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苦手を気にするよりも得意を伸ばす子育てを

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中学受験 / 自立する子の育て方2019年07月09日12時00分

こんにちは! 小川大介です。

わが子には何でもできる子になってほしい。
多くの親御さんはそう願います。
だから、苦手なことやできないことがあると心配になり、
私がなんとかできるようにさせなければ!とがんばってしまう。

そう思ってしまうのは、親御さん達が育った30年ほど前は、
「みんなができることを、みんな以上にできるようになること」
がいいと言われていた時代だったからだと思います。
当時の"できる"は「知識量」「問題処理の速度」「正確さ」の3点で測られていました。

でも、これからの時代は、
それらはAI(人工知能)が代用してくれます。

また、SNSの進化によって、
個人の意見や情報を誰もが世界に発信できるようになりました。
終身雇用神話が崩れ、フリーランスという働き方をする人も増え、
中にはユーチューバ−で稼ぐ人もいる今、極端にいえば、
得意分野と熱意さえあれば、食べていける社会になりました。

ところが、これほどまでに社会が大きく変わっているのに、
子育てにおいてはいまだ「何でもできる子」がいいと
思っている親御さんが多いように感じます。

そして、SNSで「幼児期にこれをやっておくといいらしい」
「あそこの塾がいいらしい」などの情報が流れると、
「それならうちも」と飛びついてしまう。

でも、これからの時代は、
「苦手なことを克服させ、何でもできる子にする」よりも、
「その子だけの得意を伸ばす」ほうが大事なのではないでしょうか。

「言われたことを、まわりよりも速く、正確にやること」は
AIがやってくれるのですから、AIにはできない
「自分ならではの強み」を発揮する力をつけてあげたほうが、
きっと幸せな人生を送れるでしょう。

勉強が得意で、スポーツも万能。
何でもできる子は、親御さんからすれば理想の子ども像かもしれません。
でも、そんな子は世の中ではほんの一握り。

何でも一番になりたいタイプの子なら
自らの努力でがんばることができるかもしれませんが、
大多数の子どもは、自分の好きなことや得意なことだけがんばろうとします。
なぜなら、楽しいからです。

それなのに「何でもできること」を求めて、
苦手なものもがんばらせようとすると、
好きなことに向けられるはずだったエネルギーが分散されてしまい、
その子の強みが育たなくなります。

それでは、これからの時代を楽しく生きていけなくなってしまいますよね。

もちろん、「得意」を伸ばす子育てをしたところで、
子どもがその道で一流になる保証はありません。
でも、親御さんに自分の「得意」を認められ、
応援してもらった子は自信が育ちます。

「好きなことだけさせていって、
肝心の学力が育たないままでは困る!」
という反応を示す方もいます。
しかし、それは誤解です。

好きなことに打ち込むことと、
学力を育てる行動=勉強を別物だと考えてしまうと、
得意を伸ばすと他のことができなくなるという
思い込みにつながってしまいます。

以前のブログでもお話しましたが、
勉強とは我慢するものだ、
嫌なものだという思い込みをしている方が非常に多いのですね。

決まりきったことを押し付けるように、
他の子と同じ内容を同じやり方で
同じペースで取り組ませるようにして、
均質に子どもを育てようとする時代は終わろうとしています。

ですから、私たち親世代は、新しい時代の子育て観、
勉強観を自分たち自身も学んでいく必要があります。

得意を伸ばしながら学力も伸ばしてあげたいなら、
観察の仕方を上達させていきましょう。

子どもが得意なことに打ち込んでいるときに、
「なにが得意なんだろう」「なぜ得意なんだろう」
「得意なことに取り組んでいるとき、
この子はどんな頭の使い方、体の使い方をしているんだろう」と、
わが子のありのままをよく観察し、
わが子の立場で考えてみるのです。

そうすれば、同じ算数を勉強するにしても、
どんなやり方で、どんな場所で、どんなタイミングで、
どんな見た目の教材を使って勉強するのが
本人にとってやりやすいかというアイデアが湧くようになってきます。

スポーツに打ち込んでいたのに、
受験でも短期間でみるみる成果をあげて
志望校に合格していく子どもたちがいますね。
そうした子はスーパーキッズと思われがちですが、
多くの場合、そうした子は決して特殊な子ではありません。

自分の力が発揮しやすいスタイル、
集中できるスタイルを見つけられている子たちなのです。
自分の「得意」をよく分かっている、
活かし方をよく分かっているのですね。

私はこれからの時代を生きていくには、
「自分軸」を持つことが大事だと考えています。
「自分軸」とは、「経験や価値観に基づいた、自分なりの判断基準」のことです。

自分軸がある子は、
自分を偽ったり無理な背伸びをしたりすることなく、
ありのままの自分を出すことができます

そして、「苦手なことがあったり、失敗もしたりするけれど、
それも自分」と前向きにとらえ、
興味を持ったことを積極的に学び、
自分の強みを伸ばしていくことができるでしょう。

私たち大人の役割は、
子どもたちが自分軸を育てていけるように、
見守り、適度な距離感で応援していくことなのですね。

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中学受験 / 自立する子の育て方2019年07月09日12時00分
主任相談員の小川大介
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