前田昌宏の中学受験が楽しくなる算数塾

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第524回 女子中の数の性質・規則性 5

「第524回 女子中の数の性質・規則性 5」


4回にわたって、2020年度に女子中で出された入試問題の「数の性質・規則性」について見てきています。


今回は「数の性質・規則性」の最後として、これまでに取り扱ってきました「約数と倍数」、「数列・数表」以外がテーマの問題について考えていこうと思います。


1問目は「繰り返し(周期算)」の問題です。




【問題】
下の図のように、青い電球と赤い電球をそれぞれ19個ずつ並べ、左から順に0番から18番まで番号をつけました。青い電球は7秒間隔で、赤い電球は13秒間隔で、次のように一つずつ一瞬だけ発光します。どちらの色の電球も、0、1、2、......16、17、18、17、16、......2、1、0、1、2、......というように、0番から18番までは番号の小さい順に、18番から0番までは番号の大きい順に発光していくことをくり返します。はじめに、0番の青と赤の電球が同時に発光し、その後次々と発光していきました。次の問いに答えなさい。

20201123125809.jpg

(1) 青と赤の電球が、0番で同時に発光した後、次に同時に発光するのは何番の電球ですか。青と赤の電球の番号をそれぞれ答えなさい。

(2) 青と赤の電球が、0番で同時に発光した後、次に同じ番号のところで同時に発光する電球の番号を答えなさい。

(3) 同じ番号のところで同時に発光する青と赤の電球が、0番と(2)の答え以外にもあります。その電球の番号を、0番と(2)の答えを除いてすべて答えなさい。

(浦和明の星女子中学校 2020年 問題5)








【考え方】
「発光」の問題は、点滅時間を整理することが基本の解き方です。

(1)
この問題で、電球は「一瞬」だけ光りますので、その時刻について整理してみます。

20201123125853.jpg

上記より、青い電球が光る時刻は7の倍数、赤い電球が光る時刻は13の倍数になっていることがわかります。


ですから、0番で同時に発光した後、次に同時に発光する時刻は、7と13の最小公倍数の91秒後です。


91秒÷7秒=13番...青い電球

91秒÷13秒=7番...赤い電球 

答え 青 13、赤 7


(2)
「同じ番号のところで同時に発光」という問題です。


そこで、(1)の結果が利用できる「同時に発光」から考えていくことにします。


同時に発光するのは91秒ごとですから、そのときに何番の電球が光るのかを整理します。


このとき、0→1→2→...→17→18→17→...→2→1→0→1→2→...のように36個が1組になっていることに気をつけます。

20201123130033.jpg

このことに注意して、91秒ごとに光る電球の番号を調べていくと、次のようになります。

20201123130050.jpg

答え 6 


(3)
(2)と同じように調べていけばよいのですが、ひとつずつ計算していくのは少し大変です。


そこで、(2)を次のように「速さ N回目の出会い」を利用した解き方に変えてみましょう。

20201123130119.jpg

青の速さを13cm/秒、赤の速さを7cm/秒、片道の距離を18cmとすると上のようになり、

36cm÷(13-7)cm/秒=6秒後

に青が赤に追いつきます。


0の位置から6進んだ6で追いつきましたから、以下も6ずつ進んだ位置で追いつき、0→6→12→18→6→0を繰り返すことがわかります。


「追いつき」がわかりましたので、「出会い」についても、同じように考えていきます。

36cm÷(13+7)cm/秒=9/5秒...9/5秒ごとに青と赤は出会います。


進む距離が整数でないと電球のところで出合いませんから、

7cm/秒×9秒÷36cm=1往復あまり27cm

より9の位置で出合うことが求められます。


0から27進んだ9で出合いましたから、以下も27ずつ進んだ位置で出会い、0→9→18→9→0を繰り返すことがわかります。

答え 9、12、18 






本問は、「同時発光」がテーマの問題でした。


「同時発光」には周期性(繰り返し)がありますから1周期分を調べることが解き方の基本ですが、本問では「一瞬だけ光る」ことから、(1)、(2)は倍数の問題として解いていくことができました。




では、もう1問、見てみましょう。




【問題】
下のように1から順に12までの数を続けて書くと、全部で15個の数字が並びます。

123456789101112

同じ方法で、1から順に2020までの数を続けて書きました。このとき、次の各問いに答えなさい。

(1) 全部で何個の数字が並びますか。

(2) 数字の9は全部で何個ありますか。

(3) 3つの数字1、2、3がこの順で連続して「123」と並ぶところは全部で何か所ありますか。

(白百合学園中学校 2020年 問題3)








【考え方】
「桁ばらし」の問題です。


「桁ばらし」の問題は、1桁の場合、2桁の場合、...のように場合分けすることが、解き方の基本です。


(1)
20201123130320.jpg

答え 6973個 


(2)
(1)と同じように桁ごとに調べることもできますが、ここでは「デジタル解法」を用いてみましょう。


デジタル解法では、はじめに「切りのよい0000~1999」までについて考えます。

20201123130348.jpg

残りの2000~2020について書き出していくと、2009、2019に「9」があることがわかります。

200個×3+2個=602個 

答え 602個 


(3) 
「1」が、一の位の数の場合、十の位の数の場合、百の位の数の場合、千の位の数の場合に分けて調べていきます。

一の位の数の場合...「123」、「231232」

十の位の数の場合...「312313」

百の位の数の場合...「123」、「1123

千の位の数の場合...「1230」~「1239」

答え 15ヶ所 






本問のように「数字の個数」を求めるときは、「桁ばらし」や「デジタル解法」を用いますが、問題に応じて使い分けることができると、正解できる問題数を増やしたり、解く時間を短くしたりすることができます。






今回は、「数の性質・規則性」の最後として、これまでに取り扱わなかったテーマの問題をご紹介しました。


いずれも決して易しいといえる問題ではありませんので、前回までの問題がいつでも解けるようになってから取り組んでみてもよいと思います。

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中学入試の算数問題 / 数の性質の練習問題2020年11月28日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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