にできる」


灘中1日目の図形問題は、そんな基準で作問されている感じがします。


2014年05月31日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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